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2022年5月20日

名前も知らないタケノコでスナックおつまみを作ってみた

名前も知らないタケノコでスナックおつまみを作ってみた

タケノコが大好きで、もはやオタクともいえるほどの私。孟宗竹のタケノコシーズンが終わってしまい、淋しい気持になっていました。
普通、八百屋さんで売られている“タケノコ”は孟宗竹です。私はタケノコハンターで、今年は20本以上の孟宗竹のタケノコをゲットしました。今年は天候もよく、タケノコは豊作のようです。とはいえ、タケノコはほんの一時期の季節ものなので、孟宗竹は5月のはじめに終了してしまいます。今の時期は“伸びすぎたタケノコで自作メンマを作ってみた”のように、見上げるばかりになっています。

ああ、もう孟宗のタケノコはおしまいか…いやいやこんなことでタケノコ生活を諦める私ではありません。なんとかしてタケノコを食べ続けたいと思い、干してみたり、メンマにしてみたり、砂糖を入れて冷凍してみたりとあらゆる手を尽くしてタケノコを長期保存し、楽しめる体制を作りました。これで次の種類のタケノコが出るまではもちそうです。

  • ルイーザ(LUISA)
  • ルイーザ(LUISA)

名前も知らないタケノコを採集

そんな5月中旬のある日、とある河原に出掛けたところ、小ぶりの竹が群生している場所を見つけました。

タケノコを採集
孟宗竹の大きさの1/20ぐらいのスケール

近寄ってみると、なんと!

タケノコを採集
これはタケノコじゃないか

小ぶりのタケノコが至るところに出ています。太さが直径2~5cm、長さは10~30cmぐらいのものです。生えている場所はもちろん人さまの所有地ではありません。これは採らない手はない。ということで早速10本程度を採集しました。

タケノコを採集
持ち帰ると意外と立派

採集方法は簡単。道具は使いません。タケノコを握って倒せば、気持よくポキッと折れます。真竹や淡竹のタケノコも折って採集しますが、この手のタケノコの採集方法は同じです。むしろ掘って採集する孟宗竹の方が変わっていると言えるでしょう。

毒キノコはあるが毒タケノコはない

自然に生えているものを食べようとする時、どうしても食中毒の心配があります。その代表がキノコで、種類の特定ができないキノコは絶対に食べてはいけません。おなかを壊す程度ならよいですが、種類によっては神経毒があり、しびれて苦しむとか、まあおそろしい中毒を起こすものもあるのです。

一方、毒タケノコというのは聞いたことがありません。種類によって、アクが強いか弱いかというのはあります。たとえば孟宗竹や真竹はアクが強いですが、淡竹はほとんどアクがないので、アク抜きせずに食べられるタケノコです。とすれば、このタケノコも安全にいただくことができるでしょう。ホクホクしながら持ち帰りました。

タケノコとルイーザ
ルイーザと大きさを比べる

ゲットしたタケノコを調理する

タケノコやわらびなどの山菜は採集後そのままにしていると、時間単位で根元から硬くなっていきます。そうならないように、早速下処理をすることにします。
まず、頭を3cm程度斜めに切り落し、それから縦に包丁を入れて皮を切っていきます。

ゲットしたタケノコ
皮目に包丁を入れる
皮をむいたタケノコ
つるっときれいにむけた

皮をむいたらあとはゆでるだけ。どうもアクが少なそうなので、重曹を少しだけ入れて20分ほどゆでて下処理はおしまいです。

ゆでたタケノコ
ゆであがり。やわらかそう

ゆであげてみると、意外と肉厚でボリュームがあります。ここまでできたらあとは色々調理しておいしくいただきます。

スナック感覚でイケる、タケノコおつまみ

このタケノコは小ぶりなので、短冊に切って手でつまめるおつまみを作ることにします。オリーブオイルでカラッと揚げて粉チーズとコショウ味、のり塩味の2種類作ります。タケノコは揚げたり、よく焼くと水分が抜けて歯触りもよくなり、味も濃くなっておいしくなります。

材料

  • ゆでたタケノコ:適量
  • 塩:少々
  • 片栗粉:適量

<粉チーズとコショウ味>

  • 粉チーズ:適量
  • 粗びき黒コショウ:適量
  • 揚げ油:適量

<のり塩味>

  • 青のり
  • 昆布茶(あれば。なければ塩少々)

タケノコおつまみ2種類のつくり方

1. タケノコを縦5cm程度の長さに切り、1cm程度幅の短冊に切る。

タケノコを短冊に切る
短冊に切る

2. 塩少々を振って下味をつける。塩を振ったらよく混ぜ、ザルにあけて10分程度置いて水を出す。

3. 2の水分をキッチンペーパーで拭き取り、片栗粉をまぶす。

片栗粉をまぶす
片栗粉をまんべんなくまぶす

4. フライパンにオリーブオイルを1cm程度入れ、加熱して3をカリッとするまで揚げる。

オリーブオイルで揚げる
オリーブオイルはさっぱりカリッと揚がる

5. カリっと揚がったら熱いうちにボウルに入れ、粉チーズ、黒コショウを振って混ぜてできあがり。

粉チーズ、黒コショウを振る
チーズとコショウが合う

のり塩味は、5の段階で青のりと昆布茶(なければ塩)を振ってできあがり。

青のりと昆布茶を振る
のりの良い香り
のり塩味
油っぽくなくカリっとして香ばしい

牛肉と煮物も作りました。輪切りにして牛肉と煮たものです。これもおいしい。

タケノコと牛肉の煮物
これは王道。間違いない味

正体不明のタケノコのつまみはシャキシャキだった

このタケノコは歯触りが抜群でしかも硬くなく、なんともいえないおいしさです。オリーブオイルで揚げると油っぽくなく外側がカリっと揚がり、噛むとシャキシャキでタケノコ独特の風味が。ほんのり塩味も効いています。粉チーズと黒コショウはビールに合うボリュームのある味、のり塩はのりの香りがよく、昆布茶のうま味がアクセントになっています。これは両方ともイケる。酒が進みます。

ちなみに後で調べて分かったのですが、このタケノコは布袋竹(ほていちく)という竹でした。アクが少なくて食べやすいタケノコだそうです。

タケノコのおつまみのポイント

タケノコを煮物やご飯などではなく、焼いたり揚げたりしておいしく仕上げるポイントは、とにかくタケノコの水分をできるだけ抜くことだと思います。そうするとシャキシャキした食感とタケノコが持つアミノ酸のうま味が凝縮します。焼くならじっくりと焼き目がつくまで、揚げるならカリっとするまで揚げるとおいしさが格段にアップします。

これからは真竹が出てきます。アクが強いものの食感は抜群で、私はこれが一番好きなタケノコです。まだまだ私のタケノコハンター生活は続きます。

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