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2023年5月16日

顎関節症は美人に多い?予防と対策

※クレオパトラ

皆さんは日頃からしっかり噛んで食事をしていますか?
噛むこと(咀嚼)が健康にいいのはご存知の方も多いと思います。今回は、噛むことに焦点を当てて色んな食材についてお話しします。

  • ルイーザ(LUISA)

美人に多い?「美人病」

「美人病?」そんな病名を聞けば、何とも魅力的な病気に感じるかもしれませんが、実は本当にある病気で顎の病気の俗称なのです。

20〜30歳代の女性に多く発生しますし、細面で端正な顔立ちの人に多いことから、このように呼ばれるようになりました。主な症状は顎の関節に痛みを感じることや、口が開きにくくなったり顎の開閉時に音が鳴ったりするなど、様々なものが報告されています。

平成28年の厚生労働省・歯科疾患実態調査によると、「口を大きく開け閉めしたとき、あごの痛みがありますか」という質問に対して「はい」と回答した対象者は、下のグラフに示したように男性よりも女性が多いことが明白です(図)。

厚生労働省・歯科疾患実態調査

原因は、噛み合わせや歯ぎしり、ストレス等、様々な要因が考えられていますが、日本顎関節学会によると、日常生活における行動や癖が症状と関係している場合が多く、ご自身で気をつけることで症状を改善できることもあります。

顎関節症(美人病)の改善方法

具体的には、顎関節や噛むのに働く筋肉(咀嚼筋)への負担を以下のように減らします。

  • 硬い食品や長時間の咀嚼を避ける
  • 頬杖をやめる
  • 猫背など悪い姿勢をとらない

それでも改善しない場合は、歯科医院を受診しましょう。
治療方法として、ナイトガードと呼ばれる、主に就寝時に装着するマウスピースを利用します。個人の歯型をとって作製し、スプリント療法(就寝中にマウスピースを装着し改善と顎の負担を軽減)を始めていくのがもっとも一般的となります(写真、下顎に装着したケース)。

スプリント療法

大半の顎関節症はこれで改善しますが、回復しない場合は大学病院などにある専門の口腔外科の歯科医師に診てもらわなければなりません。場合によっては入院して、外科手術が必要なこともあります。

そんな大袈裟な事態にならないようにするためには、普段の食生活から気を付けましょう。顎関節症を引き起こす要因の一つとして噛み合わせのバランスが重要なのですが、食事のときの咀嚼の仕方が偏っていると左右のバランスが悪くなり、噛み合わせが悪くなります。
したがって、出来るだけ均等に咀嚼するよう気を付けて見てください。

同時に、よく噛んで顎の筋肉を鍛えておくことも心がけましょう。

顎関節症(美人病)を予防する!顎を鍛える食材

顎を鍛える食材として、イワシ類の干物である「めざし」などの小魚や、スルメイカの干物である「するめ」等がよく挙げられますが、私のおすすめはドライフルーツとドライベジタブル。食物繊維が豊富で果実の栄養が凝縮されており、美容やお通じにもよいからです。

具体的には、ゴボウ等の食物繊維が豊富な野菜や、干し柿・干しイチジク等のドライフルーツを時間をかけてじっくりと咀嚼することが大切です。また、セロリやキュウリといった噛み応えのある野菜を生で丸ごとかぶりつくのもとても効果的。

よく噛んでしっかりと顎を鍛えながら、病気を予防しいっそう美人になって下さい。

現代人は美人病にかかりやすい?

