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2022年8月15日

オリーブオイルの選び方は?オイルの品質・規格と価値、背景と歴史まとめ

オリーブオイルの選び方は?オイルの品質・規格と価値、背景と歴史まとめ

オリーブオイルってどんなオイル?

オリーブオイルは植物油の中でも最古の油で、「オイル」という言葉の語源はオリーブを意味するアラビア語といわれています。

原材料はオリーブ

原材料となるオリーブの詳細は、の学名は 『Olea europaea』、モクセイ科オリーブ属の双子葉植物の樹木で、主な特徴をまとめると、

  • 常緑樹、葉は対生の長楕円形で革質
  • 品種は3,000種類以上(国連FAO調査:1275種)
  • 果実は食用、葉や茎は飼料、樹木は園芸用として重用
  • 開花期:5月中旬~下旬 ※南半球では11月中旬~下旬
  • 収穫期:10月~12月 ※南半球では4月~6月収穫は青い実の早摘みから、黒く完熟してから摘む場合があり、時期によって風味や味わいが変わる。

世界生産量の98%以上は地中海諸国で行われ、主な生産国は、スペイン、ギリシャ、イタリア、トルコ、モロッコと並んでいます。

日本では1910年ごろ、香川県の小豆島ではじめて成功したといわれており、現在では瀬戸内海沿岸各県や九州各県でも、食用園芸用を問わず盛んに栽培されています。

  • ルイーザ(LUISA)
オリーブ

優れたオリーブオイルの特徴

一般的な植物油は種子から搾油されますが、オリーブオイルは果実から油を搾りだす”オリーブのジュース”です。したがって栄養価が高く、フルーティーで果実味にあふれています。

●主成分はオレイン酸
酸化されにくく、加熱しても有害なトランス脂肪酸を発生しにくい
動脈硬化や胃潰瘍、糖尿病などを予防するといわれている。
オレイン酸の酸化耐性は、リノール酸やα-リノレン酸の10倍以上。

●エキストラバージンオリーブオイルは、抗酸化成分である、ポリフェノール類、ビタミンE、βーカロテンなどを300種類以上の微量成分が含まれている

●一価不飽和脂肪酸 ※炭素の二重結合が一つ

●オリーブオイルは植物油の中で、最も多くオレイン酸を含む油で、その脂肪酸の60~80%はオレイン酸。そのため、悪玉コレステロールを抑制し、心臓疾患の予防効果が期待される

●オリーブオイルはオイルの質によって、等級が定められており、日本への輸入も限定されている。

●発煙温度:210℃
サラダ油と比較すると、より高温で調理ができ、カラッとした揚げ物料理に最適。

オリーブ

オリーブオイルの起源と歴史的位置づけ

オリーブオイルの誕生は、今から8000年前のシリア(現在のトルコ)といわれています。紀元前3000年ごろには、イタリア、イベリア、北アフリカで搾油が始まっており、貿易商人の手によって地中海沿岸地域に広がっていきました。
紀元前3世紀頃にはローマ帝国で生活の様々なところで使われるようになり、当時の三大生産物の一つとなりました。

メソポタミア文明(紀元前6000年頃)とオリーブオイル

新バビロニア王国では、医者はASU(アス)=オイルの『通人』)と言われました。栄養価の高いオリーブオイルは、経口摂取だけでなく、鎮静作用のある軟膏としても利用されていました。

エジプト文明(紀元前3000年頃)とオリーブオイル

早くから料理にオリーブオイルを使用していたとされ、エジプトの伝統料理フール・メダンメスは、干しソラマメとヒラマメを茹で、オリーブオイルとハーブで味付けをしたものです。

フェキニア文明(紀元前1200年頃)とオリーブオイル

現在のシリア及びレバノン。地中海貿易が盛んで多くの植民地を持ち、オリーブ栽培の文化を広げ、スペインの海岸線にまで拡大しました。

ギリシャ文明(紀元前3000年頃)とオリーブオイル

ギリシャ神話の伝説で、アテナはオリーブの木を地中から生えさせました。
を望むアッティカ地方の支配権をめぐり、知恵と勝利の女神アテナと、海神ポセイドンが争いました。大神ゼウスに対し人の役に立つ贈り物で競ったのです。
ポセイドンが贈ったのは優れた馬、アテナが贈ったのはオリーブの木です。
オリーブは夜には灯の炎を与え、痛みを和らげ、香りがよく、豊かなエネルギーとしての食糧にもなる。ゼウスが選んだのはオリーブの木でした。
この後、アッティカの首都はアテナイと名付けられ、オリーブの木に囲まれたアクロポリスのパルテノン神殿で、女神アテナが守護神として祭られ、アテナの植えたオリーブは聖なる木とされたのです。

