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結論から言う。醤油×だし×エキストラバージンオリーブオイル。この組み合わせは混然一体となって「そりゃ旨いに決まってる」一杯だ。ラーメン二郎マニアも、そば好きも、オリーブオイル好きも、全員に試してほしい。
突然だが、滋賀の老舗和菓子店「たねや」がエキストラバージンオリーブオイルをかけて食べる「オリーブ大福」を出しているという話を聞いたことがあるだろうか。
餅×あんこ×イタリアの油。一見ありえない組み合わせが「なんでこんなに旨いんだ」というレベルで合うのだ。
考えてみれば当たり前の話で、あんこは大豆、大豆は醤油、醤油はそばつゆ、そばつゆはだし。エキストラバージンオリーブオイルは醤油と合い、だしと合い、大豆のすべてと合う。
しかもアーリオ・オーリオを食べたことがある人ならわかるはず。にんにく×オリーブオイルだけで、あの深い旨味が生まれる理由を。ゴマ油は主役を張りたがる。でもエキストラバージンオリーブオイルは素材の味を殺さず、おいしさにブーストをかける。
だからこの肉そば、醤油×だし×エキストラバージンオリーブオイル──
「そりゃ旨いに決まってる」のだ。
東京・虎ノ門ヒルズのほど近くに、かつて知る人ぞ知る立ち食いそばの名店がありました。そのお店の人気メニューが、「甘辛く煮込んだ豚肉」「たっぷりのネギ」「焼き海苔」「ピリッと辛いラー油」を豪快に盛りつけたガッツリ系そばの「肉そばごん」。
その中毒性のある味わいは、ラーメン二郎を彷彿とさせるほど。編集部では、親しみを込めて「肉そば二郎」と呼んでいました。
理由は、そばの常識を覆す圧倒的なビジュアルです。何しろ甘辛く煮た豚肉が、どーんと山盛りにのっていて、さらに長ねぎ、白ゴマ、海苔がこぼれんばかり!これをゴマ油の香りがプンプンのラー油のそばつゆでいただくのです。
太くて硬く、よく噛まないと飲み込めないそば。食べ終わるとあまりの満腹感でしばらくはいいやと思うのですが、3日もするとまた行きたくなります。
惜しまれつつも閉店してしまった「肉そばごん」。編集部ではどうしてもこの味を再現したくなり、「家庭で手軽に、しかも少しだけヘルシーに」をテーマに、試作を重ねて完成したのが今回のオリーブノート流!肉そば二郎です。
本家はゴマ油とラー油をたっぷり使った、どちらかといえば”ヘビーな味”。ですが今回は、あえてオリーブオイル+一味唐辛子で風味づけし、油っこさを抑えつつ、香りと辛みを効かせています。サラッとしていて後味も軽く、夏場でもペロリと食べられる一杯に仕上がりました。
冒頭で話したたねやの「オリーブ大福」を思い出してほしい。和の食材とエキストラバージンオリーブオイルは「混然一体」になる。醤油と合い、だしと合い、大豆のすべてと合う。ゴマ油は存在感のある香りで料理を引き立てる素晴らしい油だ。でもこのそばには、素材の旨味にブーストをかけるエキストラバージンオリーブオイル(EVO)がより合う。
しかもエキストラバージンオリーブオイルにはポリフェノール由来のピリッとした自然な辛みがある。それ自体がすでに調味料として完成している。だからラー油がなくても、この一杯は成立する。
| 比較項目 | ゴマ油ベース(本家) | EVO(今回) |
|---|---|---|
| 風味 | 香ばしく濃厚・存在感がある | 芳醇・素材を引き立てる |
| 辛み | ラー油でパンチを加える | ポリフェノール由来の自然な辛み |
| 食後感 | 満足感・コク深い | すっきり・軽やか |
| 健康面 | セサミン・ビタミンE・抗酸化作用など健康効果が豊富 | オレイン酸・ポリフェノール含有 |
| 夏向き | 〇(こってりが心地よい季節に) | ◎(後味軽やか、夏最高) |
オリーブオイルをもっと知りたい方は、ルイーザ/エキストラバージンオリーブオイルをテイスティングもあわせてどうぞ。
| 比較項目 | ラーメン二郎 | 肉そば二郎(今回) |
|---|---|---|
| 麺 | 極太ちぢれ麺 | 冷たい日本そば |
| スープ | 豚骨醤油・超濃厚 | 甘辛そばつゆ |
| 油 | ラード・ゴマ油 | エキストラバージンオリーブオイル |
| 辛み | ラー油 | EVOの自然な辛み+一味 |
| 行列 | 必須 | 不要(自宅で作れる) |
| 食後感 | ヘビー | ヘビー、だがもたれにくい |
| コール | 肉そば二郎での再現方法 |
|---|---|
| ヤサイ | もやし・キャベツを茹でて追加 |
| アブラ | EVOをさらにひと回し。辛みと香りがさらに増す |
| カラメ | そばつゆを濃いめに・一味唐辛子を増量 |
| マシマシ | 豚肉2倍・長ねぎどっさり |
まずあの冷たい肉そばの一番の特徴は、つゆにあると思っています。そばにしては少し甘めで濃いつゆに、ラー油がたっぷり。具材の豚肉と硬めのボキボキ田舎そばをこのつゆにインすると、ただでさえボリュームのある食感にラー油がからまっていっそうおなかにズシンとくる味に。これを再現するわけですが、完全再現ではなくゴマ油ベースのラー油をオリーブオイルベースに代えようと思います。具材の豚肉にボリュームがあり、ゴマ油ベースだと少し重すぎる感じがするので、軽やかにしたいわけです。オリーブオイルの香りは不思議と日本そばにも合うので間違いないでしょう。
次にそばですが、これは手軽に乾麺を使用します。といってあのボキボキの太いそばはないので、ゆで時間を多少短くして硬めにゆであげることにします。あとは豚肉と長ねぎ、海苔と白ゴマなので手近なもので済ますことができます。
それでは作り方をご紹介。
ガッツリ系そばが好きな方は、まな板要らず!サバ味噌缶で作る超簡単なペペロンチーノもあわせてどうぞ。
| 材料 | 分量 | 備考 |
|---|---|---|
| 豚こま肉 | 100g | マシマシにするなら200g |
| 醤油 | 大さじ1/2 | |
| 日本酒 | 大さじ1 | |
| 砂糖 | 大さじ1/2 | |
| 日本そば(乾麺) | 1人前 | |
| そばつゆの素 | 100ml | 濃縮タイプは薄めて100mlに |
| エキストラバージンオリーブオイル | 大さじ1 | 品質の良いものを推奨 |
| 一味唐辛子 | 少々 | 七味でも可・カラメは増量 |
| 長ねぎ | 少々 | マシマシにするならたっぷり |
| 焼き海苔 | 少々 | ハサミで細く切る |
| 白ゴマ | 少々 |
1. 火にかけた鍋に醤油、日本酒、砂糖を入れてから豚肉を入れて煮る。煮汁がなくなるまで煮たら別の器に取っておく。


