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初台にある話題の鮨店「すし宗達」。ミシュランガイド東京2021でビブグルマンを獲得した人気店だが、渋谷の神山町に姉妹店がオープンとの情報をキャッチ!
あっというまに予約が取れなくなりそうな予感にいてもたってもいられず、平日の日中に足を向けてみることにした。
店内は12席ほどのカウンターのみ。国内から取り寄せたという無垢の檜が美しい清潔な内観。壁に掛けた黒板にはしっかりと価格が表示されています。
親方に伺うと、
「お好きなものをお好きなだけ召し上がってください。」とのこと。
昨今すし屋といえば、「おまかせ」という形でお店が考えて提供された料理をありがたくいただく形式が主流となっているが、これはこれで、旬の味をはじめ、魚や鮨の知識が乏しくても、流れよく美味しい鮨を楽しむことができるというものだ。
しかし、日によって美味しい日本酒とつまみを楽しみたい日もあれば、鮨をがっつりいただきたい日もあるし、腹具合だってことなってくる。
そうなると、すべて自分で好きに組み立てられるお店があれば、もっと自由に欲望に任せ、そして気楽に鮨を楽しむことができるのではなかろうか。
すし光琳なら、
など、あらゆる欲望を自分の思い通りに満たすことができるという。さっそく「すし光琳」にいってみた。
この日の開店は15時。遅めのランチを兼ねた「すし光琳」昼飲みレポートを紹介してゆこう。
壁の黒板に50強、そして他にも本日のおすすめを筆書きした案内が10点ほどあり、選択の幅も自由も回転すし以上!しかも、奇をてらったハンバーグやエビフライ、プリンやラーメンなどではなく、一流すし職人の仕事を目の前で拝みながら供される逸品ばかりだ。
かつて、メニューを見ただけでこれほど胸躍るすし屋あっただろうか?
そんなふうに思いを巡らせていると、最初に出てきたのはお通しのしじみ汁。
濃厚なしじみの旨味に感動しつつ、しじみがもつ栄養素「タウリン」をしっかりと摂取。このお通しのセレクトは非常にありがたい。あくまで食べ物は、「好きなものだけ食べてください」ということなのだろうか。
そんな気概を感じつつ、優しさに溢れた「タウリン汁」を飲み干す。
これで安心してお酒が飲めそうだ。
まずは赤星でのどを湿らせ、貴重な赤なまこ酢(780円)をつまみつつじっくりと攻めていくことにした。
数あるネタの中から、最初に頼んだのは、
つまみで一切れずつお願いさせていただいた。
うまい!ブリは鮮度が落ちるのが早く、本当においしいお店を見分けることが難しい。しかし、ビブグルマンに選ばれたお店の看板を信頼して思い切って最初の一品で頼んでみたが、結果は大正解。23キロの大物だと教えてもらったブリは、しっかりと脂がのり旨味も十分。そして臭みは全くない。
金目鯛昆布締めは、程よく熟成され、最適なしめ方によって鮮度を保ちながらも、グルタミン酸にくわえてイノシン酸がたっぷりと生成されている印象。もっちりとした濃厚なうまみを感じることができた。こうなると、やはり日本酒が飲みたくなってくる。
早速、新潟の金枡酒造、純米吟醸「とんでもねぇ」を一合お願いする。
ブリと昆布締めされた金目鯛のうまみをもう一段引き出し、さらりと舌をリフレッシュしてくれる、辛口の銘酒。メニューリストに並ぶ酒の顔ぶれは、どれも手ごろな価格で酒のラインナップにも好感が持てる。
「とんでもねぇ」を迎え撃つ次のあてに選んだのは、
春の逸品サヨリ、透き通った美しい白身が鮮度の良さを物語っているようだ。
そして、青森県の魚、ヒラメ。大間の高級魚を塩でいただく。
このように、一切れずつ、沢山のアテを好きに楽しめる光琳のコンセプトは、多くの酒飲みたちに共感され、間違いなく人気店として繁盛していくことだろう。
玉ねぎの甘みとかおりが絶妙によく合う初カツオをいただき、ここから本番のすしを頼んでいくことにした。
旬の終わりかけだが、好物の赤貝があったのでまずはここから。
特徴のあるしっかりとした赤酢のシャリが、香りの強い赤貝とよくあう。シャリの食感もやや硬めでほどけ具合もよく、とてもおいしい。
親方に伺ったところ、江東区にある横井醸造の赤酢を7年寝かせて使用しているとのこと。
中トロに感動していると、ネタケースの中から、希少部位・本マグロのかまトロを見せてくれた。あまりに美しいサシの入り方に、ついつい頼んでしまったが、これは大正解!文句なしに旨い。早い時間に飛び込んで本当に良かった。
光琳ならではの味、とでもいおうか、締めかたの塩梅は魚の甘みがよくわかるとても優しい印象だが、とにかくコハダがワンランク上の熟成された白身魚のようにもっちりと旨い。
このコハダは赤酢のシャリと一緒にいただくと、口の中で絶妙な旨さを醸し出す。
次回もこれだけは絶対にお願いすることにしよう。
掌に直接供されたのが、煮ハマグリとにアナゴ。
こちらもすばらしかったが、穴子のふっくらした食感は目を見張るものがある。筆者は出身が名古屋なので、煮アナゴよりも焼き穴子派なのだが、この日いただいた煮アナゴは、そんな考え吹き飛ばし、ポリシーを大きく覆す素晴らしい穴子だった。
なみだ巻き、お好きな方は必ず召し上がりますよ。
そう教えていただいたのが、このなみだ巻き。涙感はさほどなかったのだが、締めにはもってこいの山葵のさっぱり巻物、上品なうまさで癖になる。
オーナーであり、親方としてすしを握っていたのは新田真治氏。
とにかく仕事のリズムが良く、すこぶる手元のテンポが速い!
杉並のすし店での修行にはじまり、和食店で幅広く日本料理の技術を習得されたとのことだが、常に朗らかでありながら、素早いテンポで仕事を続けていく親方の手さばきの美しさは、見ていてとても気持ちが良い。光琳ですしをいただく楽しみの一つといってもよい。
良質な食材と技があわさって供される味は魅力にあふれ、高級店にも全く引けを取らない。
それでいて料金は財布にやさしく、好きなだけ好きなすしを楽しむことができる。
噂通りの素晴らしいすし屋が、渋谷にできたのだった。
紹介したお店:すし光琳
住所:東京都渋谷区神山町11-10梅沢ビルB1
定休日:不定休
営業時間:コロナの影響で変動しています。くわしくはお店のInstagramなどでご確認ください
Instagram:@sushi_kourin https://www.instagram.com/sushi_kourin/
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