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もう歳末。歳をとるごとに月日の経つのが早く感じられます。結局これといった大掃除もしないまま年明けを迎えるという、いつものパターンになりそうです。今年は去年よりコロナが収まっているのでまだ歳末感がありますが、それでもなんだか盛り上がりはイマイチです。
正月と言うとおせち料理がつきものですが、私を含めて家族全員、甘いものがあまり好きでないので、いつも余るものがあります。それが伊達巻と栗きんとん、黒豆です。
栗きんとんと黒豆は、それでもまだお茶うけとしてなんとか少しずつ消費していきますが、伊達巻は食べようとするといちいち切らなければならないし、1切れでも結構なボリュームがあります。それで結局冷蔵庫の中で眠ったままになり、最後は…ということになりかねないのです。
そこでこういうことにならないよう、おせちを最後までおいしく食べ切るおせちリメイクレシピを考えることにしました。もったいないから無理して食べるではなく、“おいしく”が大事です。
まだ正月は来ていませんが、おせちが余って困ったなぁという時のレスキューレシピとして便利なので、最後までお読みください。
おせちのルーツは、なんと弥生時代、節句に備えた食べものにまでさかのぼるらしいですが、大体今の原型である正月の定番になったのは江戸時代だそうです。江戸も後期になると、一つひとつの料理に意味が込められるようになり、おせちの代表的なメンバーが固定化しました。
おせちは本来、お供え物なので傷みにくいように保存食として作られています。だから、砂糖や醤油で濃いめに味付けして、傷みを防いでいるものがほとんどです。それで当初はおいしいと思っても、すごく甘い、または濃い味が多くて飽きて食べたくなくなるわけです。
おせち料理で余るものは、だいたい甘いもの系かねりもの系ではないかと思います。数の子やイクラ、紅白なますなどはお酒のつまみにもなるし、あまりおなかにたまらないので、早くからなくなっていくものです。しかし、伊達巻、栗きんとん、黒豆などは最初は良いのですが、最後には飽きて残りがちになるものではないでしょうか。カマボコも紅白を買ってくると、最後は余るという傾向にあるようです。このほか筑前煮なども余るという声を聞きますが、これは作りすぎから来ているのでしょう。
最近は豪華なおせちを通販で買うというスタイルも定着していますが、たとえどんなに豪華なものであっても、どうしても均等になくなっていくことはなく、最後は誰も手を出さなくなる、でも捨てるにはもったいないということになるのです。
そんな時においしく最後までおせちをいただくのが“おせちリメイク”です。今回は余りものの定番の一つ、伊達巻、カマボコ、ハムを使ったちょっと洋風のちらし寿司を作ろうと思います。“洋風”というのは、味付けにオリーブオイルとレモンを使うからですが、これが妙におせちの残りと合います。作り方をご紹介します。
寿司酢は米酢や穀物酢でなく、レモン果汁100%で作ります。今は柑橘類が旬の時期で、一番おいしい時期に差し掛かっています。我が家で野生化し、勝手に実っているマイヤーレモン(レモンとオレンジの交配種)も今年は枝がしなるほど豊作なので、私はこれを使うことにしますが、もちろん、市販のレモンでもOKです。
寿司酢には普通、塩を入れて味をつけますが、カマボコやハムに塩気があるので、塩は入れずに昆布茶でまろやかな塩気を出します。旨みも増してぐっと寿司飯がおいしくなります。
具材はおせちの余りなら何でも合いますが、大きさを揃えるようにしてください。
<寿司酢>
1. レモン1個の果汁を搾る。もう1個は薄切りにしておく。
2. 1に昆布茶、砂糖を入れてよく混ぜ、エキストラバージンオリーブオイルを入れてさらによく混ぜる。
3. 炊き立てのごはんに2を少しずつ注ぎ、へらで切るように混ぜながらうちわで仰いで冷ます。うちわで仰ぎながら急速に冷ますと、ごはんにツヤが出てパラっとする。
4. 具材を切る。伊達巻、カマボコ、ハム、きゅうりは5mm角に切る。かいわれは根を切って洗って水気を切っておく。
5. 3に4を入れ、へらでまんべんなく具材が混ざるように、切るようにざっくりとかき混ぜる。
6. 5を器に盛り、白ゴマとかいわれを散らす。器の周りにレモンの輪切りを飾ってできあがり。
余りもののおせちで、寿司の具材になりそうなものなら何でも大丈夫だと思いますが、できれば伊達巻は欲しいところです。というのも、そのまま食べるには甘くて飽きてきますが、細かく切って寿司に混ぜると甘みがほどよくなって、錦糸卵と同じ役割を果たしてくれるのです。あとはエキストラバージンオリーブオイルとレモンの香りが絶妙で、さわやかなお寿司になります。酸味が強い方が好きであれば、輪切りを搾って追いレモンをするとライスサラダのような感じにもなります。
味が濃いおせちは、このようにごはんに混ぜるととてもおいしくいただけます。
これから大晦日、そしてお正月。おせちリメイクは覚えていて損はないですよ。
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ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。