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東京・虎ノ門ヒルズのほど近くに、かつて知る人ぞ知る立ち食いそばの名店がありました。
そのお店の人気メニューが、「甘辛く煮込んだ豚肉」「たっぷりのネギ」「焼き海苔」「ピリッと辛いラー油」を豪快に盛りつけたガッツリ系そばの「肉そばごん」。
その中毒性のある味わいは、ラーメン二郎を彷彿とさせるほど。
編集部では、親しみを込めて「肉そば二郎」と呼んでいました。
理由は、そばの常識を覆す圧倒的なビジュアルです。何しろ甘辛く煮た豚肉が、どーんと山盛りにのっていて、さらに長ねぎ、白ゴマ、海苔がこぼれんばかり!これをゴマ油の香りがプンプンのラー油のそばつゆでいただくのです。
太くて硬く、よく噛まないと飲み込めないそば。食べ終わるとあまりの満腹感でしばらくはいいやと思うのですが、3日もするとまた行きたくなります。
惜しまれつつも閉店してしまった「肉そば二郎」。編集部ではどうしてもこの味を再現したくなり、 「家庭で手軽に、しかも少しだけヘルシーに」をテーマに、試作を重ねて完成したのが今回のオリーブノート流!肉そば二郎です。
本家はゴマ油とラー油をたっぷり使った、どちらかといえば“ヘビーな味”。
ですが今回は、あえてオリーブオイル+一味唐辛子で風味づけし、油っこさを抑えつつ、香りと辛みを効かせています。
サラッとしていて後味も軽く、夏場でもペロリと食べられる一杯に仕上がりました。
まずあの冷たい肉そばの一番の特徴は、つゆにあると思っています。そばにしては少し甘めで濃いつゆに、ラー油がたっぷり。具材の豚肉と硬めのボキボキ田舎そばをこのつゆにインすると、ただでさえボリュームのある食感にラー油がからまっていっそうおなかにズシンとくる味に。これを再現するわけですが、完全再現ではなくゴマ油ベースのラー油をオリーブオイルベースに代えようと思います。具材の豚肉にボリュームがあり、ゴマ油ベースだと少し重すぎる感じがするので、軽やかにしたいわけです。オリーブオイルの香りは不思議と日本そばにも合うので間違いないでしょう。
次にそばですが、これは手軽に乾麺を使用します。といってあのボキボキの太いそばはないので、ゆで時間を多少短くして硬めにゆであげることにします。あとは豚肉と長ねぎ、海苔と白ゴマなので手近なもので済ますことができます。
それでは作り方をご紹介。
1. 火にかけた鍋に醤油、日本酒、砂糖を入れてから豚肉を入れて煮る。煮汁がなくなるまで煮たら別の器に取っておく。
2. 長ねぎは小口切り、焼き海苔はハサミで細く切っておく。
3. オリーブオイルと一味唐辛子を鍋に入れ、弱火にかけて熱する。熱しすぎると唐辛子が焦げ、マスタードガスが出て激しく咳き込むことになるので注意。さっと熱するだけでOK。器に移しておく。
4. 鍋にそばつゆの素1人前を入れて熱し、砂糖小さじ1/2を加えて溶かし、溶けたら火からおろして3の器に注ぐ。
5. そばをゆでる。表示時間より30秒程度短くゆでる。ゆだったら水で洗って冷やす。
6. 5の水をよく切り、器に盛る。上に豚肉、長ねぎ、白ゴマ、焼き海苔をのせてできあがり。
さっそく食べてみましょう。
おっ!あのボリューミーな食感になっています。ただ、オイルが軽やかなオリーブなので、ガツンと来る感じはありません。でも辛みとコクがあり、十分おいしい、いやオリーブオイルの方が私は好みです。豚肉が山盛りで、しかも脂身もあるのでゴマ油ベースのラー油だと最後の方はちょっとくどく感じるのですが、オリーブオイルだとそれがないからだと思います。
盛りそばに豚肉やらラー油を使うというのは、日本そば道からすれば邪道かとも思いますが、お昼は盛りそばだけ、というとちょっと物足りなさを感じる方は、ぜひトライしてみていただきたいそばです。以前、私はそば弁当の記事を書いていますが、煮た豚肉とトッピング材料を持って行けば、弁当で肉そばが再現できるので、お昼はおなか一杯、満足のいくものがいただけると思います。
豚肉は多めに煮ておけば、ごはんのおかずにも、サラダのトッピングにも使えて便利、とても美味しい万能おかずです。
閉店してしまった「肉そば二郎」の味を、自宅で再現しながら少しヘルシーに、簡単に、美味しく仕上げたこのレシピ。 オリーブオイルの香りと冷たいそばのコンビネーションで、夏のランチや夕食にぴったりです。
行列に並ばなくても、あの味は家で楽しめる。
次はあなたの台所で、ぜひ再現してみてください!
使用オイル紹介:有機エキストラバージンオリーブオイル「ルイーザ」
今回の“ラー油風”オイルにもぴったりです。
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有機エキストラバージンオリーブオイル ルイーザ(LUISA)
有機栽培オリーブ果実100%のエキストラバージンオリーブオイル
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。