ヴェーヴェスのオリーブ

ちなみに、世界最古のオリーブの木は樹齢4000年で、ギリシャのクレタ島に今も生き続けています(写真:ヴェーヴェスのオリーブ)。

古代ローマ文明(紀元前753年~中世)とオリーブオイル

オリーブの枝葉で作った冠をご存じでしょうか?古代ローマでは、功績のあった市民への褒章として与えられていました。
オリーブとオリーブオイルは、祝賀・奉納・秘跡(宗教的儀式)にかかわる宗教的役割を持ち、神聖視されていました。当時、オリーブの木を倒した者は処刑されるという恐ろしい法律もあったほどです。

中世以降、現代に至るオリーブオイル

中世では、戦争や内戦により国々が衰退し、オリーブの栽培も低下したが、13世紀に入り、修道院がオリーブの栽培を復活させました。しかし、非常に高価なものとされ、一般の民衆がオリーブオイルを利用することはありませんでした。

15世紀になると、オリーブの栽培とオリーブオイルの製造が大きく普及し、大衆化し始めるのです。
しかし、17世紀、1600年にスペインが南ヨーロッパを支配すると、オリーブオイルに重税をかけて、再び高価なものへと変遷してゆきます。その後、1700年に税率が緩和され、徐々に庶民の生活の場にオリーブオイルが帰ってきました。

このように、オリーブオイルは、食材でありながら、絶えず政治や戦争の道具として扱われ、常に為政者の収益源として利用されて来たのです。

19世紀を過ぎると、産業革命によってオリーブオイルの搾油技術が発達し、大量生産が始まりました。

オリーブオイルの大量生産

その結果、20世紀にはいって、オリーブオイルは産業として発達し、1970年ごろより、科学的な健康効果の検証も始まります。

現在、健康食品としての評価は高まり、世界五大健康食品の一つとして、世界中の多くの人々に愛されているのです。

オリーブオイルを取り巻く事情と品質・規格

古よりオリーブオイルは「貴重品」であり、常に偽物・商品偽装が絶えませんでした。その為、古代ローマの時代よりすでに格付けが始まっていました。

現代では、国際オリーブ協会(IOC)が規格を定めており、EUでも産地呼称制度を設けています。

国際オリーブ協会(IOC)の規格

理化科学検査分析による規格を設け、等級規定(酸化%など規格基準値による)を設定しています。また、オリーブオイル以外の混ぜ物がないかについても、純度規定を設けて科学分析機器を使って判定されています。

また、8名以上のテイスターから構成されるテイスティング・パネルによって、人の感覚による官能的検査分析も行います。これは、ディフェットと呼ばれるカビ臭や腐敗臭、酸敗をジャッジし、同時にオリーブオイルの優良なポイント(香り・味わいなど)も評価します。

EUの定める生産地認証制度、産地呼称「商標」の規定

EU(欧州連合)には、食品の品質と安全性の保証、及び生産者の保護の為、認定制度を設けています。オリーブオイル以外にも、チーズやハム、果実、魚介類などが認定対象品となっています。

DOP

DOP:ワインにおけるDOCに相当。搾油されるオリーブの産地・品種・収穫時期・搾油過程・瓶詰など、すべての行程が指定された土地の管理下で行われていること。狭い街や村単位での特産品であることが証明される。

IGP

IGP:「特定品保護指定」とも言われ、ワインにおけるIGTに相当。瓶詰までの行程で、どれか1工程以上指定された土地で行われていればよいという規定で、トスカーナを中心とした少々怪しい規格。他国で作ったオリーブオイルも、トスカーナの工場で瓶詰めしたらIGP認定となる。DOPに対して州単位など、広域の特産品扱いとなる。

ちなみに、日本の小豆島で売られているオリーブオイルの大半は、スペインから輸入されたオイルを瓶詰めしているだけ。IGPとはそういうこと。

BIO

BIO:有機栽培のオリーブだけで作られたオリーブオイル。政府の経済的支援もあり、特に南イタリアで発展中。

IOC規格によるオリーブオイルの分類

■バージンオリーブ類

オリーブの果実から、オイルを変質させることなく、洗浄・沈降分離・遠心分離・ろ過以外の処理を全く行わずに、機械的または物理的加工のみで得られたオイルであること。
科学的溶剤を使った抽出工程や、他の天然油脂の金剛により得られたオイルは除く。

IOC規格によるオリーブオイルの分類

(1)エキストラバージンオリーブオイル 酸化0.8%以下

  • 官能分析で合格したもの
  • 食用では最高品質

◎全体の20%以下
◎購入の際、酸化表示がある場合は、酸化0.8%以下では品質はよくないので、0.2%以下のものを選ぶようにすること。※欠陥のないエキストラバージンオリーブオイルの酸化は0.2%以下が一般的な基準

