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暑いですね、という言葉を口にするのも飽きてきたこのごろです。一体いつになったら涼風が立つのか、1週間分の天気予報を眺めてはため息をつく毎日。秋の到来を告げるサンマの初水揚げがあったといっても、1匹数万円とは一体どういうことかとびっくりです。ちょっと前まで1匹100円程度で売られていた庶民の魚の代表だったサンマも、うなぎかフグかぐらい、いやそれ以上に高騰しています。もはや大根おろしをたっぷりつけてパクパク、という時代ではなくなったのかもしれません。
秋が旬の魚といえば、秋鮭もその一つ。鮭はこれから脂がのっておいしくなる季節を迎えます。今は養殖のものや輸入のサーモンが出回っているので、天然物が不漁という話も聞くものの、サンマほど高騰しているわけではなく、手軽に食卓にのせられる魚といえるでしょう。
せっかく食べるなら、おいしい鮭を食べたいものですが、切り身を買ってきて食べてみたらあれ?なんかパサパサでおいしくない…という経験をしたことはありませんか。でも、鮭は切り身で売られていることがほとんどなので、意外と簡単に脂のノリを見分けられる魚です。
丸ごとの魚は外見から脂のノリを見分けることが難しいですが、鮭はほとんど切り身で売られていて、断面を見ることができるし、名前からも脂のノリはある程度わかるので、その辺をご紹介しましょう。
まず鮭の名前から脂のノリやおいしさを知る方法です。
一般的に“〇〇鮭”とあるのは天然もの、“〇〇サーモン”とあるのは養殖ものと区別されていることが多いです。養殖ものは豊富に餌が与えられて脂がのっています。天然と異なり、食中毒の原因となる寄生虫アニサキスがほとんどいないので、刺身でもいけます。
一方、天然ものは脂が少ないからおいしくないかというとそうではありません。広い海を泳ぎ回り、身がしまって旨味があります。これからの時期は脂ものってくるので、おいしい天然ものにめぐり合えたら幸せです。ただ、脂のノリを重要視するなら、養殖ものを選んだ方が無難です。最近ではスーパーでも“〇〇鮭”であっても養殖ものには、“養殖”とラベリングされているものが多いし、“〇〇サーモン”を選べばまあ間違いはないでしょう。
次に切り身から脂のノリを見てみましょう。
切り身は頭から尻尾にかけて形が異なります。頭に近い方は腹骨があって弓なりの形、尻尾に近い方は腹骨がなくかまぼこ形をしています。
切り身を選ぶ時は頭に近い、腹骨がついている部分が大きい部分の方が脂がのっています。この写真で言うと、より左寄りということになります。腹骨がついていると骨を取るのが面倒、と思わないでください。腹骨は大きく取りやすいし、おいしいものを食べるにはそれなりの努力がいるのです。
次に切り身の皮と身の境目を見てください。
皮と身の間にベージュ色の部分があります。これが脂の部分でおいしいところなので、皮と身の間にこのベージュの脂の厚みがあるものは脂がのっています。そして、身の間にある年輪のような白い筋=サシがはっきりしているものは脂ありの証拠です。脂というとカロリーやコレステロールが気になりますが、鮭の脂は肉の脂と異なりカロリーが低いし、まとわりつくようなギトギト感がなく、DHAやEPAが含まれているのでコレステロールを下げる働きがあります。これなら安心して脂ノリノリの鮭を選べますね。
では、これからが旬の秋鮭を使ったレシピ、しっとりホクホクな鮭フレークの作り方をご紹介しましょう。
鮭フレークというと、ガラス瓶に入って売られていることが多いですが、瓶をあけるとすぐなくなるイメージです。しかも結構高い。そこで旬の秋鮭を使って自作してみます。このレシピはあまりおいしくない鮭にあたったときに特に有効ですが、もちろんおいしい鮭は一層おいしいので心配には及びません。
鮭フレークはあのしっとり感、ホクホク感がおいしさの鍵ですが、鮭は焼かずにゆでる、オリーブオイルを加える、で市販のものに近づけることができます。いや、むしろ市販よりおいしくできます。
1. 塩鮭を1切れずつアルミホイルで包む。包むことでできあがりにホクホク感が出る。
2. 1がしっかり浸かる程度の沸騰した湯に30秒入れてゆでる。30秒経ったら火を止めてフタをせず5分そのまま。5分経ったら取り出してさらに5分放置。これで火が通る。
3. アルミホイルをはがして骨と皮をはずし、身を適当にほぐす。
4. 熱したフライパンに日本酒、みりんを入れて沸騰させてアルコールを飛ばしてから3を投入。オリーブオイルを入れ、身をほぐしながらほぼ水気がなくなるまで軽くさっと炒める。カラカラにせずしっとり感を残すことがポイント。味見して、塩気に応じて醤油をたらして混ぜてできあがり。
一番のポイントは、鮭を焼かずにゆでること。焼くと水分が飛んで硬くパサパサした感じになります。アルミホイルに包んでゆでるのは、じっくり全体に熱を回すため。あとは30秒ゆでて、放置が重要です。加熱しすぎず、ギリギリのところで止めるのがポイント。またほぐした身を炒める時も最小限で。せっかく水分を含んだままホクホクと仕上がった身を炒め過ぎるとやはりパサパサします。あとはオリーブオイルで上質な油を補うこと。これでイマイチな鮭でもぐっとおいしさが増すのです。
子どもたちの学校が始まると部活でお弁当、という機会も増えるでしょう。おにぎりの具にぴったりの鮭フレークで、おいしいおにぎりを持たせてあげてください。
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