2. 長ねぎは小口切り、焼き海苔はハサミで細く切っておく。

3. オリーブオイルと一味唐辛子を鍋に入れ、弱火にかけて熱する。熱しすぎると唐辛子が焦げ、マスタードガスが出て激しく咳き込むことになるので注意。さっと熱するだけでOK。器に移しておく。

⚠️ 重要:熱しすぎると唐辛子が焦げ、激しく咳き込む原因になります。さっと熱するだけでOK。器に移しておく。
💡 ポイント:EVOは加熱しすぎると香りが飛びます。弱火でさっと熱し、芳醇な香りを生かすのがコツです。

4. 鍋にそばつゆの素1人前を入れて熱し、砂糖小さじ1/2を加えて溶かし、溶けたら火からおろして3の器に注ぐ。

5. そばをゆでる。表示時間より30秒程度短くゆでる。ゆだったら水で洗って冷やす。
💡 コツ:短めにゆでて冷水でしっかり締めることで、二郎系らしい硬めの食感に近づきます。
6. 5の水をよく切り、器に盛る。上に豚肉、長ねぎ、白ゴマ、焼き海苔をのせてできあがり。
💡 コツ:短めにゆでて冷水でしっかり締めることで、二郎系らしい硬めの食感に近づきます。
さっそく食べてみましょう。
おっ!あのボリューミーな食感になっています。ただ、オイルが軽やかなオリーブなので、ガツンと来る感じはありません。でも辛みとコクがあり、めちゃおいしい、いやオリーブオイルの方が私は好みです。豚肉が山盛りで、しかも脂身もあるのでゴマ油ベースのラー油だと最後の方はちょっとくどく感じるのですが、オリーブオイルだとそれがないからだと思います。

