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コンパウンドチョコレートとは、ココアバターの代わりにパーム油やシアバターなどの植物油脂を加えたチョコレートのことです。
これに対し、ココアバターとカカオマスだけをカカオ成分として含み、添加物などの厳しい基準をクリアしたものが「ピュアチョコレート」です。
また、特にカカオ分が高く、国際規格を満たした製菓用のチョコレートを「クーヴェルチュール」と呼んでいます。
最近では、ピュアチョコレートでは難しい用途や作業性を叶える高品質な製品も開発されています。高品質なコンパウンドチョコレートは、カカオ豆の高騰が引き起こすカカオショックにも対応する原材料として注目されています。
この記事では、コンパウンドチョコレートについて詳しく解説し、具体的な使い方もご紹介します。気になるけど使い方がよく分からないという方は、ぜひ参考にしてみて下さいね。
別の記事でも詳しく書きましたが、近年、気候変動による生産地での不作やチョコレート需要の高まりなど様々な影響により、チョコレートやココアの原料となるカカオ豆の価格が高騰しています。この現象は「カカオショック」と呼ばれ、影響の長期化が予想されています。
多くの洋菓子店やチョコレートメーカーもチョコレートの価格の高騰に苦しんでいるので、クーベルチュールチョコレートよりも安価に仕入れられるコンパウンドチョコレートに期待が高まっています。
コンパウンドとは、英語で「複合」「混合物」という意味があります。コンパウンドチョコレートには、ココアバターの代わりに用途によって調整された植物油が加えられています。
植物油を使うことでココアバターの含有量が高いクーベルチュールチョコレートより安価で作業性も高いという特徴があります。
コンパウンドチョコレートのメリットデメリットについて詳しく解説します。
コンパウンドチョコレートの主な特徴を3つ挙げます。単に安価で扱いやすいだけではなく、これまでのピュアチョコレートとは違った使い方ができるのがメリットです。
コンパウンドチョコレートのメリットの一つは、クーベルチュールチョコレートに比べて価格が安いことです。コストパフォーマンス重視で大量に作りたい場合には向いている材料と言えるでしょう。
チョコレートの扱いでテンパリング作業を難しいと感じる方も多いのではないでしょうか?
コンパウンドチョコレートは、溶かして固めるだけでツヤが出るので、テンパリング作業が必要ありません。お菓子作り初心者の方でも扱いやすいチョコレートです。
コンパウンドチョコレートには、カカオバターの代わりにパーム油やシアバターなどの植物油が使われています。これがクーベルチュールチョコレートとの大きな違いです。
植物油は、用途や作業性によって配合を調整することができ、クーベルチュールチョコレートではできなかった使い方をすることもできます。
安価で作業性も良く、カカオショックの救世主ともいえるコンパウンドチョコレートですが、デメリットもあります。以下でコンパウンドチョコレートのデメリットと作業場の注意点について説明します。
油脂が違うので口の中で溶ける温度に違いがあり、風味もやや劣る傾向があります。生チョコやボンボンなどのチョコレートそのものを味わうお菓子よりは、焼き菓子に混ぜこんだり、クランチチョコレートのように他の材料を混ぜこむといった使い方が向いています。
私も使用してみたのですが、通常のチョコレートに比べ固まるスピードはとても早いです。特に型に流したり、少量だけを使う時には手早く作業するようにしましょう。型や道具の準備をしておく、材料をあらかじめ計量しておくなど手早く作業できる環境を整えておくのも大切です。
クーベルチュールチョコレートのレシピをそのまま使うと、仕上がりが柔らかくなるなど、同じように使えない場合があります。その場合は、コンパウンドチョコレート用にレシピの配合を調整する必要があります。
ガトーショコラ
コンパウンドチョコレートは、溶かして混ぜこむタイプのケーキや焼き菓子には大変適しています。
仕上がりは、クーベルチュールを使ったものよりふんわりした食感に焼き上がり、冷やしても固くなりにくい傾向があります。
クランチチョコレート
常温でもすぐに固まり、サラサラしているので流しやすいです。ナッツやドライフルーツなどが入っているので、チョコレートの風味の違いも気になりにくいです。
ただ、固まるのが早いので手早く作業する必要があります。
型抜きのチョコレート
動物や花など複雑な形の型でもきれいにツヤのあるチョコレートがつくれます。溶かすだけで使えるので、お子さんと作る時などにも良いでしょう。
すぐ固まるので、クランチチョコレートと同様に手早く作業するのが肝心です
これまでのチョコレートには無かった特徴を持ち、価格も安いコンパウンドチョコレート。
さまざまな分野での活用が期待され、クーベルチュールチョコレートと遜色ない高品質な商品も開発されています。
また、テンパリングなどの専門的で高い技術も必要ないので、家庭で手軽に使えるのも魅力だと思いました。
クーベルチュールとコンパウンドチョコレートそれぞれの特徴を知って、上手に使い分ければお菓子作りがさらに楽しくなると思います。
これまでチョコレートが難しいと思って手を出さなかった方も、機会があればぜひお試し下さい。
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。