オリーブオイルの悩みを解決、エキストラバージン、ピュア。どっちを買えばいいの？

エキストラバージンオリーブオイルだけが本来のオリーブオイルです

オリーブオイルは一言で言えば、採れたてのオリーブの果実を搾っただけのジュースです。
したがって、本来オリーブオイルと言えるものは”エキストラバージンオリーブオイル”がそれにあたり、「オリーブオイル」が欲しいのであればエキストラバージンオリーブオイルを買ってください。

エキストラバージンオリーブオイルはオリーブの果実を搾っただけですから、様々な不純物が入っており、その成分が豊かな香りや、オリーブオイル特有の辛味、苦味など複雑な味わいを育み、加えてそれらの成分が健康にも良いとされる優れた食品になっています。この製法は、古代ローマ時代から今日に渡って基本的な製造過程に変わりありません。

オリーブオイルの健康効果についてはこちらの記事（オリーブオイルが科学的に健康に良い理由）に詳しく説明しています。

つまり、オリーブオイル＝エキストラバージンオリーブオイルであって、それ以外は本来のオリーブオイルではありません。

よく、オリーブオイルにはエキストラバージンとピュアの2種類があるとされますが、ピュアオイルとはどういったものなのでしょうか？

ピュアオイルはオリーブオイルじゃないの？

ピュアオリーブオイルは、せっかく搾ったオリーブのジュースをわざわざ精製してオリーブオイル本来の旨味、味わい、香りをすべて消し去ってしまいます。それに対して10%以下の割合でエキストラバージンオリーブオイルを混ぜて、ほんのりとオリーブオイルの香りがするように仕上げたものです。

どうして辛味や苦みのもととなるポリフェノール（抗酸化作用）やバナナや青いトマトのような爽やかでフルーティーな香りを取り除き、単なる植物油にしてしまうのでしょうか？それには理由があります。

ピュアオリーブオイルが作られる理由

簡単に言えば、エキストラバージンオリーブオイルの製造が難しいからです。オリーブの果実は農作物ですから、天候や病気、害虫等によって果実は影響を受けます。オリーブの品質が悪かったり、搾油の状態が悪いと、オイルの酸価が高くなり、そのままでは食べられなくなるのです。つまり、品質が悪くそのままでは食用に適さないエキストラバージンオリーブオイル（オリーブオイル）を何とか市販するために、精製して臭みを抜き、そのままでは美味しくないので少しだけエキストラバージンオリーブオイル（10%以下）をまぜて売っているのです。

ピュアオリーブオイルは買っちゃダメなの？

そんなことはありません。ピュアオリーブオイルは100%オリーブから作られたオイルですので、主たる成分はオレイン酸です。したがって酸化しにくく悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを減少させない優れたオイルですから、トランス脂肪酸が発生しやすいキャノーラ油や酸化しやすいサラダ油を使うなら、健康のためにも揚げ物には是非ピュアオリーブオイルを使っていただきたいと思います。

しかし、このピュアオイルにも問題が残っています。製造における脱臭行程で、リン酸や苛性ソーダ（水酸化ナトリウム）を使用しており、高温急加減圧の状態にするのでトランス脂肪酸が生成されやすいという問題があります。しかし、日本オリーブソムリエ協会によれば、最近では技術力の高いメーカーがこの問題を解決しているとのこと。

価格に惑わされず、しっかりとしたメーカーの製品を選択してください。

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