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牡蠣が旬の時季を迎えましたね。これから3月末まではおいしい牡蠣を食べられるかと思うとワクワクします。殻付きの牡蠣は珍しく、大体はパックで売られています。殻付きなら触ると殻をとじたりするので、生きてる!という感じがします。
では、よく見かけるパックの牡蠣は、殻がはぎとられてしまっているし、じっと見ていてもピクリともしないので、死んでいるのか?いえ、実はあれでも生きているんです。
パックに入ってあわれな姿をさらしている牡蠣ですが、見た目と違って意外と生命力が強いのです。むき身にしたときに出る液ごと塩水に浸した状態でパッキングされていて、2日間ぐらいは平気で生きています。だから、”生食用”と表示されているものは買ってきてから翌日でも生で食べられるわけです。
ちなみに、”生食用”と”加熱用”に区別される牡蠣、よく鮮度がいいから”生食用”なのでは? と思われることが少なくないですが、実は違います。
“生食用”は保健所で指定された海域で養殖したもので、さらに滅菌洗浄を行うため2~3日間断食をさせられた、いわば修験者です。だから身がやせることもしばしば。これに対し、”加熱用”は海域の指定はなく、栄養豊富なところで自由奔放に育った野生児です。そんなわけで 牡蠣自体の味は、加熱用の方が濃く、おいしいとも言われています。
今回は牡蠣めしを作るので、もちろん旨味の濃い”加熱用”をチョイスしています。
他にもある!オリーブオイルと牡蠣のレシピ
冬の牡蠣のエクストラバージン オリーブオイル漬け
実は私、プロ向けの卸売市場に出入りできるパスを持っています。先日、仲良しの卸屋さんで産地も値段もバラバラな牡蠣から、その日で一番よさそうなものを選んで仕入れてきました。もちろん、こういう特殊な買い方でなくても、牡蠣めしはおいしくできるのでご安心を。
炊き込みご飯を作る時は普通、だしを取ってからそのだしで炊き上げますが、牡蠣めしの場合は、牡蠣から有り余るほどの旨味が出るので、あらためてだしを取る必要がなく、手間がかかりません。
また、牡蠣は熱を入れすぎると縮んでおいしくなくなるので、ご飯と一緒に炊くことはせず、炊き上がった時に上にのせて仕上げます。これで牡蠣がふっくらしたままの牡蠣めしができます。
しかも今回は、牡蠣の旨味に加えてオリーブオイルを入れて炊き上げ、コクを出します。これは想像しただけでたまりません。
【材料】
【作り方】
1.生牡蠣はボウルに入れ、塩少々を入れてやさしくもみ洗いを2~3回繰り返してザルにあげて水気を切る。
2.米をといでザルにあげておく。ショウガの皮をむいて千切りにする。
3.日本酒、醤油、みりんを入れたボウルに1を入れ、1時間ほど冷蔵庫で置いて下味をつける。
4.3を汁ごと鍋にあけ、中火にかけ、沸騰してから2分で火を止める。煮すぎると驚くほど縮んでしまうので注意。牡蠣と煮汁を分けてボウルに取っておく。
5.土鍋または炊飯器に米とショウガを入れ、そこに冷ました牡蠣の煮汁を入れる。水分が足りないので、普通の水加減まで水を足す。オリーブオイルを入れて炊飯する。
6.炊き上がったらすぐに煮ておいた牡蠣をのせ、蒸らしてできあがり。さっくりと混ぜてミツバやあさつきを散らす。
今回はオリーブクエストの11を入れて炊き込んでみました。旨味が濃い牡蠣に負けるかと思いましたが、いや、どうして深いコクを与えるアクセントになりました。
上質なオリーブオイルを入れて炊くと、ご飯のツヤが増し、粒立ちが良くなって、ふっくら炊き上がる気がします。またしてもオリーブオイルの魔術にしてやられました。もうウエスト周りの成長を妨げることができません。
これから牡蠣はどんどん太って、旨味の素のグリコーゲンを蓄えます。粒よりの牡蠣を買いに、また市場行こうかな。
オリーブクエスト
世界で最も信頼のおけるオリーブオイルガイドブック「フロス・オレイ」品質評価メンバーが、世界各地の類稀なオリーブオイルを紹介
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。