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こんにちは、平 雄次です。
世田谷の三軒茶屋でイタリアンレストラン IL CHIASSO(イルキアッソ)を経営しています。今回も、オリーブノート読者の皆さんに向けて、ちょっとしたプロのコツをご紹介しますので覚えていただければと思います。
日本でのそら豆の季節は5~6月です。そら豆は非常に栄養価が高く、実は鉄分に関してはほうれん草よりも高いのです。亜鉛、たんぱく質も豊富に含んでいます。
イタリアではファーベとよばれており、ピューレ、スープ、パスタの具材などいろいろ使われます。その昔、冷蔵庫がない時代には長期保存ができる乾燥豆類のひよこ豆、レンズ豆、インゲン豆などなど…は大活躍ですね!
豆類はでんぷんもしっかり含んでおり脂を吸わせるととても美味しくなるため、今回はそら豆とソーセージを使ったパスタをご紹介いたします。最後にペコリーノチーズと呼ばれる羊のチーズをかけるとより一層美味しくなりますよ。僕の好きな食べ方のひとつなです。
“そら豆”と検索すると、色んなパターンの漢字があることに気付きませんか。一般的には、”空豆”や”蚕豆”と記載されることが多いのですが実は、それぞれの漢字は意味があるのです。
空豆:実が天に向かうように成長するため 『大和本草』4巻 貝原益軒
蚕豆:そら豆のさやの部分が蚕に似てるため
天豆:”空”をもじって、”天”と当て字されることが多くなった
(1人分)
1. そら豆を鞘から外し、1分間短めに茹でます。
2. 茹であがったら皮をむきましょう。
3. サルシッチャは皮をむいて食べやすいサイズに切ります。
細かくきることによって、サルシッチャの豚の脂を引き出しやすく、食べやすくします。
4. パスタを茹でます。オイルベースのパスタはフライパンの中で乳化するため、通常の茹で時間よりも1分早くあげてください。
5. 火にかけていないフライパンにオリーブオイルを入れ、同時にスライスしたニンニクも入れてから火にかけます。火加減は弱火でニンニクの香りをオリーブオイルにじっくりと入れてゆきます。熱いオリーブオイルにいれてしまうとにんにくが焦げてしまうので注意。
6. にんにくがきつね色になり、温まってきたらサルシッチャ(ソーセージ)と唐辛子を種ごと一緒にいれて炒めます。
7. サルシッチャが炒めあがってきたら、白ワインをいれます。強火でアルコールをしっかり飛ばし切ることが大事です。
8. パスタのゆで汁を100ccいれます。こうすることによってサルシッチャの塩味とゆで汁の塩分で塩をかけなくてもしっかり味がつきます。
9. 3分経ったくらいにそら豆をいれます。
10. 次にパスタをいれて、塩加減と茹で加減をチェックします。味に問題なければ、オリーブオイルをひとまわし。
11. 温かいお皿に盛り付けて、仕上げにパセリ、胡椒、ペコリーノチーズ、もう一度オリーブオイルをかけて完成。
そら豆にしっかり豚の油を吸わせることが美味しくつくるポイントです。そら豆は炒める時間が長いと、色が変わってしまうのでサッと仕上げましょう。最後にかけたペコリーノチーズでも塩味を加えれるので塩加減には注意しましょう。
TASCA REGALEALI
種類:白ワイン
地域:イタリア シチリア
品種:4種類くらい インツォリア その他(グレカニコ カタラット シャルドネ)
ヴィンテージ:2017
柑橘系の香りが広がり、ボリュームも控えめですがワイン自体のコクがしっかり感じられる白ワインです。チーズとの相性はバッチリで食事と共にどんどんお酒が進みます。飲みやすいのでワイン初心者の方でも楽しんでいただける1本です。
サルシッチャ(ソーセージ)の味がしっかりそら豆についているのでとても美味しかったです。そら豆があるので彩りも美しく、見た目にも楽しめます。いろいろなうま味のバランスが取れたパスタです。赤にも白にもあいそうですが、今回はすっきりとした辛口の白ワインを合わせてみました。ワインもパスタもあっという間にたいらげてしまいましたよ(笑)。
■お店の紹介
ヴィネリア・イル・キアッソ (Vineria li Chiasso)
http://www.vivace-italian.com/ilchiasso.html
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-6-13
交通アクセス:東急田園都市線「三軒茶屋駅」南口から徒歩8分
営業時間:18:00~24:00
定休日:月曜日
席数:30席 (入口バールスペースもございます)
貸切:お気軽にご相談ください
■オーナー 平 雄次
20歳で単身イタリアに渡る。I.C.I.F イタリアピエモンテ州にある料理ソムリエ学校後イタリア、ピエモンテ、トスカーナカンパーニャで1年半にわたりルレーシャトウレストラン、4つ星ホテルなどで修業。
日本に帰国後グッチーナやルーナロッサを経て独立イルキアッソをオープンして14年目を迎える。お店で使うワインを選ぶ為、ワイナリーには定期的に訪れるようにしている。
現在は、オーナーシェフとして活動中。
■イタリアのワインを中心に、2000本ストックしています。
2、3人前のお料理+ワイン1本:10,000円
メニューの一例(日替わりです)
ラザーニァ
新玉ねぎのスープ 2人前
フォカッチャ
自家製鴨パテ
牛たんの煮込み
水牛のモッツァレラカプレーゼ
野菜のマリネ
タコとセロリのサラダ
生ハムサラミの盛り合わせ
など家庭でもプロの味が味わうことができるので是非、お気軽にご連絡ください。
ピエトラ・コロンビナ
トスカーナ州産の実を使用したオリーブオイルの「ヌーボー」
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。