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2024年5月17日

漬物クライシスって何?道の駅からおばあちゃんの手作り漬物が消える日

道の駅

漬物クライシスとは

週末のおでかけ。みなさんはどんなお土産を買いますか?道の駅などで売られているお漬物は人気の一品ですよね。地元の農家の手作りのお漬物は特に人気でよく売れるそうです。

そんなお漬物に新しいルールが適用されることが決まりました。それによって伝統的なおばあちゃんのお漬物がもう買えなくなるかもしれないのです。

2021年の食品衛生法改正により、漬物の製造販売を行うにあたって、国からの許可が必要になりました。急に決まった法案だったので、2024年5月末までを経過措置期間として猶予期間が設けられていました。そしてこの6月より新しいルールとして適用され始めます。

新しいルールはかなり厳しい内容となっており、それを称して「漬物クライシス」と表現し、メディアでも話題になっていました。

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どうして漬物の製造・販売ルールが変わるの?

漬物の製造・販売は、これまでは各自治体に届を出していれば製造・販売は可能でした。しかし、相次ぐ食中毒の発生など問題がおこり、特に2012年の札幌市で発生した集団食中毒事件は8名の死者を出す事態にまで発展し、そういったことが原因となり、加えてオリンピックが行われたことと相まって、国が見直すこととなりました。

食中毒の原因となる漬物の多くは、浅漬けによるものですが、たくあんなどのぬか漬けも含め、全ての漬物に適用されます。

ぬか漬け

だったら国に届けて作ればいいんじゃないの?

法改正のポイントは、HACCP(ハサップ)といわれる国際的な衛生管理手法に基づいて製造・販売を行うことです。具体的には、

  • 商品製造の為の専用の調理施設の設置
  • ハンドル式の手洗い用の水道の設置禁止
  • 温度計付きの冷蔵庫の設置

など厳しい条件を満たすことが必要になり、大きな設備投資が必然的に必要となります。

これまで農家の副業として、自宅や納屋などで小規模で作られてきた背景から、いきなり数百万円規模の設備投資をおこなって営業を始めるとなると、なかなか簡単には移行できるものではありません。特に、高齢者を中心とした農家の場合は、いっそうそのハードルが高くなっています。

道の駅で売られていた、おばあちゃんのお漬物。インバウンドで見直される日本の素晴らしい文化的食材として、何とか残していく方法・知恵が求められています。文化の保存・継承という観点からも、今一度の議論を期待したいと考えます。

企画:オリーブノート編集部
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