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海苔というと、まず思い浮かぶのはおにぎりや手巻き寿司で使う、あの紙のような板海苔だとおもいます。パリパリと香ばしくて、旅館の朝ごはんでは必ず出てくる、あれです。
外国人が海苔を見て「日本人はカーボンペーパーを食べるのか!」とびっくりしたとか、カリフォルニアロールはアメリカ人には海苔の黒さに抵抗があったため、海苔を内に巻いてシャリを外に出した、などというのも遠い昔のことです。今や海苔は世界的にも受け入れられ、寿司はもちろん、おにぎりを食べるシーンが出てくるアニメの影響もあってか、海苔が巻かれたおにぎりが大人気です。
この板海苔がどうやって作られているかはあまり関心がないかもしれませんし、海苔にも旬があるということも知られていないかもしれません。実は板海苔の原料になる生海苔は今が旬真っ只中です。しかも11月から今頃が最もおいしいものをいただけるので、生海苔を使ったレシピ3品を紹介しましょう。
その前に、生海苔って何なの?を少し。
海苔は紅藻類(こうそうるい)という海藻の一種です。“紅”というと違和感がありますが、赤・青の色合いをもった成分が含まれており、緑・赤・青の3色が混ざり合うことで紅色に見えるため、紅藻類の仲間に入っています。
海苔の歴史は古く、700年代にはすでに税の一種として海苔が納められていたという記録が残っています。その頃はもちろん養殖ではなく、岩にはりついた天然の海苔を加工していましたが、江戸時代に入り東京湾で養殖が始まりました。しかし、養殖といっても当時は海苔の生態がわからず海苔の種を採ることもできなかったので、自然に任せて定着した海苔を採集していたことから、“運草”といわれるほど生産量が不安定でした。
ところが1949年、意外にもイギリス人の研究者によって海苔のライフサイクルが解明されたことで、人工的に海苔の種を採り、効率的に養殖することが可能になり、全国的に海苔の養殖が始まりました。
海苔は、10月頃に海苔の種がついた海苔網を海にしかけて、11月から生長したものを摘み取っていきます。11月に摘んだものは“初摘み”といって、柔らかく香りが高い一級品です。新茶でいうと一番芽というところでしょうか。初摘みは生海苔の状態でも手触りでわかるぐらい、しなやかです。そこから何度か摘み取っていき、4月ぐらいまで摘み取りが続きます。
今頃は初摘みにはちょっと遅くなってしまいましたが、まだまだとてもおいしい状態の生海苔を買うことができます。スーパーなどでは小さなパックに入って売られています。今の時季を逃すと生海苔は手に入らなくなりますので、今のうちに味わってみてください。
海苔はそれ自体に強烈な個性があるわけではないので何にでも合うし、旨み成分のグルタミン酸が含まれているので、入れるだけで料理の旨みが増すし、オイルとの相性も抜群です。オリーブオイルとMCTオイルを使った和洋中の3品をご紹介しましょう。
生海苔といえばこれ、という感じですが、オリーブオイルを入れることでコクと滑らかさを出します。間違いなくごはんがすすみます。
1. 生海苔をざるに入れて水を注ぎながら黒っぽい水が出なくなるまで洗い、よく水を切る。
2. まな板に1をのせ、包丁で十字にザクザクと切り刻んで繊維を切っておく。
3. 鍋に水、だしの素、しょうゆ、みりんをいれて沸騰させ、2を入れて中火で煮始める。
4. 水気が少なくなってきたら弱火にして、へらで鍋の底をかくと跡が残るまで煮詰める。
5. オリーブオイルを投入してかき混ぜてできあがり。
寒くなるとトロミのあるスープが飲みたくなります。そんな時におすすめなのが生海苔と豆腐の中華スープです。海苔には食物繊維も豊富で、MCTオイルを使うのでダイエットにもどうぞ。
1. 生海苔を洗い、水分をよく切る。豆腐は適当な大きさ、にらは1cm程度に切っておく。
2. 土鍋などに水、中華だしの素、塩、日本酒を入れて煮立てる。
3. 生海苔、豆腐を入れて5分ほど弱火で煮て、水溶き片栗粉でトロミをつける。
4. 3に溶き卵を回しかけ、浮いてきたら火を止める。MCTオイルを入れて、にらを散らしてできあがり。
見た目はあまりきれいではありませんが、生海苔とシラスのコンビネーションは抜群です。
1. フライパンにオリーブオイル、にんにくの薄切り、鷹の爪を入れて火にかけ、にんにくに少し色がついたらシラスを入れて少し炒める。その間にパスタを茹で始める。指示通りの時間で茹で上げOK。
2. 1に洗って水分をよく切った生海苔を入れて2分ほど火を通す。
3. 2に茹でたパスタを投入し、混ぜてできあがり。
生海苔は1年のうちでもこの時季だけ出回る、旬が短い食材です。なので、まずは生海苔をゲットすること。次によく洗って水を切ること。生海苔は洗うと黒っぽい水が出るので、ざるに入れて手でかき回すように洗ってください。水からあげたら、海苔を手のひらで押してぎゅっと水を切るのがおいしくするポイントです。また、レシピに応じてあらかじめ繊維を断ち切っておくことです。特に佃煮は切らないと箸でつまんだときに繊維がつながってうまく取れないし、食感もイマイチです。
旬の生海苔、おいしくいただいてみませんか。
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