目次
筋肉メシ
MCTオイルといえば、アスリートやダイエット中の方に人気のオイル。前回、マグロのアラのトロ化計画では大いに活躍してもらいました。
今回は、前回の成功に味をしめて安い輸入牛肉とMCTオイルでおいしいローストビーフが作れるか? に挑戦しました。
MCTオイルは主張する香りもないし、クセがなくさらっとしています。それでいて食材に旨みも加えてくれます。MCTオイルならではのこの個性をフルに活用し、さらには筋肉を付けたいアスリートがぐっときちゃう魔法の言葉、「高タンパク低カロリー」& MCTオイルのローストビーフを作ってやろう、という野望なのです。
国産のローストビーフ用として売られている肉であれば、絶品ができるのはあたりまえです。しかしそれではつまらない。輸入、安い、固い肉にあえてチャレンジすることにしました。
その望み通りにOGビーフ、100g・158円の脂の「あ」の字もない赤身のモモ肉「カレー・シチュー用」と書かれた三拍子揃った肉をゲット。煮込み料理の「カレー・シチュー用」とわざわざ明記されているということは、「焼いても固くて噛み切れるわけないじゃん、ローストビーフなんてムリムリ」と言われているようなものです。
あっ、そう。
そっちがそうくるなら、相手に不足はない!と500g弱を買いました。本当は1kgぐらいのどーんとしたかたまりを買いたかったのですが、万が一失敗に終わればすべて自己責任。アゴが粉砕されるかもしれません。ということで、意気込みの割にはちょっと腰が引けた量です。
さて、この肉をどうすれば簡単に柔らかくローストビーフにできるか。めんどくさい方法はNGです。値段に見合ったお手軽調理を目指しました。
それは低温調理法。肉を60℃前後の状態に保ってじっくり火を通すやり方です。
肉には、主にミオシン、アクチン、コラーゲンというタンパク質が含まれています。このうちミオシンは50℃〜55℃で変性(火が通った状態)、アクチンは66℃以上で変性します。ミオシンが変性すると肉に弾力が出て、旨みが出てきます。ところがアクチンが変性すると「肉汁」が外に出てしまい、バサバサになります。つまり、加熱を65℃までで止めれば、ミオシンが変性して旨みが出て、アクチンが変性しないのでバサバサにならないということです。この温度ゾーンを狙うには低温調理機なるものがあるのですが、そんな高級なものは使わない。お湯で対応します。以下低温調理とMCTオイルを組み合わせたローストビーフの作り方をご紹介。
安い輸入肉は、肉そのものに旨みが薄いので、洋風のスープ顆粒で旨みを足すのがコツです。
【材料】
【作り方】
1.牛肉はフォークでぐさぐさとまんべんなく刺して味をしみ込ませやすくする。
2.袋に1とにんにくのみじん切り、スープ顆粒、塩、胡椒を入れ、袋の上から肉をもんで調味料をむらなく全体にしみ込ませる。袋の中で作業すればまわりが汚れずGOOD。
3.赤ワインとローリエを入れて袋の口をとじ、1日冷蔵庫で寝かせる。
4.3を冷蔵庫から出してMCTオイルを入れる。袋のまま常温で1時間程度置いて肉の温度を上げる。
5.大き目の鍋で、鍋肌に細かい泡がつく程度まで湯を沸かす。これで大体70℃前後。鍋底に袋が触れると溶ける可能性があるので、下に皿を入れておく。
6.肉を袋ごと5に入れる。ここで1分だけ中火にし、そのあと火を消して鍋にフタをして2時間置く。
8.2時間経ったら袋から取り出して、フライパンでやや強火で全面に焼き目を付ける。
9.肉が入っていた袋にたまったものはおいしいソースになるので、これに醤油を足して味をととのえる。
10.お好みの厚さに切ってできあがり。
できあがったローストビーフは触っただけでやわらかなのがわかります。5mmぐらいの厚めに切ってソースをかけてさっそくいただいてみると、びっくり!これが100g158円の肉かと思うほどジューシーです。まったく固くなく、MCTオイルでしっとりしています。MCTオイルには強い香りがなく自己主張することがないので、脂のない肉にとっては自身の脂であるかのように自然です。
ソースも肉汁とMCTオイルで旨みが強く、付け合わせの野菜にかけてもとても美味しくいただけました。
赤身肉とMCTオイルは、高タンパク低カロリーという筋肉にとっては抜群の組み合わせだし、何よりおいしくいただけるというのがうれしいところです。
MCTオイルと激安牛肉で極上ローストビーフ計画、こうして大成功に終わりました。
日清MCTオイル
美容や運動に関心の高い方の良質なエネルギー補給に
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。