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大根にもおいしい時期があるのはご存知ですか。いつも売ってるんだから同じ味じゃん、と思うかもしれませんが、実はおいしくなる時期があるんです。
今売られている大根の90%が “青首大根” といって、葉っぱのつけ根から10cmぐらいが緑色になっているものです。
この青首大根、縦に長い日本列島の気温差を利用して、全国各地で1年中作られています。たとえば北海道は7月から9月、千葉県だと10月から翌年の6月ぐらいまでが収穫期にあたっています。だったら四季を通じていつも同じような味なんじゃないか、というとそうではありません。
これから冬に収穫される大根は、他の季節のものに比べて甘みがぐっと増してきます。というのも、冬場0℃以下になると畑の土は含んでいる水分で凍ります。大根も水分をたっぷり含んでいるので、そのままであれば土同様に凍ってしまいます。
これを避けるために自ら糖分を作って蓄えます。糖分が入った水分は0℃でも凍らないからです。だから冬の大根は甘くておいしく、しかもきめが細かくなって柔らかい。冬の大根、もう食べない手はありません。
1年中出回っているといっても、大根だって旬はあります。それは春と冬。春大根は水分が多いので、生で食べるサラダや大根おろしに向いています。一方、冬大根は甘くきめが細かいので、煮物や鍋物など火を通す料理に向いています。冬大根はじっくり煮るとトロリと柔らかく、甘みもあって本当においしいのです。
今回はこの冬大根を、オリーブオイルでコクを出しながら焼き目を付けた炒め煮にしていきます。焼き目を付けることで香ばしさも増し、ただ煮るよりもぐっと味に深みが出てきます。
この料理は大根の質がおいしさのカギになります。質のよい大根は、ひげ根の出ている穴が少なく、表面がツルっとしているので、買う際によく見て下さい。
材料の下ごしらえですが、大根は大ぶりに切るので、包丁仕事は難しくありません。今回は簡単に面取りをしていますが、面倒であればそれも不要です。大根が柔らかく煮上がる頃には、手羽元もホロホロになり、ゆで卵にもしっかり味がしみて絶品になります。
【材料】
<調味料>
【作り方】
1.大根は3cm位の輪切りにしてから皮をむき、二つ割にする。ピーラーで切り口の角をけずって面取りする。面倒なら面取りは不要。
2.鍋を熱し、オリーブオイルを入れて大根、手羽元を入れて中火で両面に焼き目をつける。
3.焼き目が付いたら、ゆで卵と調味料を入れて中火で煮始める。アクが出てくるので、スプーンなどですくう。
4.アクが出なくなってきたら弱火にして、アルミホイルなどで落しブタをして30分程度コトコト煮る。途中、煮汁が少なくなってきたら水を足す。大根に串を刺してスッと通ればできあがり。
大根を煮る、と聞くとさっぱりしていて、どちらかというと箸休め的な感じがするものです。でも、オリーブオイルで焼き目を付けたこの大根煮は明らかに違います。少ししっかり目に付けた甘辛味と、オリーブオイルが作り出すコクと深みは、もはやメインディッシュにふさわしいほどの存在感があります。
今回は100%有機栽培で、農園主ルイーザさんの名を冠した “LUISA” を使用しましたが、これがまた良い仕事をしてくれました。香りは若々しくフレッシュですが、煮込み料理に使うと口の中に深みのある重厚なコク味が残ります。
オリーブオイルは間違いなく料理の味を左右する調味料の一つです。たとえば、醤油は小豆島産で国産丸大豆、昆布は羅臼産のようにブランドや産地、製法にこだわるなら、オリーブオイルにも同様のこだわりをもちたいものです。
特に大根のように素材そのものにあまり主張する味がない淡白なものには、質の良いエキストラバージンオリーブオイルを合わせると、間違いなく味が数段ランクアップします。
有機エキストラバージンオリーブオイル ルイーザ(LUISA)
有機栽培オリーブ果実100%のエキストラバージンオリーブオイル
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。