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本格的に冬がやってきました。寒くなると恋しいのが“鍋”。この“鍋”はたった1文字なのに、「今晩のおかずは“鍋”よ!」と言われただけでほっこりする魔法のワードです。
今年はまだ忘年会を盛大にできるような状況ではないので、せめて家でおいしい鍋物を食べようか、と思う方が多いのではないでしょうか。そこでおいしい鍋物を家でいただくため、本気を出して渾身の鶏の水炊きを作ることにします。材料は丸鶏。これをさばきます。もちろん包丁が苦手だとか、鶏をさばくのは怖い方は手羽元や骨付きの鶏のぶつ切りを使えばOKです。
水炊きというと鍋物の代表の一つですが、名前の通りに水で鶏肉を炊いただけではもちろんおいしくありません。出汁昆布を入れて骨付きの鶏肉を入れ、アクを取ってスープを作ることではじめておいしくなると思います。
鍋物は鍋つゆの素を買ってくればいいじゃん、と思うかもしれませんが、本当は鍋物のつゆって思ったより難しくなく、自分で作ると好みの味にできるのでおすすめです。ぜひこの機会につゆから本気で作ってみてください。また鍋には重要なメンバーである白菜の上手な使い方、もみじおろしの簡単な作り方や、これはちょっとハードルが高いかもしれませんが…丸鶏のさばき方などをご紹介したいと思います。
*丸鶏ではなく手羽元などを使用する場合は「作り方~薬味と野菜を用意する~」から読んでください。
1. 丸鶏をさばく。鶏の背骨のすぐ横から包丁を背骨に沿って入れ、二つに割る。
2. モモを外す。モモのつけ根に向かって包丁を入れ、体と足をつなぐ関節を探し、その関節のつなぎ目に包丁を入れて切り離す。関節が離れたら、ぐるりとモモの周りを切り取る。骨を切るのではなく、関節と関節のつなぎ目に包丁を入れるとすぐ切り離すことができる。
3. 手羽を外す。手羽元に包丁を入れ、同様に関節のつなぎ目に包丁を入れて切り離す。
4. ささ身とむね肉を骨に沿って切り離す。
5. モモと手羽を外した本体を骨ごとブツ切りにする(それほど固くない)。これで鶏の下ごしらえは完了。
鶏の水炊きにはもみじおろしがつきものです。チューブを買ってくればもちろん一番簡単ですが、ここは自作します。
1. 鷹の爪のヘタをとり、中の種を抜く。湯を入れたコップに種を取った鷹の爪をいれ、5分程度置いておく。これで鷹の爪が柔らかくなり、大根と一緒におろした時、きれいに大根と混ざる。
2. 大根の尻尾の側を切りとる。尻尾の方が辛みがあり、大根おろしにすると切れ味が良くなるため。大根の皮をむく。
3. 大根の切り口に菜箸などで穴を深く開ける。ここに鷹の爪を差し込んで、菜箸で押し込む。
4. 鷹の爪を最後まで押し込んだら、おろし金でおろす。大根と鷹の爪が一緒におろせて、きれいなもみじおろしができる。アサツキを小口に切り、薬味づくりは完了。
5. 具材を用意する。大根と人参は皮をむいてうす切り、しいたけは石突きを切っておく。飾り切りはなくてもOK。
6. 白菜をザクザクと切る。株全部だと多くて余る場合は、必ず中心から使う。白菜は収穫後も中心に栄養を送る性質があり、中心があると中心に栄養分が集まって外側の葉の味が落ちるため。
もやしを入れる場合は、豆もやしがおすすめ。煮込んでもくたくたにならず、いつまでもシャキシャキしている。
材料がすべて揃ったら煮込みを開始します。水炊きはある程度鶏肉を煮込んでから野菜を入れた方が鶏のスープが出て野菜がおいしくなるし、鶏肉も柔らかくなって美味です。
1. 鍋にたっぷりの水を入れ、出汁昆布と鶏のブツ切りを投入して中火にかける。沸騰したらやや弱火にする。
2. 途中アクが出てくるので丁寧にすくう。アクをすくうとスープがどんどん透明になって来る。
3. 15分ほど火にかけてアクが出なくなってきたら大根と人参を入れ、やわらかくなるまで煮る。
4. 大根、人参が煮えたら、残りの具材を入れてオリーブオイルを大さじ1程度まわしかけて煮込む。これでコクが出て旨みがアップ。
5. 〆は雑炊。一人用の鍋に入れてもOKだし、大勢で大鍋で作ってもOK。スープに塩を入れて味を見て調整し、ごはんを煮て、お好みで卵を割り入れてできあがり。
水炊きに限りませんが、鍋物をつくるときは鍋は大きめ、つゆはたっぷりがおいしく作るポイントです。つゆが少なくていいのはすき焼きぐらいなものです。つゆと一緒に具材をすくい、出汁が出たおいしいつゆと一緒にいただくのが一番おいしい食べ方ではないかと思います。
今回は野菜を入れる時にオリーブオイルを入れています。肉が鶏で比較的さっぱりしているので、オリーブオイルでコクを加え、野菜が一層おいしくなるようにしました。
これから寒くなって鍋物がますますおいしくなる季節。ぜひお試しください。
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。