盛りそばに豚肉やらラー油を使うというのは、日本そば道からすれば邪道かとも思いますが、お昼は盛りそばだけ、というとちょっと物足りなさを感じる方は、ぜひトライしてみていただきたいそばです。それにしても、これだけ「混然一体の旨さ」を語り倒していると、
「お店に真似されやしないか」
などという心配が頭をよぎったりもする。
まあ、マネをしたのは私ですし。
ただそれくらい旨いものができた、ということだけは言っておきたい。
基本レシピをマスターしたら、ぜひ試してほしいアレンジがある。
刻みニンニクをトッピングするのだ。
冒頭で話したアーリオ・オーリオを思い出してほしい。にんにく×エキストラバージンオリーブオイルという鉄板の組み合わせが、このそばの上で再現される。醤油×だし×EVO×にんにく──これはもう「混然一体」の最終形態だ。
| アレンジ | 方法 | 効果 |
|---|---|---|
| ニンニクマシ | 刻みニンニクをトッピング | アーリオ・オーリオ級の香りが加わる |
| ヤサイマシ | もやし・キャベツを茹でて追加 | よりガッツリ感が増す |
| アブラマシ | EVOをさらにひと回し | 香りと辛みがさらに深まる |
| カラメ | そばつゆ濃いめ・一味増量 | パンチが効いた濃厚な味に |
| マシマシ | 豚肉2倍・長ねぎどっさり | 本家二郎に最も近いボリュームに |
豚肉は多めに煮ておけば、ごはんのおかずにも、サラダのトッピングにも使えて便利、とても美味しい万能おかずです。
| 使い方 | 詳細 |
|---|---|
| 肉そば | 今回のレシピ |
| ごはんのおかず | 白ごはんにのせるだけ |
| そば弁当 | 豚肉とトッピングを持参すればランチで再現 |
| サラダのトッピング | EVOと合わせてボリュームサラダに |
| 冷や奴のトッピング | EVOとともに夏の一品に |
作り置きおかずをもっと知りたい方は、タケノコで手作りメンマ!米のとぎ汁で発酵させる自作レシピ完全ガイドもあわせてどうぞ。
最後に、二郎マニアの皆さんへ一言。
「これは断じてラーメン二郎ではない」
そりゃそうだ。極太麺もない、豚骨スープもない、あの行列もない。お店の雰囲気も、店主の威圧感も、ロットを待つ緊張感も、何ひとつない。
ラーメン二郎への敬意は忘れていない。ただ、あの背徳的な満足感をそばで再現したらどうなるか──という純粋な好奇心から生まれたオリーブノート流のアレンジである。
本家二郎ファンの皆さん、怒らないでいただきたい。いや、ぜひ一度試してみてほしい。「これはこれで旨い」と言っていただけると信じている。
資料:ラーメン二郎
私の記憶にある、今はなき肉そば二郎、いや、”ごん”の味を、自宅で再現しながら少しヘルシーに、簡単に、美味しく仕上げたこのレシピ。 オリーブオイルの香りと冷たいそばのコンビネーションで、夏のランチにぴったりです。
次はあなたの台所で、ぜひ再現してみてください!
A. ラーメン二郎は極太麺×豚骨醤油スープですが、こちらは冷たい日本そば×甘辛そばつゆです。油をエキストラバージンオリーブオイルにすることで後味が軽やかになっています。あくまでオリーブノート流のアレンジレシピですので、本家二郎とは別物としてお楽しみください。
A. EVOはポリフェノール由来の自然な辛みと芳醇な香りを持ち、それ自体が調味料として完成しています。素材の旨味を引き出しながらおいしさにブーストをかける──ゴマ油とは異なる働きをします。たねやの「オリーブ大福」が証明するように、EVOは和の食材と驚くほど合うのです。
A. もちろんゴマ油で作っても美味しくいただけます。ゴマ油にはセサミンをはじめとする抗酸化成分や肝機能向上など優れた健康効果があります。本家「肉そばごん」の香ばしい濃厚な味わいに近づけたい方はぜひゴマ油でも試してみてください。
A. お好みでどうぞ。EVOのポリフェノール由来の辛みだけでも十分な風味があります。辛いものが苦手な方は省いても美味しくいただけます。
A. 豚バラ肉を使うとよりジューシーでボリューミーな仕上がりになります。マシマシにする場合は200gに増量してください。
A. はい。冬場は温かいそばにしても美味しくいただけます。つゆを温めてそのままかけ、仕上げにEVOをひと回しするだけです。
A. 甘辛豚肉は冷蔵で3〜4日保存できます。そばは茹でたてが一番美味しいので食べる直前に茹でてください。










ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。