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オリーブオイルで有名なスペイン料理といえば、皆さん何が思い浮かびますか?
そう“アヒージョ”です。スペインの南地方でも、家庭料理として親しまれている料理のひとつで“アヒージョ”とは、スペイン語で「にんにく風味、小さいにんにく」を意味します。オリーブオイルとにんにくがベースの小皿料理(タパス)で、お好みでマッシュルームやしめじといったきのこ類、海老、トマトなどの食材を入れて食べる調理になります。具材の味が染み込んだオイルをバゲットに浸して食べるのも美味しいですよね。スペイン人の中には「バゲットやチュロスと一緒でないと料理として成立しない」と主張する方もいるそうです。
今回は、シンプルにマッシュルームを使用した“アヒージョ”を紹介したいと思います。
【材料】(3~4人分)
【作り方】
1. にんにくをスライスに切ります。
2. マッシュルームを5㎜厚さに切ります。
3. 鍋にオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れ火にかけます。にんにくは非常に焦げやすいため、中火でゆっくり加熱するのをお勧めします。
4. にんにくの香りが出てきたら、マッシュルームを入れます。マッシュルームに火が通ったら、塩で味を調えて完成。
実は、にんにくの切り方によって味や香りをコントロールすることが出来るんです!
お子さんがいるお家では、「にんにくの香りをあまり出したくないけど、にんにくは入れたいっ」といった場合には、縦半分に切ったものが香りが出にくいとされています。半分に切ったにんにくは食感も楽しみたい料理に向いています。
次に、「にんにくの香りを少し出したい」といった場合には、スライスがおすすめです。
そして一番香りが強く出るのは、みじん切りとすりおろしのものになります。
縦半分<スライス<みじん切り<すりおろしとなります。
みじん切りやすりおろしたもは、にんにくの細胞が破壊され「アリシン」という成分が多く出ることによって独特の香りを放ちます。また、細胞膜が壊れたことにより栄養も吸収しやすい状態になりますので「今日はニンニクを食べて元気になりたい!」といった日には、おすすめです。
また火を通す時は、常温のオイルににんにくを入れてから中火でじっくり火を通すことで香りと風味がたち、焦げにくくもなります。
にんにくは健康に良いというイメージがあると思いますが、具体的にどんな作用があるのでしょうか?
にんにくに含まれる、「ジアリルトリスルフィド」という成分が、がん予防につながると言われています。また、「アリシン」「スコルジニン」には、体の疲れをとる効果があるとされています。にんにくを食べるといったイメージは、この成分から来ています。また、老化防止効果や風邪予防にも効果があると言われている食材になっています。
アヒージョを作ってもオリーブオイルだけ残ってしまった時は、ちょっとした野菜炒めや、パスタに絡めてもおいしくいただけます。オリーブオイルににんにくの風味、食材の味がしみ込んでいるため、コク深いオイル料理になります。
【参考文献】
名古屋大学大学院生命農学研究科 大澤俊彦
ガン予防と食品 デザイナーズフーズからファンクショナルフーズへ
ピエトラ・コロンビナ
トスカーナ州産の実を使用したオリーブオイルの「ヌーボー」
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。