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冬のごちそう、おでん。寒い夜にハフハフいいながら、味のしみた大根にちくわぶ、こんにゃくをいただくのはとても幸せな気分になりますね。
私も大好きなので時々作ってはみますが、ダシをとったり、大根の下処理をするのも結構面倒なので、ついコンビニのおでんに手が伸びることも。でも、やはり自作はおいしいもの。好きなネタを存分に食べたいじゃないですか。そこでできるだけ手抜きをしつつも、本格的なおでんを作る方法はないものかと考えました。
私は、おでんは鶏ガラでダシをとったものをベースにするのですが、鶏ガラって案外売ってないんですよね。
そこで鶏皮を使います。鶏皮は焼き鳥ではメジャーですが、実はおでんに入れてもとてもおいしいのです。しかもダシが出る。
そんなことしたらダシがらになってて味がしないんじゃいないの? いえいえ、そんなことはありません。皮が柔らかくなって適度に脂も抜けて実においしい。ということで鶏皮を買います。安い。124円ですが、これだけあれば十分です。ひと口サイズに切って串に刺します。これでダシ兼ネタのできあがりです。
おでんのネタには、まず大人気の大根、バクダン(ゆで卵)、しらたきやこんにゃくなどの下処理が必要なものがあります。
たとえば大根だと本当は米のとぎ汁で下ゆでするとか、バクダンももちろんゆでる、しらたきやこんにゃくは一度ゆでてアクを抜くとかあるじゃないですか。あーめんどくさい。なんとか時短と手間を省くように考えました。
それには手順を考えることです。ダシ兼ネタの鶏皮をまず鍋に入れること、ここからスタートです。
以下は時短と下処理の手間を省いた(早い話が手抜き)おでんの作り方です。時短にすると、どうしても長時間煮込むと出てくるダシのコクが足りない。これをオリーブオイルで出してしまおうという作戦です。この手順通りやれば、かなりいい線のおでんができます。
ネタは好きなものを好きなだけ入れてください。ただ、本当は下処理がいるものについてはこの手順がおすすめです。
1. 鶏皮をひと口大に切り、串に刺しておく。
2. 鍋にたっぷりの水を入れる。これがゆくゆくはおでんのダシになる。1を入れて火にかける。ここできれいに洗った生卵と、皮をむいて3cm程度の厚みに切った大根を入れる。
3. 20分ほど煮たら卵を取り出し、皮をむいてふたたび鍋に入れる。これでバクダン(ゆで卵)ができる。
4. 2の鍋におでんのつゆの素を分量にしたがって投入。ここでダシ昆布があればそのまま投入。結ぶのは10分位煮込んでから取り出して結ぶ。この出汁昆布からもいいダシが出るし、ネタとしてもおいしい。
5. ダシの味をみて調整し、鶏皮から出たアクがあればすくっておく。ここに他のネタを投入。しらたきなどは一度さっと水で洗って、適当な量をくるくると丸めて投入するだけでほどけなくなる。
6. ネタで意外とおいしいのがチーズのキャベツ巻き。キャベツの葉を切れないようにはがして2分レンチンして柔らかくする。そこに溶けるチーズを入れてロールキャベツのように巻き、楊枝で止める。きちんと止めておくとチーズは流れ出さない。
7. 全部ネタが入ったら、30分ぐらい弱火で煮込む。大根はこの時点で50分煮こまれていることになるので、すでに柔らかくなっている。ここで串に刺したミニトマトを投入。
8. エキストラバージンオリーブオイルを投入してできあがり。できれば卓上コンロでぐつぐつ言わせながら食べると絶品。
おでんのネタって、野菜類が少ないですね。おでんのダシの味とあまり合わないからかもしれません。ところがこのオリーブオイルおでんは、野菜を入れるととてもおいしいのです。
たとえばミニトマト。これはおでんやさんでも時々見かけるネタですが、オリーブオイルを入れることで一段と旨味が増します。あとは水菜などもおいしい。さっと煮るだけにしてシャキシャキのままいただくとイケます。
もちろん、チーズのキャベツ巻きも絶品です。キャベツがオリーブオイルをまとって、中からはチーズがトロリ。これはたまりません。
このおでんはあまり煮込まないので、ネタそれぞれの旨味がネタに残っていてちょっと関西風ともいえるかもしれませんが、これも絶対アリです。手順さえ間違えなければ、時短なのに手をかけて煮込んだおでんにひけを取らないものができあがります。
今年は暖冬といっても、まだまだあったかいおでんが恋しい寒い日もあります。そんな日にはぜひ作ってみてください。入れるオイルはもちろんお気に入りのエキストラバージンオリーブオイルで。一味違いますよ。
オリーブクエスト
世界で最も信頼のおけるオリーブオイルガイドブック「フロス・オレイ」品質評価メンバーが、世界各地の類稀なオリーブオイルを紹介
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。