元神奈川歯科大学教授で日本咀嚼学会理事長などを務めた斎藤滋氏が行った研究では、弥生時代から現代に至る各時代の復元食を作り、咀嚼回数と食事時間を調べました。その結果、時代を追うごとに咀嚼回数が減少し、食事時間も短くなることが明らかになりました。

現代人より顎が発達していた縄文時代や弥生時代の人々は、森から採取したクルミやドングリ等の木の実などをそのままの硬い状態で食べていましたが、「煮る」や「炊く」などの火を利用した調理法を覚えて食べ物が柔らかくなってくると、噛む回数も減り始めました(図)。

咀嚼回数

戦後、咀嚼の回数と時間の減少は急加速し、弥生時代の1/7で620回となっています。手軽に短時間で食べることができるファストフードの導入や、加工食品の氾濫など様々な原因が考えられます。

〝しっかり噛む〟という意識が大切

顎の骨格

噛む回数の減少とともに、現代人は顎の骨格自体が細くなってきており、奥歯の親知らず(智歯)が生まれつきなかったり(先天性欠如)、正常に真っ直ぐ生えない人の割合が増えてきています。当然、噛める歯の数が減れば咀嚼能率も低下しますので、しっかり噛むという意識がとても大切になってきます。

しっかり噛むためにできることとして、食べ物の形がなくなるまで噛み続ける、一口の量を少なめにして小分けにして食べるといった、食べ方の工夫も必要です。また、スマホをしながら・テレビを観ながらなど、いわゆる「ながら食べ」は噛むことへの意識が薄れるので、できるだけ控えた方がいいでしょう。

くわえて咀嚼運動が脳の血流量を増やして頭を活性化することはよく知られています。
しっかり噛んで、冴えた頭で毎日を過ごしたいものです。

クレオパトラのガム

ヒオス島のマスティハ

「顎を鍛える」と言えば、ガムを思い浮かべる方々も多いと思います。
世界最古の天然チューインガムとも言われる「ヒオス・マスティハ」は、ギリシャのヒオス島に生育するマスティハという植物から採られる樹脂を原料にしており、現在でも現地やネットで購入することができます。

1997年にはEUの原産地呼称保護制度(PDO)製品として認定された食品でもあり、2014年には伝統的な収穫や生産方法がユネスコの無形文化遺産に登録されました。

形や大きさも不揃いなところは、まさに自然の恵みの天然素材という感じですが、これを噛むことにより顎を鍛えるだけでなく、樹脂が口の中の汚れを落とし、口臭を改善する効果も認められており、口にとってとても〝おいしい〟食材でもあるのです。

また、噛むとヒノキに似た爽やかな木の香りがします。砕いてスイーツに混ぜるなどして食用としても活用できるほか、近年の研究では抗菌や消炎作用などの薬としての効果も証明されています。

古代ギリシャ時代より、美容と健康にガムが珍重されてきたことは、噛むことの大切さが古くから認識されていたことの現れです。マスティハのガムは旧約聖書や、世界三大美女の一人であるクレオパトラも愛用していたという記録が残っており、日頃からよく噛む習慣があったであろう彼女は、美人病には無縁の美人だったのでしょうね。

戦国武将も好んだ日本のドライフルーツ

現在の岐阜県で古くから伝わる美濃の干し柿は日本のドライフルーツとして馴染み深いですね。戦国時代には明智光秀が松平竹千代(後の徳川家康)に食べさせた逸話や、織田信長が宣教師フロイスにお気に入りの土産として与えた記録が残っています。
また、現在の山梨県である甲斐では枯露柿が有名です。古くから保存食としても重宝され、武田信玄が生産を推奨したことから、甲斐を中心として生産が広まりました。

これら戦国武将たちが干し柿を噛みながら、合戦の戦略を構想していたと想像するのも、なかなか面白いですね。

まとめ

今の時代、柔らかくて食べやすいグルメな料理を上品に食すのが食事マナー的にも良しとされる傾向にあります。しかし時にはがっつりとワイルドに、マナーの枠を超えてリンゴの丸かじりをするような豪快な食べ方をすることも、顎の健康を保つ上ではとても大切なことなのです。

日頃からよく噛んで、美人病(顎関節症)を予防しましょう。

企画:オリーブノート編集部
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