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地球温暖化は「温暖化」ではなく「熱帯化」と呼んだ方がいいと思うほど、ここのところの夏の暑さは尋常ではありません。夜になっても30℃を下回らないってどういうことなんでしょう。最高気温は40℃も間近で、まさに熱帯です。今年は酷暑予想が出ています。ましてコロナ禍でマスクをして外出となると、命がけか?と思うほどです。
そんなときは辛い物で代謝を良くして発汗作用を高めるのが防衛策の一つですね。暑い時には食欲も落ちがちですが、なぜか辛い物は食べられるという方も少なくなく、私も同様です。ということで、夏においしい夏野菜のカレーを作ることにしました。でも、ただ煮込むだけはつまらない。せっかくの夏野菜もカレーにまぎれて何がなんだか分らない状態になるのでは見た目も楽しめないわけです。そこで、野菜を素揚げしてトッピングする、おしゃれな仕立てにすることにしました。
素揚げというと、衣がない分、素材に油が入り込んで油っぽくなり、できあがりがべちゃっとすることが多くて、なかなか手が出ませんでした。しかし、「素揚げ野菜をトッピングする」というテーマを実現するためにはそうは言っていられません。
さっそくググってみると耳寄りな情報が。なんと、オリーブオイルで揚げるとカラッとうまくできるとあるではありませんか。これは試さないわけにはいきません。せっかくなので、エキストラバージンオリーブオイルでやってみることにします。ただし、お高いので少しの油でカラッと揚げるという、難易度高めのチャレンジになりますが、あえて挑戦してみましょう。
さっそく、夏野菜で揚げ物にむいているカボチャ、ナス、ズッキーニとピエトラ・コロンビナを用意しました。最近は、フライパンを使って少しの油で揚げ物をする家庭が増えているそうなので、小さい鍋で油を少なくして揚げてみました。使った油は100ml程度です。
ししとうの画像がありませんが、ししとうを揚げるなら串で穴をあけないとパンクして油がはねるので注意してください。
揚げている間は、サラダ油との違いは特に感じませんでした。問題は揚げ上がりです。おっ!つまんでみるとカラッとしています。カボチャは少し香ばしい色がついて、外はカリッと、中はホクホクです。水っぽいズッキーニも、ししとうも油っぽくなく、すっきりと揚がっています。問題は一番油を吸うナスです。食べてみると、なんと全然油臭くない!これは驚き、目からウロコです。しかもサラダ油よりずっとコクがあってエキストラバージンオリーブオイルならではの旨味もしっかり移っています。ただ、エキストラバージンオリーブオイル特有の芳香や辛味などは感じられません。でもそれがなくても、ものすごくおいしい素揚げになりました。
なぜオリーブオイルだとカラッと揚がるのかというと、オリーブオイルは酸化に強いので、油が酸化すると匂う「油臭さ」が発生しにくい、発煙点(加熱すると煙が出る温度)がサラダ油に比べると高く、高温でさっと揚げられるのでべちゃっとせず、カリっとすることからのようです。油が少なくてこれだけの揚げ上がりになるのなら、高いエキストラバージンオリーブオイルでもコスパは悪くないと思います。なにしろカラッと揚がってコクも旨味もあるのですから。
さて、素揚げの成功に気をよくして、いよいよ夏野菜とトマトのカレーを作ります。トマトと水分が半々なので、トマトの酸味が効いたさっぱり系のカレーができあがります。今回トマトは手軽な水煮缶を使っていますが、熟しすぎて値下げされている生トマトがあればそれを使うとなおおいしいです。煮る時間は40分程度、とても簡単にできるのに夏野菜の素揚げがのっているだけで、もうビジュアルはカレー専門店の雰囲気です。
4人前
1. 玉ねぎをみじん切りにする。
2. 鍋を熱してオリーブオイルを入れ、1を入れて色がついて半透明になるまで炒める。
3. 手羽元を入れて鍋肌につけるようにして焼き目をつける。
4. 3にトマトの水煮缶を入れる。ホールであれば手で握りつぶしながら入れるとよい。あいた缶に水を一杯に入れ、3に入れて煮込みはじめる。
5. 30分位中火~弱火で煮込んだら、一度火をとめてカレールーを割り入れ再度火をつけて10分程度煮込んだらカレーのできあがり。
6. お皿にご飯を盛り、ルーをかけて夏野菜の素揚げをトッピングし、できあがり。
ポイントは素揚げをいかに油臭くなく揚げられるかにかかっています。カレー自体はトマトの酸味でさっぱりとしているので、それほど油っぽくないですが、やはり素揚げが油っぽくては途中で食べるのが嫌になります。
素揚げの野菜は、煮込んだものとは一線を画します。エキストラバージンオリーブオイルのコクと旨味がのった野菜は、たった40分しか煮込んでいないカレーなのに、非常に手間がかかった風味をプラスするトッピングです。ぜひ試していただきたいレシピです。
ピエトラ・コロンビナ
トスカーナ州産の実を使用したオリーブオイルの「ヌーボー」
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。