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店頭で売られているオイルには「エキストラバージンオリーブオイル」と「オリーブオイル(ピュアオイル)」と書かれたもの2種類見かけませんか?
“違いはなんだろう?”と思ってはいたものの、“エキストラバージンオイルの方がなんか良さそう”とちょっと奮発してそちらを買うようにしていました。
しかし、今年2017年はオリーブが不作だったようで、4月と10月の2度値上げがあり、買うときにちょっとためらってしまいがち。
そこで今回は、「エキストラバージンオリーブオイル」と「オリーブオイル(ピュアオイル)」の違いを知って、調理方法や食材にあったオリーブオイルを選べるようになり、賢く美味しく家計にも優しくなる為の「オイルの知識メモ」です。
「エキストラバージンオリーブオイル」は、オリーブの実を搾っただけのオイル(バージンオイル)の中でも最高品質で、化学的検査と政府公認の鑑定士による味、香り、色などの感覚的分析の2つの厳しい基準をクリアした、※酸度0.8%以下のものだけに与えられた称号です。
バージンオリーブオイルの中でも希少性が高く高値で売られている、いわゆる『一番絞り』です。
近所のスーパーに行ってみたところ、棚一面エキストラバージンオイルだけのコーナーがあるほどで、日本人の健康志向の高さがみてとれますね。
一方「オリーブオイル(ピュアオイル)」は、搾っただけのオイルを精製したもの(無味無臭)にバージンオイルで風味付けした、酸度1%未満のものをいいます。
“せっかくのバージンオイルがもったいない”と思いましたが、クセが強すぎたり、絞ったら品質がイマイチだったということもあるので、風味や栄養が損なわれるのを覚悟で精製していまうそうです。
「エキストラバージンオリーブオイル」に比べると安価で、香りや味は控えめですが劣化に強く、体に良いとされているオレイン酸量やカロリーにはほとんど違いはありません。
生で使うのは“エキストラバージンオリーブオイルの方がいいのかな?”と思っていましたが、必ずしもそうでなくても良いようです。
フレッシュな香りや、渋味や辛味などが強い「エキストラバージンオリーブオイル」は、その独特のクセを活かしパンにつけたり、サラダやパスタにかけたりと加熱せずに生食で使った方がオイルの味そのもの香りや風味を味わえますが、加熱する肉料理とも好相性。
特にイタリア中部のトスカーナ産やウンブリア産のものは、辛くて苦い個性の強いオイルで、クセのある食材との相性も良く、焼いた肉や野菜、ジビエ料理などの加熱料理にも向いています。
その苦味成分は「ポリフェノール」で比較的熱にも強いのですが、体内で短時間しか持続しないので、毎食ちょこちょこ取り入れるのがオススメです。
「オリーブオイル(ピュアオイル)」は使い勝手がよく、香りやクセが少ないのでサラダ油感覚で炒め物に、揚げ物にペペロンチーノになど加熱調理に向いていてるでしょう。
もちろん生食でも素材そのものの味を生かしてくれるので、オリーブオイルのクセや香りが苦手な方はこちらがオススメ。
すりおろし玉ねぎと醤油で和風ドレッシングに、魚、牡蠣、チーズを漬けてオイル漬けにするのも「オリーブオイル(ピュアオイル)」の方が向いています。
今回、いろんなスーパーに行って気がついたのですが、「エキストラバージンオリーブオイル」は沢山置いてあるのに「オリーブオイル(ピュアオイル)」は1、2種類しか置いてないお店が多かったのには驚きました。
しかも、「エキストラバージンオリーブオイル」だけでも値段はピンキリで、300円位〜高級なものだと5000円位(家庭用としてはとても買えない・・・)とその差は一体何なのでしょう?そこらへんも今後調査していきたいと思います。
※酸度・・・数値が低いほど酸化しておらず新鮮なオイル。
〔参考資料:『おいしくて、からだにいい オリーブオイルの選び方 使い方』 (イタリアフード協会(監修)、池田書店)〕
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。