(2)バージンオリーブオイル 酸化2%以下

官能分析で小欠点があったもの
食用(日本では非食用)

(3)オーディナリーバージンオリーブオイル 酸化3.3%以下

官能分析で複数の欠点
食用(日本では非食用)

(4)ランパンテバージンオリーブオイル 酸化3.3%以上

非食用

■バージンオイルから精製したオリーブオイル

(5)ピュアオリーブオイル(オリーブオイル) 酸化1%以下

バージンオリーブオイルを精製したものに、エキストラバージンオリーブオイルを10%以下加えて作られたものが、一般的なオリーブオイル(ピュアオリーブオイル)として売られているもので、オリーブオイルとしての風味や味わいはほとんどない、欠陥品オイルを精製して売り物にしたオリーブオイル。

料理でオリーブオイルを楽しみたい場合は、使ってはいけない。

■オリーブの搾りかす(ポマース)からつくられたオイル

オリーブの搾りかす(ポマース)に、科学溶剤や圧搾法など特別な行程で得られたオイル。主に工業用だが、再精製後、バージンオリーブオイルとブレンドして食用となるものもある。これらのオイルはオリーブオイルとは呼ばず、「ポマースオイル」と明記される。

オリーブオイルと日本の規格について

現在日本国内では、IOCのようなオリーブオイルに関する規格・規定はありません。
エキストラバージンオリーブオイル、という概念も存在せず、食用油に対する法律・規制は以下の二つしかありません。

JIS法とオリーブオイル

  • 精製されていないオイルは、酸価が2.0mg以下であること
  • 精製されたオイルは、酸価が0.6mg以下であること

上記のいずれかであれば、輸入販売が許可される

※酸度%(IOC酸価)=酸価mg×0.503

以上より、IOC規格のバージンオリーブオイルは酸度2%なので、日本で販売することはできません。

オリーブオイルの選び方

オリーブオイルの選び方

オレイン酸たっぷりで健康にもよく、料理や食材を際立たせるエキストラバージンオリーブオイル。日々の生活にうまく取り入れていきたいものです。

イタリアのオイルは、繊細でまろやかなものが多く、産地や品種によって風味も大きく変わります。スペイン産は爽やかでフルーティ、日本人好みのオイルが数多くあります。
そして、これらのオリーブオイルの多くには、IOCの格付けや地域特産品認証であるDOC・IGP、もしくはBIOの印がラベルについています。

しかし、公的で公正のはずの認証制度の実態は、生産者が品質認証に直接関与し、第三者機関によるチェックがほぼ機能しておらず、自分で作ったオリーブオイルを自分たちで認証して販売されているのが実態です。

加えて、IOCについても理化学分析の基準は甘くゆるいまま放置されています。
実際に酸度0.8%のエキストラバージオリーブオイルは多くの風味的欠陥を抱えており、食用には適しません。欠陥のないエキストラバージンオリーブオイルは酸度0.2%以下が基準として必然的な数値なのです。

また規制の実行は加盟生産国であり、IOCはなんの権限ももっていません。販売推進の為の未熟な認証の色合いが強く、結果として市場には大量のまがい品、偽物エキストラバージンオリーブオイルが出回っているのです。

一般消費者が、ボトルやラベルだけを見て、ましてやPRを見てその品質を見極めることは不可能に近い状況と言えます。

さらに、オリーブオイルは大変繊細で、賞味期限も瓶詰からおよそ1年がリミットです。紫外線に平気で当たってしまうような状態で売られているお店のオイルは信用ができません。ワインと同様にどのような管理状態で取り扱われているのか?これも重要な条件になってきます。

OLiVO
OLiVO

では、どうすればよいのか?

結論から言えば、いろいろなオリーブオイルをたくさん味わって、自分の味覚・嗅覚を形成するよりありません。その為にも、まずは専門家としての”オリーブオイルソムリエ”がいるお店や専門店にいって、アドバイスや試食をしてみることがおすすめです。

OIL&VINEGERみなとみらい店
OIL&VINEGERみなとみらい店

他に、高級イタリアンレストランではどうなのか?とも思われるかもしれませんが、これはあてにならないケースが少なくなく、ディフェット(酸化・欠陥)したオイルを平気で使うお店に当たったことが何度もあります。

レストランにワインソムリエはいても、オリーブオイルソムリエはなかなかいないことも原因の一つかもしれませんが、ワイン同様テイスティングの技術を持ったスペシャリストのアドバイスをいただくことはとても重要です。

おすすめのエキストラバージンオリーブオイル

オリーブノートでは安心して食べていただけるおススメのエキストラバージンオリーブオイルも定期的に紹介していますので、是非参考にしてみてください。

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企画:オリーブノート編集部
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