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2020年6月3日

グリーンアスパラのグリルとベーコンのスクランブルエッグ/イルキアッソ平雄次

グリーンアスパラのグリルとベーコンのスクランブルエッグ

初めまして、平 雄次です。
世田谷の三軒茶屋でイタリアンレストラン IL CHIASSO(イルキアッソ)を経営しています。オリーブノート読者の皆さんに向けて、ちょっとしたプロのコツを覚えていただければと思います。

ところで、イタリア料理は和食と同じくユネスコ無形文化財って、ご存知でしたか?
2010年、アドリア海沿いの「地中海の食事」として登録されており、和食が2013年の登録でしたから、それより3年ほど早かったのですね。

地中海料理(イタリア料理)の定義

  1. 穀類、魚類、その保全・加工・消費に関わる風景から食事に至る技術、知識、習慣及び伝統に基づく社会的慣習
  2. 魚介類、穀類、乳製品、野菜、果物類等をバランス良くとり、油脂分は肉類を少量、オリーブオイルを中心として摂取するもの
  3. 本料理は、コミュニティの健康、生活の質、より良い生活に資するもので、適量のワインを交えながら、ゆっくりとコミュニケー ションする食事スタイルを含む

「海外における食文化の世界無形遺産登録の動向」(農林水産省より引用)

となっています。ちなみに農林水産省がいうところの和食の特色は以下の4つです。

農林水産省がかかげる和食の特徴は4つ

  1. 多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
  2. 健康的な食生活を支える栄養バランス
  3. 自然の美しさや季節の移ろいの表現
  4. 正月などの年中行事との密接な関わり

海と隣接している食文化で、日本もイタリアもとても豊かな食習慣、ちょっと似ていると思いませんか。ですから日本でもイタリア料理は人気がありますし、日本人の味覚にも相性がいい料理なのですね。

そんなイタリア料理で、みなさんを笑顔にしたい!そう考えた私は、20歳の時にイタリアへ料理留学して、各地のレストランでも修行してきました。イタリアで体験したことや、イタリアワインのお話など交えながら、家庭でもできるプロのイタリア料理のコツをお伝えしていきますよ。どうぞ、よろしくお願いいたします。

旬のアスパラのグリルとパンチェッタのスクランブルエッグ

アスパラガスはイタリアでもとてもポピュラーで、ヨーロッパでは春の訪れをイメージさせる春から初夏にかけてが旬の野菜です。とくにホワイトアスパラが人気で、美食家はこぞってホワイトアスパラを食べるのですよ。ホワイトアスパラは非常にデリケートで折れやすいので「レディの指を触るくらい優しく扱え。」そんな格言もよく言われているくらい、大切に扱われています。

そういえば、アスパラの生産農家の方とワイナリーをこの時期に回ったことがあるのですが、その時に「うちのアスパラは食べられるぞ!」といわれて、食べさせられたことがありました。とてもジューシーで甘かったことを今でも覚えています。

そんなアスパラガスの美味しいいただき方をご紹介してゆきます。

材料

(2人分)

  • グリーンアスパラ 6本
  • パンチェッタ(ベーコン) 25g
  • たまご  2個
  • 生クリーム 20cc
  • エキストラバージンオリーブオイル 適量
  • 塩 少々
  • 胡椒 少々
  • パルミジャーノチーズ 15g
  • パセリ ※なくてもOK
旬のアスパラのグリルとパンチェッタのスクランブルエッグ

作り方

1. アスパラの根元は1センチくらいカットします。次に、根元の方は筋があるのでピーラーなどで下処理をします。品質や時期によっては柔らかく筋書きにならないものもあります。また、アスパラの下処理としてボイルやレンチンをするケースがありますが、今回はアスパラの触感を活かす為に、そのままグリルしてゆきます。

アスパラの根元は1センチくらいカットします。次に、根元の方は筋があるのでピーラーなどで下処理をします

2. パンチェッタを細かく切ってゆきます。パンチェッタがない場合はベーコンでもOKです。

パンチェッタを細かく切ってゆきます

こんな感じで準備しましょう。

こんな感じで準備しましょう

3. ボウルに卵、生クリームとチーズを入れて混ぜてゆきます。混ぜ過ぎないように注意。卵が好きな方は3つ入れてもOKです。

ボウルに卵、生クリームとチーズを入れて混ぜてゆきます
ボウルに卵、生クリームとチーズを入れて混ぜてゆきます

4. 塩コショウを少々、パンチェッタの塩分とチーズの塩味もあるので、塩は少なめに

塩コショウを少々

5. グリルで焼く場合は、アスパラにオリーブオイルと塩コショウをまぶします。この時のオリーブオイルは、安いものでOK。なければサラダ油でもよいです。
フライパンで焼く場合は、そのままフライパンに油を敷いて、塩コショウすれば大丈夫。

