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“栗のむき方の裏ワザを試す”で書きましたが、先日、友人の放置栗を拾いに行って栗をたくさん収穫してきました。その栗は無農薬なので中には虫がいるものもありますが、虫から逃れた実は、それはそれはツヤツヤでふっくらして立派なものでした。
この大量の栗を前にして、皮のむき方の裏ワザもあれこれ試し、早速試食。甘くてポクポク、見た目も美しいですが、味も最高レベルではないかと思われるほどでした。といっても、そうは食べられない。栗はまだ何キロもあるわけです。しかも寝かせてデンプンを糖化させた栗は、甘みが増してとてもおつまみにはなりそうにはありません。栗の方がもち米より多い(!)栗おこわも食べ飽きた。もともとあまり甘いものが好きでない私は、この甘い栗をなんとかして“家のみ”のお供にしたくなりました。
栗のあのおいしい黄色いポクポク部分は、実は種です。栗は、とげとげのイガが一般的な果物でいうところの皮、栗色のツヤツヤした鬼皮が果肉、渋皮とポクポク部分が種という構造になっています。今が旬の柿でいえば、食べる時にむくオレンジ色の皮がイガ、食べる部分が鬼皮、種が渋皮とポクポク部分ということです。栗ってえらく果肉が少なくて種が大きいということがわかります。
栗のポクポク部分の栄養価ですが、ビタミンB1、カリウムが豊富です。またビタミンCも意外に多く、ナッツ類ではトップです。しかもビタミンCは熱に弱いですが、栗のビタミンCはデンプンに包まれているため、加熱しても減少しにくい特徴があります。
さらに渋皮も見捨てて置けません。渋皮はその名の通り渋いのですが、渋さはポリフェノールが豊富だからです。ポリフェノールには抗酸化作用があり、肌の老化の原因ともなる活性酸素を除去し、皮膚を守る保護作用や、シミの原因であるメラニンの生成を抑える美白効果があるという、特に女子にはウレシイ栄養素です。さらに食物繊維もたっぷり。だから、渋皮はできれば取らないで食べた方がバランスが良いそうです。
前回、渋皮までキレイにむける裏ワザを試したばかりですが、渋皮の栄養を知ってしまった以上、なんとか渋皮もおいしく食べたくなりました。渋皮付きの料理と言えば、栗の渋皮煮が有名ですが、あれは甘いスイーツです。辛党の私は、“家のみ”でつまみになる渋皮付きのレシピを探すことにしました。
ゆでた栗の渋皮は文字通り本当に渋いです。これはどう考えても食べられません。ところが、揚げてしまうと渋味が気にならないということで、渋皮付きの栗を素揚げするレシピを発見しました。これはおいしそうです。早速挑戦することにしました。以下ご紹介。
衣でごまかせない素揚げのおいしさは、揚げ油といっても過言でないほどです。そこでオリーブオイルを使って揚げることにしました。材料は適当、いえ適量です。食べたいだけ作ってください。揚げたてがおいしいので、1回に食べきる量をおすすめします。
1. 栗を洗い、鬼皮をむく。
2. 鍋にオリーブオイルを熱し、170~180℃程度で10分程度揚げる。串を刺してみて、すっと通ったら揚げ上がり。
3. 塩コショウを振って出来上がり。
ふだんは嫌われ者の渋皮も、この渋皮揚げではとてもいいアクセントになっています。渋皮がガードになって、ポクポク部分に余計な油を吸わせないし、渋皮そのものがパリッとした衣になります。渋さもほとんど感じず、オリーブオイルの旨みも加わって香ばしくておいしい!これは発見です。塩コショウが栗の甘さを控えめにしてくれ、しかも味に深みが増します。鬼皮をむくだけなら簡単なので、ぜひ試していただきたいおつまみです。
先日の栗拾いに行った際、サツマイモも良かったら掘っていってくださいとのことで、実は素晴らしい紅はるかと紅あずまを掘って持ち帰っていました。これがまた無農薬で葉っぱは虫喰いで穴だらけですが、イモの品質は素晴らしいものでした。県のサツマイモの品評会に出す土地柄(品評会に出せる土地は県で3か所しかないらしい)なので、レベルは最高だそうです。
持ち帰って、さっそく電子レンジで焼き芋もどきを作ってみたら、甘くて美味でした。さすがです。
しかし、甘いサツマイモも苦手な私はあまり食が進まない。1本が限界です。でもイモは5キロはあります。そこで、またしてもあまり甘くないレシピを考えることにしました。
サツマイモと栗、といえばお節料理につきものの栗きんとんですが、これは甘い。お節料理の中でも手が出ないものの一つです。だったら同じ材料でも、おつまみにできる栗きんとんを作りたい。そこで以下考えました。栗は素揚げを用意します。
1. サツマイモの皮をむいて1cm程度の厚みの輪切りにし、水に10分程度浸けてアクを抜く。
2. 皿に1を広げてラップをかけ、レンジ強で7~10分程度かける。串を刺してすっと通ったらOK。
3. ボウルに2をあけ、ヘラやマッシャーでペースト状になるまでつぶす。
4. 3に塩、コショウ、オリーブオイルを入れてから、牛乳を少しずつ入れて混ぜる。マッシュポテトぐらいのやわらかさになるまで伸ばしていく。芋のホクホク度にもよるので、牛乳で加減する。
5. 素揚げの栗を入れ、さっくり和えて出来上がり。
この栗きんとんは、サツマイモと栗のほんのりした甘さと、オリーブオイル、塩コショウが効いた、まさに大人のおつまみです。一気にあく抜けした味です。ぽってりしたペースト状のサツマイモに、素揚げの栗がよく合います。ちなみにコショウは粗びきの黒がおいしいです。
栗きんとんといっても、こういうアレンジならばワインが合います。ぜひ試してみてください。
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しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。