目次
夏のつまみの代表選手といえば? と聞かれれば、私は真っ先に冷奴と枝豆と答えるだろう。暑いときに熱くて辛いものをフーフー言って汗をかきながら食べるのが最高! という勇気は、私にはない。
あまりに暑いと外に出る気にもならず、スーパーに買い出しに行くことすら面倒くさい。といって何かつまめるものがないと、これもまたつまらない。
それなら、火を使うこともなく、作り置きができて、食べようと思ったらすぐ出せるものを作っておけばよいと考えたのがオイル漬け。しかもローカロリーでおいしいもの、と考えたら私の好物である豆腐に行きついた。
でも、ただ豆腐をオリーブオイルに漬けただけでは味気ない。そこで豆腐を”かえし“に漬け込んで味をしみ込ませてからオイルに漬け込むことにした。以下ご紹介。
今回、豆腐を漬け込む”かえし”をご存じだろうか。”かえし”とは、江戸時代から作られ続けている蕎麦や丼物などの和食には欠かせない万能調味料で、蕎麦屋さんは鰹節でダシを取り、そのダシで”かえし”を割ってそばつゆを作るのだ。
老舗の蕎麦屋さんはそれぞれのレシピを持ってこだわっているが、実は自宅用なら簡単に自作できて、しかも市販の濃縮だしとは比較にならないぐらいおいしいものができる。
本来の用途である蕎麦や丼物だけでなく、ドレッシングやパスタにも使えるスグレモノで、絶対覚えておくとオトク!なので、まずはかえしの作り方をご紹介。
【材料】
【作り方】
1.鍋に本みりんを入れ加熱し沸騰させ、アルコール分を飛ばす(みりんを煮切る)。
2.アルコール分がとんだら砂糖を入れ、よく溶かす。
3.砂糖が溶けたら、静かに醤油を注ぎ入れて弱火で加熱する。鍋の縁から細かい泡が立ってきたら火を止める(85℃ぐらい)。沸騰は厳禁。アクが出るので静かにすくう。
4.鍋に布巾をかけ、かえしを空気に触れさせる。一昼夜このままにする。
5.一昼夜経ったらペットボトルなどに移して冷暗所で1~2週間置く。すると醤油カドが取れて味に深みとコクが出る。冷蔵しておけば半年~1年ぐらいもつ。
“かえし”ができたら、いよいよ豆腐を漬け込むのだが、豆腐はできるだけ固くて水分の少ない木綿豆腐を選び、かつ水切りを十分にする。これでおいしさが倍増するし、できあがりも豆腐が崩れずきれいなのだ。
また今回はオイルに山椒の実が入っているが、これは以前ご紹介した「和スパイス、山椒の実のオイル漬け / オイル漬けを作ろう」のオイル。山椒の実がなければもちろん普通のエキストラバージンオリーブオイルでOK。
【材料】
【作り方】
1.木綿豆腐を1.5cm程度の厚みに切り、ザルに入れて上から重石をかけ、1時間程度水切りをする。
2.水が切れたら、サイコロ状に切ってチャック付き保存袋に入れ、そこに”かえし”を注いで密封し、冷蔵庫で2日程度漬け込んで味をしみ込ませる。
3.タッパーなどに2を入れ、そこにエキストラバージンオリーブオイルを豆腐が隠れるまで注ぎ、冷蔵庫で2~3日置いてできあがり。
このオイル漬け、もちろんそのままつまんでも良いが、ちょっと崩してディップにしたり、ドレッシングにするのもおいしい。
“かえし”の味がしっかり染み込んだ固い豆腐は、チーズに近いような食感で、日本酒はもちろんワインにも合う。アツアツのご飯にのせてかきこんでもオツな味がするのだ。
豆腐といっても一手間かけるだけで、ローカロリーでありながらちょっと気の利いたおつまみにもおかずになる便利な食材だ。
有機エキストラバージンオリーブオイル ルイーザ(LUISA)
有機栽培オリーブ果実100%のエキストラバージンオリーブオイル
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。