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最近、おにぎりがブームになっています。といってもコンビニおにぎりではなく、“おにぎり店”が作ったものがインバウンドを中心に人気を集め、有名店では行列をつくっているようです。
おにぎりといえば、一昔前まではせいぜい梅干しに鮭、おかか、塩昆布程度だった具材も、やれクリームチーズだ、カレーだ、スタミナ焼肉だ、とまあバリエーションが増えました。
たかがおにぎり、ごはん握って具を入れればいいだけでしょうと思っていた私は、とある仕事でおにぎりの有名店におにぎりのつくり方を取材したことがあります。早速、おかみから聞いたつくり方を実践してみると、実際全然違う。空気を含んだごはんがホロホロと口の中でほどけ、まんべんなく回った塩味とたっぷりの具材の旨味で、今まで食べていたおにぎりとは格段の差がありました。
間もなく新米の季節。そこでシンプルだけど実は奥が深い、本気のおにぎりのつくり方をご紹介しましょう。
おにぎりをおいしくつくるには、おにぎり向きのごはんを炊くことから始めます。
昔は精米技術があまり良くなかったため、米に糠が残る割合が多かったのですが、最近は精白度が上がり、ごしごし研がなくても糠は残りにくくなっています。米はごしごし研ぐと米の粒が割れてしまい、炊き上がりがベタベタしてホロホロにならないのです。そこで、米を水に入れたら最初の白い水をすぐ捨てて、あとは3~4回水を替えてかきまわす程度でOK。その後最低2時間は浸水させます。
しっかり浸水させた米を炊飯器や土鍋に入れて、氷を2カケとオリーブオイルを米1合に対して大さじ1/2入れ、普通より水加減をやや少なめにして炊き上げます。冷えた水から炊き上げるとじっくり熱が回り始めるので炊き上がりがふっくらします。オリーブオイルを入れると、ごはんにツヤとホロっとほどける感が出ます。
炊き上がったら、5分程度、60℃前後になるまで冷まします。冷ますとごはんが締まって、すき間ができて空気が入るので固まりになりにくく、口当たりがよくなります。
おにぎり向きのごはんが炊けたら、早速おにぎりにします。ごはんは時間を置くと締まって握りにくくなるためです。
1. 茶碗にラップを敷き、その上におにぎりの半分程度のごはんを入れて、中央をへこませる。
2. ごはんと具材が2:1になるぐらい具材をたっぷり入れてから、残りのご飯をかぶせる。
3. ラップを持ち上げてやさしく絞り、ごはんを丸くする。
4. 手に水を少しつけ、塩を手にとって手のひら全体になじませる。
5. 3を手に取り、3回程度軽く形を整える感じでやさしく握る。ぎゅっと握らないのがコツ。
6. 5を焼き海苔で包んでできあがり。崩れそうでも海苔で包んで抑える、という感じぐらいでOK。
新潟駅前に、まるで爆弾のようなインパクトのある“爆弾おにぎり”を出す店があります。爆弾おにぎりは米1合分、大爆おにぎりは米4合分という強烈なおにぎりですが、せっかくおいしくおにぎり向きのごはんが炊けたので、爆弾おにぎりを作ってみます。このおにぎりもぎゅっと握らず、海苔でごはんの崩壊を抑える感じでつくります。ごはんが多いので、具材も3種類入れてみました。
1. ラップを敷き、そこにごはんと具材を入れる。
2. ラップをねじり、ごはんを丸く整えてから手に塩をつけて軽く握る。
3. 焼き海苔の真ん中に2をのせて海苔でくるんでできあがり。
写真だとサイズがわかりにくいですが、ソフトボールくらいあります。でもなぜかペロッといけます。たぶんごはんに空気が入って重くないからだと思います。
おにぎりは身近にあって、作り方は誰でも知っているしコンビニに行けばすぐ買える食べものです。でもプロの作り方にならってあらためてつくってみると抜群においしくて、ごちそうになります。
ポイントは、まずごはんの炊き方。米は研ぐのではなく洗うこと。これはおにぎりに限らずです。私は今まで糠臭いのが嫌だなと思って、金ザルでごしごしこするように研いでいたのですが、これはNG。ごはんに粘りが出てベタベタする原因になります。3~4回、軽くかき混ぜる程度にとどめましょう。
次に炊く際には氷とオリーブオイルを入れるとごはんの粒立ちとツヤが抜群に良くなります。
ごはんがうまく炊けたら、あとは“おにぎりだけど、握らない”のがポイント。軽く形を整える程度にして海苔で抑えることで、口に入れた時に空気を含んだごはんがホロっとほどけて口当たりが良くなるのです。
たかがおにぎりとあなどるなかれ。おいしく作ろうとするとなかなか奥が深いですが、このポイントを守るとプロのおにぎり店のものと変わらないおいしさのおにぎりができますよ。
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