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ようやく酷暑の出口が見え、食欲の秋到来!かと思わせるような陽気になってきました。
今年もあまりの暑さにここは熱帯か?と思うほどでしたが、残念ながら夏バテで食欲不振が続き、げっそりと痩せたということはありませんでした。といっても、さすがの食いしん坊の私でも、やはり猛暑下で食べたいものと言えば、さっぱりした冷たい麺類などが多く、ごはんをがっつりいただく丼物にはあまり触手がのびませんでした。
それがここのところの気温低下で、思い出したようにご飯もの、特に牛丼や親子丼などの丼物が無性に恋しくなってきました。そこで早速、丼物で一番好きな親子丼を作ろうと思い立ちました。
親子丼は、鶏肉と卵、長ネギ(または玉ネギ)という、とてもシンプルな具材からできています。中には鶏肉と卵だけで作る場合もあります。だから、親子丼の老舗と呼ばれる店では食材にこだわり、やれシャモ肉だ、比内地鶏だ、卵は烏骨鶏だ、名古屋コーチンだとブランドが前面に出ることも少なくありません。料理法がシンプルなだけに、半ば具材の良さが味を決めるといっても過言ではないからなのだと思います。
しかし、シンプルな分、ちょっと気張った具材を揃えなければおいしいものはできないのでしょうか。一般庶民である私は、そんな高級な鶏肉や卵を揃えることなんでそうそうできません。親子丼たるもの、冷蔵庫にあるものでささっと作ってざっくりかっこむという、もっとハードルの低いものであってほしいわけです。ならばと、高級食材を使わなくてもおいしい親子丼を作れる方法を考えようと決心しました。
冷蔵庫にあるのは、先日スーパーの特売で買った100g98円、どこから見てもブロイラーの鶏肉と1パック169円の卵です。これで親子丼を作るわけです。
日本で流通する鶏は「ブロイラー」「地鶏」「銘柄鶏」の三種に分かれますが、そのうち9割を占めているのがブロイラーです。スーパーでは「若鶏」という表記で売られています。ブロイラーとは、普通は生まれてから大人になるのに4~5ヶ月ぐらいかかるのに、わずか50日ほどで大人になるように改良された鶏のことです。肉質が柔らかく短期間で出荷できるので、安く大量に出回るわけです。
「肉質が柔らかい」というのは、裏を返せば水っぽくて地鶏や銘柄鶏で味わえるシャキッとした食感はないということです。また超促成鶏であるため、旨みも当然少ない。これは値段を考えると仕方ないことでしょう。卵も同様です。放し飼いで産んだ卵と養鶏場の卵では比較になりません。
私は小さいころ、ペットで雌鶏を飼っていました。庭で好き放題に遊んでいて、ごくたまに産んでくれた卵は、極上の上に“超”が付くほどの深い旨みとコクで、いまだかつてこれほどおいしい卵に出会ったことはありません。それに比べれば、養鶏場の卵は、それを産んでくれた鶏には悪いですが、同じものとは思えないのです。でもこれらのデメリットを踏まえたうえで、なんとかおいしい親子丼を作ってみることにします。
肉が柔らかいならば、焼いて水分を少し飛ばして肉を引き締め、かつ香ばしさを引き出す作戦に出ます。また卵にはあらかじめオリーブオイルを足しておき、コクを加えます。
以下、オリーブオイルで香ばしくした焼き親子丼の作り方をご紹介。
ちなみに焼親子丼は煮て作るものより水分少なめなので、弁当にも持って行けます。オリーブオイルは、エクストラバージンオリーブオイルのルイーザを使用します。切れ味の良い辛味と香りの高さが魅力です。できあがってから、追いがけするのもおいしさのポイントです。
1. 鶏モモ肉は一口大に切る。長ネギは斜め切りにする。
2. 水と麺つゆを混ぜてだし汁を作る。
3. 卵を溶く。卵はかき混ぜすぎるとツヤとコシがなくなるので、さらっと3~4回箸でほぐすくらいでOK。そこにルイーザを入れておく。
4. フライパンを熱し、ルイーザ少々(分量外)をたらしてから鶏肉を並べて焼き目が付くまで焼き付ける。片面焼き付けたらひっくり返し、長ネギを投入して鶏肉とネギに焼き目が付くまで焼く。
5. 4に2を投入して長ネギがくたくたにならないように、さっと煮る。
6. 5に3を回しかけ、豆苗をのせて、30~1分程度経ったら火を止める。ごはんの上に盛る。その上からルイーザを大さじ1/2追いがけしてできあがり。
使用したブロイラーは、最初に焼き目が付くまで焼き付けたことによって、肉が引き締まり、食感がとても良くなりました。また卵と追いがけでルイーザが入ったことによって深い味わいとコクが出ました。特に追いがけのルイーザは香りの主張が強いですが、親子丼にはぴったりで、とても上品に仕上がり、ブロイラーと養鶏場の卵というちょっとした安っぽさを鮮やかに消してくれました。
親子丼のおいしさの肝の一つは、卵をいかに半熟トロトロに仕上げるかですが、卵にルイーザを投入することで、適度な油分が卵が固くなるのを防ぎ、ふわっと仕上がるように思います。さっと煮上げると白身がプルプルして、黄身がトロッとごはんに広がり、それはおいしいできあがりになります。ごく当たり前の食材も、1ランク上の味になるから不思議です。
新米が出たらピカピカのごはんを炊いて、ぜひ試していただきたいレシピです。
有機エキストラバージンオリーブオイル ルイーザ(LUISA)
有機栽培オリーブ果実100%のエキストラバージンオリーブオイル
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。