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初めまして、平 雄次です。
世田谷の三軒茶屋でイタリアンレストラン IL CHIASSO(イルキアッソ)を経営しています。オリーブノート読者の皆さんに向けて、ちょっとしたプロのコツを覚えていただければと思います。
ところで、イタリア料理は和食と同じくユネスコ無形文化財って、ご存知でしたか?
2010年、アドリア海沿いの「地中海の食事」として登録されており、和食が2013年の登録でしたから、それより3年ほど早かったのですね。
「海外における食文化の世界無形遺産登録の動向」(農林水産省より引用)
となっています。ちなみに農林水産省がいうところの和食の特色は以下の4つです。
海と隣接している食文化で、日本もイタリアもとても豊かな食習慣、ちょっと似ていると思いませんか。ですから日本でもイタリア料理は人気がありますし、日本人の味覚にも相性がいい料理なのですね。
そんなイタリア料理で、みなさんを笑顔にしたい!そう考えた私は、20歳の時にイタリアへ料理留学して、各地のレストランでも修行してきました。イタリアで体験したことや、イタリアワインのお話など交えながら、家庭でもできるプロのイタリア料理のコツをお伝えしていきますよ。どうぞ、よろしくお願いいたします。
アスパラガスはイタリアでもとてもポピュラーで、ヨーロッパでは春の訪れをイメージさせる春から初夏にかけてが旬の野菜です。とくにホワイトアスパラが人気で、美食家はこぞってホワイトアスパラを食べるのですよ。ホワイトアスパラは非常にデリケートで折れやすいので「レディの指を触るくらい優しく扱え。」そんな格言もよく言われているくらい、大切に扱われています。
そういえば、アスパラの生産農家の方とワイナリーをこの時期に回ったことがあるのですが、その時に「うちのアスパラは食べられるぞ!」といわれて、食べさせられたことがありました。とてもジューシーで甘かったことを今でも覚えています。
そんなアスパラガスの美味しいいただき方をご紹介してゆきます。
(2人分)
1. アスパラの根元は1センチくらいカットします。次に、根元の方は筋があるのでピーラーなどで下処理をします。品質や時期によっては柔らかく筋書きにならないものもあります。また、アスパラの下処理としてボイルやレンチンをするケースがありますが、今回はアスパラの触感を活かす為に、そのままグリルしてゆきます。
2. パンチェッタを細かく切ってゆきます。パンチェッタがない場合はベーコンでもOKです。
こんな感じで準備しましょう。
3. ボウルに卵、生クリームとチーズを入れて混ぜてゆきます。混ぜ過ぎないように注意。卵が好きな方は3つ入れてもOKです。
4. 塩コショウを少々、パンチェッタの塩分とチーズの塩味もあるので、塩は少なめに
5. グリルで焼く場合は、アスパラにオリーブオイルと塩コショウをまぶします。この時のオリーブオイルは、安いものでOK。なければサラダ油でもよいです。
フライパンで焼く場合は、そのままフライパンに油を敷いて、塩コショウすれば大丈夫。
6. しっかりと熱したグリルに乗せてゆきます。火加減は中火で。
7. 全体的に焼目がつくように焼き上げてゆきます。
ここでワンポイント。グリルは、食材の余分な水分を上手に飛ばして、うま味を濃縮して閉じ込めます。なによりアスパラの甘味がよりしっかりと感じられ、お肉に肉汁があふれるような感じでジューシーに仕上げることができるのです。
8. アスパラを焼ながら、パンチェッタのフワフワなスクランブルエッグを作ります。
最初にパンチェッタを焼いてゆきます。パンチェッタの油がありますので、オリーブオイルは少量で炒めてゆきます。
9. パンチェッタに焼き色が付いたら、ボールに準備しておいたたまごを入れてゆきます。
あっという間に火が入って焼きあがりますので、素早くかき混ぜでパンチェッタを全体的にまぶし、中火で形を整えてゆきます。最後は余熱で仕上げるくらいのイメージで。
ここのポイントは、パンチェッタでもベーコンでも、しっかり豚の油を抽出して、たまごに豚のうま味を吸わせていきましょう。一段と、美味しくなりますよ。
10. 焼きあがったアスパラの上に、フワフワたまごをのせ、最後にパセリをかけてあげると見た目もきれいに仕上がります。
11. 最後にエキストラバージンオリーブオイルをかけたら完成です。
カルボナーラのような感覚でササっと調理してしまう感覚で構いません。卵は半熟で食べることができますし、もしくは卵の分量を増やしてオムレツ風にすることもできますよ。
SOAVE CLASSICO GINI(ジーニ)
種類:白ワイン
地域:イタリア ヴェネト州ソワべ
品種:ガルガーネア
ヴィンテージ:2018
味付けもシンプルなアスパラガスに合うのはキリッとした白ワイン。今回使用したアスパラガスがヴェネト地方のものなので、同じヴェネト地方で作られた白ワインと一緒にいただきます。口当たりがとても柔らかく、ミネラル感もたっぷりです。
とにかく、アスパラの身が詰まっていてジューシーでした!シンプルに味付けをしているので野菜の旨みがそのまま味わえるところもいいですね。ベーコンの塩味がきいていて食べ応えもあり、レシピ自体も簡単なので忙しい朝にもばっちりです。
■お店の紹介
ヴィネリア・イル・キアッソ (Vineria li Chiasso)
http://www.vivace-italian.com/ilchiasso.html
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-6-13
交通アクセス:東急田園都市線「三軒茶屋駅」南口から徒歩8分
営業時間:18:00~24:00
定休日:月曜日
席数:30席 (入口バールスペースもございます)
貸切:お気軽にご相談ください
■オーナー 平 雄次
20歳で単身イタリアに渡る。I.C.I.F イタリアピエモンテ州にある料理ソムリエ学校後イタリア、ピエモンテ、トスカーナカンパーニャで1年半にわたりルレーシャトウレストラン、4つ星ホテルなどで修業。
日本に帰国後グッチーナやルーナロッサを経て独立イルキアッソをオープンして14年目を迎える。お店で使うワインを選ぶ為、ワイナリーには定期的に訪れるようにしている。
現在は、オーナーシェフとして活動中。
■イタリアのワインを中心に、2000本ストックしています。
2、3人前のお料理+ワイン1本:10,000円
メニューの一例(日替わりです)
ラザーニァ
新玉ねぎのスープ 2人前
フォカッチャ
自家製鴨パテ
牛たんの煮込み
水牛のモッツァレラカプレーゼ
野菜のマリネ
タコとセロリのサラダ
生ハムサラミの盛り合わせ
など家庭でもプロの味が味わうことができるので是非、お気軽にご連絡ください。
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。