アスパラにオリーブオイルと塩コショウをまぶします

6. しっかりと熱したグリルに乗せてゆきます。火加減は中火で。

しっかりと熱したグリルに乗せてゆきます

7. 全体的に焼目がつくように焼き上げてゆきます。

全体的に焼目がつくように焼き上げてゆきます

ここでワンポイント。グリルは、食材の余分な水分を上手に飛ばして、うま味を濃縮して閉じ込めます。なによりアスパラの甘味がよりしっかりと感じられ、お肉に肉汁があふれるような感じでジューシーに仕上げることができるのです。

アスパラを焼ながら、パンチェッタのフワフワなスクランブルエッグを作ります

8. アスパラを焼ながら、パンチェッタのフワフワなスクランブルエッグを作ります。
最初にパンチェッタを焼いてゆきます。パンチェッタの油がありますので、オリーブオイルは少量で炒めてゆきます。

最初にパンチェッタを焼いてゆきます

9. パンチェッタに焼き色が付いたら、ボールに準備しておいたたまごを入れてゆきます。
あっという間に火が入って焼きあがりますので、素早くかき混ぜでパンチェッタを全体的にまぶし、中火で形を整えてゆきます。最後は余熱で仕上げるくらいのイメージで。

ここのポイントは、パンチェッタでもベーコンでも、しっかり豚の油を抽出して、たまごに豚のうま味を吸わせていきましょう。一段と、美味しくなりますよ。

たまごに豚のうま味を吸わせていきましょう

10. 焼きあがったアスパラの上に、フワフワたまごをのせ、最後にパセリをかけてあげると見た目もきれいに仕上がります。

11. 最後にエキストラバージンオリーブオイルをかけたら完成です。

今回のレシピのアレンジ

アレンジ

カルボナーラのような感覚でササっと調理してしまう感覚で構いません。卵は半熟で食べることができますし、もしくは卵の分量を増やしてオムレツ風にすることもできますよ。

おすすめのワイン紹介

SOAVE CLASSICO GINI(ジーニ)

SOAVE CLASSICO GINI(ジーニ) 
種類:白ワイン
地域:イタリア ヴェネト州ソワべ
品種:ガルガーネア
ヴィンテージ:2018

味付けもシンプルなアスパラガスに合うのはキリッとした白ワイン。今回使用したアスパラガスがヴェネト地方のものなので、同じヴェネト地方で作られた白ワインと一緒にいただきます。口当たりがとても柔らかく、ミネラル感もたっぷりです。

アスパラのグリルとパンチェッタのスクランブルエッグを編集部で試食しました

アスパラのグリルとパンチェッタのスクランブルエッグ

とにかく、アスパラの身が詰まっていてジューシーでした!シンプルに味付けをしているので野菜の旨みがそのまま味わえるところもいいですね。ベーコンの塩味がきいていて食べ応えもあり、レシピ自体も簡単なので忙しい朝にもばっちりです。

■お店の紹介

ヴィネリア・イル・キアッソ (Vineria li Chiasso)
http://www.vivace-italian.com/ilchiasso.html
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-6-13
交通アクセス:東急田園都市線「三軒茶屋駅」南口から徒歩8分
営業時間:18:00~24:00
定休日:月曜日
席数:30席 (入口バールスペースもございます)
貸切:お気軽にご相談ください

■オーナー 平 雄次

20歳で単身イタリアに渡る。I.C.I.F イタリアピエモンテ州にある料理ソムリエ学校後イタリア、ピエモンテ、トスカーナカンパーニャで1年半にわたりルレーシャトウレストラン、4つ星ホテルなどで修業。

日本に帰国後グッチーナやルーナロッサを経て独立イルキアッソをオープンして14年目を迎える。お店で使うワインを選ぶ為、ワイナリーには定期的に訪れるようにしている。
現在は、オーナーシェフとして活動中。

オーナー 平 雄次

■イタリアのワインを中心に、2000本ストックしています。

2、3人前のお料理+ワイン1本:10,000円
メニューの一例(日替わりです)
ラザーニァ
新玉ねぎのスープ 2人前
フォカッチャ
自家製鴨パテ
牛たんの煮込み
水牛のモッツァレラカプレーゼ
野菜のマリネ
タコとセロリのサラダ
生ハムサラミの盛り合わせ
など家庭でもプロの味が味わうことができるので是非、お気軽にご連絡ください。

企画:オリーブノート編集部
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