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2020年9月28日

オイルのこばなし4コマ・油は好きだけど油汚れはイヤ!落ちにくい汚れの理由とは?/乙幡啓子

オイルのこばなし4コマ・油は好きだけど油汚れはイヤ!落ちにくい汚れの理由とは?/乙幡啓子

今日もオリーブオイルをたっぷり摂っております。

さてお食事は楽しいですが、その後の食器の後片付け、ちょっと憂鬱ですよね。まぁ仕方なく洗うわけですが(うちには食洗機はないのです)、油を多く使った日には、アクリルたわしくらいではなかなか汚れが落ちません。なので洗剤を使うわけですが、金属や陶磁器ならまだ油汚れも落ちやすいのに、プラスチックのタッパーなんかだとなかなか落ちませんよね。経験では知っているし、重曹やアルカリ電解水で落ちる!なんて記事を頻繁に目にしたりするのに、それが果たしてなぜなのか、実はあまり深く考えていませんでした。

洗剤が汚れを落とすしくみ

調べてみると、「親水」「親油」などのワードが。おっと、この話題難しくなるのでは…私にもまとめきれないかも…と危惧しつつ、ここではできるだけ基本のところをかいつまんでお話できればと思います。

まず、洗剤がどうやって汚れを落とすのか。汚れを落とす=汚れを水に流す、と言い換えましょう。つまり「水」が重要なのです。水と油は混じらない、これは皆知ってることですが、逆に水は水(に似たもの)と混じりやすい。水に似た汚れなら、洗剤がなくとも汚れを水に溶かし込んで、水と共に流れて行ってしまうのです。これなら楽。アクリルたわしで汚れとはサヨウナラ。

さて、油汚れの場合はどうなるか。水と油は仲良くないと先ほど申しました。よって、水に浸けておいても自然に水が汚れを持っていってくれない。さてどうするか。そこで洗剤類の登場です。

洗剤に入ってる「界面活性剤」のチカラとは?

洗剤には、ご存知「界面活性剤」が入っています。家庭科の授業で昔、習いましたね。この界面とは「水」と「油」の境界面のこと。そしてこの界面活性剤は、漫画のとおり、水になじむ部分(親水基)と油になじむ部分(親油基=疎水基とも)からできています。この親水基が、周囲の水を引き連れて、油汚れと食器の「界面」にググッと入り込む、同時に裏側では親油基がピタッと油汚れを包み込む!すると界面活性剤にまるっと包まれた汚れがめでたく食器から浮き上がり、水に流れ去っていく、というわけです。CMなんかで動画を見たことある方も多いのではないでしょうか。

汚れが洗剤で落ちるメカニズムはこれでわかりますが、さてプラスチック容器のあの汚れの落ちなさはなぜなんでしょう。プラ容器の大元の原料は、石油です。と言われても私もいまだにピンと来ないのですが、とにかく石油製品です。つまり油と親和性が高い=親油性がある、といいます。金属や陶磁器とは違いますね。

そして油汚れは間違いなく「油」です(細かく「油」と「脂」の違いの話もありますが、ここでは「油」汚れとします)。ということは…プラスチック製品と油とは似たもの同士、つまり親油性で惹かれ合う。なのでプラ製品の油汚れはなかなか取れないのです。洗剤使っても、親油性の壁はなかなか破れないのか…

どうやってそこを打破するか、それは調べたら非常に様々な方法があるようです。物理的に汚れを紙で拭き取ったあと、熱いお湯で泡立てた洗剤で洗うとか、重曹を使うとか、洗剤を石鹸に変えたら落ちたとか…

ここで字数がつきました。このあたりはまた今度、詳しく紹介できればと思います。とりあえず、ミクロの世界で何が起こっているかイメージできると、いろいろな方法を覚えやすくなるのではと思い、紹介してみました。

参考:
ハウスクリーニング会社 オフィスねこの手 ブログ
LIMIA


乙幡啓子

乙幡啓子

1970 年群馬生まれ・東京在住。「デイリーポータルZ」「フィギュア王」等の媒体で工作記事などを連載するほか、モノ作りイベントやワークショップ、講演などでも活動。
著書に「妄想工作」「乙幡脳大博覧会」「笑う、消しゴムはんこ。」。 また妄想工作所名義で「ほっケース」「スペース・バッグ」「ケルベコス」などの雑貨製作・企画も行う。
乙幡啓子オフィシャルサイト 妄想工作所

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