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2022年3月9日

ファイトケミカルの効果とは?種類と成分、食べ方

ファイトケミカルの効果とは?種類と成分、食べ方

ファイトケミカルとは

ファイトケミカル(フィトケミカルともいう)とは、人が生きていくために必要な6大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維)以外の物質のことをいいます。人にとっては非栄養素ですが、健康に影響を与えることがわかってきた植物由来の化合物のことをいい、第7の栄養素や植物栄養素とも言われています。

主なものとして「ポリフェノール」や、ニンニクにふくまれる「アリシン」、トマトに含まれる「リコピン」などがわかりやすいでしょう。そもそもこれらの成分は、植物が虫や紫外線から身を守るために作りだした色素や苦み・辛み、アク、匂いなどを構成する成分です。
※ファイトケミカル(フィトケミカル):phytochemical

ファイトケミカルはエキストラバージンオリーブオイルにもたくさん含まれており、食材と組わせていただくと、一層効果的です。

  • ルイーザ(LUISA)
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ファイトケミカルの効果「がん予防」・「老化予防」・「免疫力向上」・「脳機能強化」

ファイトケミカルが注目されたきっかけは、日本よりも早くからがんの死亡率が増加したアメリカで始まった「デザイナーフーズ・プログラム」です。1990年、アメリカの国立がん研究所で発表されたプログラムでは、がんの予防効果のある食品40種類を効果の高いものを頂点にピラミッドを作成しました。これをデザイナーズフーズ・ピラミッドと言い、ピラミッドにある食品をまんべんなく食べることによって、がんの予防する効果が期待されると言われています。

デザイナーズフーズ・ピラミッド
デザイナーズフーズ・ピラミッド

デザイナーズフーズ・ピラミッドにある野菜は、ファイトケミカルが含まれており、がん予防の重要な役割を果たしていると考えられています。また多くのファイトケミカルには抗酸化作用があり、「老化予防」・「代謝促進」・「免疫力向上」・「脳機能の強化」など、数多くの効果があると言われています。

ファイトケミカルの種類

アメリカでは、これらのファイトケミカルを含むデザイナーズフーズ・ピラミッドから、「1日5皿分以上の野菜と、200グラムの果物を食べる」という、5A DAY運動(ファイブ・ア・デイ運動)が展開され、がんによる死亡率が減少したとされています。
少々ボリューム多すぎですよね、とは思いますが、積極的に取れ入れてみてはいかがでしょうか。具体的なファイトケミカルと食品を以下に分類して紹介します。

ポリフェノール

ポリフェノール

ほとんどの植物に含まれている色素・苦みの成分で、抗酸化作用があります。ポリフェノールで有名なものは、ブドウからできる赤ワインの色ですよね。ポリフェノールの一種であるアントシアニンが赤色の正体です。

■アントシアニン

ブドウ、黒米、ナス、赤しそ、ブルーベリーなどに多く含まれ、網膜にあるロドプシンと言う光受容に特化したタンパク質の再合成を促す働きがあり、目に良いと言われています。

■イソフラボン

大豆、レッドクローバー(ハーブ)など。イソフラボンは近年がん予防に効果があることが明らかになってきました。ほかにも、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをし、更年期障害緩和や骨粗しょう症予防などを目的としたサプリメントにも数多く利用され始めています。

■セサミノール

ゴマが有名です。似た名前のサプリメントも有名ですね。抗酸化作用や動脈硬化予防の効果があります。

■カテキン

緑茶に多く含まれ、他にもリンゴ、サクランボ、ブドウ、チョコレート(カカオ)などからも摂取できます。抗酸化作用、抗ウィルス作用、抗ガン作用、コレステロールを下げる、血糖値の上昇を抑える、殺菌抗菌作用、肥満予防など、様々な効果があると言われています。

カロテノイド

カロテノイド

緑黄色野菜の黄色・赤色・オレンジ色の色素成分で、抗酸化作用があります。

■β-カロテン

かぼちゃ、ニンジン。脂溶性でまな板についた色がさっと水に流れないのが特徴のあの色です。皮膚や粘膜の健康に効果があるといわれています。

■リコピン

トマト、スイカ、柿、ピンクグレープフルーツなど。血液サラサラのイメージがあるリコピンは、その抗酸化作用が悪玉コレステロール(LDL)の酸化を抑え、血流を改善することが知られています。そのため、血管の老化を防ぎ、動脈硬化の予防につながる効果があることがわかっています。

■ルテイン

ブロッコリー、ほうれん草など多くの緑黄色野菜に含まれ、目の健康に良いといわれています。

■β-クリプトキサンチン

みかん、ほうれん草、トウガラシ、パプリカなど。高血圧や動脈硬化、糖尿病、骨粗しょう症などの予防に効果があるといわれています。

含硫化合物

含硫化合物

にんにくや、玉ねぎが代表格。辛みとちょっと癖のある香りがあり、抗酸化作用があります。

■スルフォラファン

ブロッコリースプラウト、ブロッコリー、キャベツ。抗がん作用が期待されており、ブロッコリースプラウトはスーパーフードとしても有名ですね。

参照:ブロッコリースプラウトでオリーブオイルおにぎり

■アリシン

にんにく、玉ねぎ、ねぎ、にらに多く含まれます。これらの独特のにおいがアリシンで、とくにニンニクは、デザイナーズフーズ・ピラミッドの頂点にある野菜です。
主に殺菌作用があるといわれています。

■イソチオシアネート

だいこんの辛み成分です。他にも、わさび、からし菜、玉ねぎなどピリッとした辛みの成分で、免疫力強化、がん予防の効果が期待されています。

多糖類

多くの糖が長くつながっているので多糖類といいます。多糖類でわかりやすいものはデンプンと食物繊維です。以前に流行ったタピオカデンプンも多糖類です。また、瓶詰のジャムの成分に記されているペクチンも多糖類ですね。

■ペクチン

りんごや柑橘類の皮に含まれる天然のゲル化剤。悪玉コレステロール(LDL)を下げる効果や、便秘に良いといわれています。

■フコダイン

わかめや昆布などの海藻のぬめり部分に含まれており、がんに対するアポトーシス作用・免疫強化作用・血管新生抑制作用がフコダインの3大作用とされています。
がんに対するアポトーシス作用とは、がん細胞が自ら死を選んで自滅させる作用のことを言います。

■β-グルカン

キノコや酵母に多く含まれます。免疫力を高めるほか、がんの予防効果が期待されています。

■イヌリン

ゴボウ、ニンニク、ニラ、玉ねぎなどに含まれており、ダイエットに用いる食物繊維として、世界的には難消化性デキストリンよりも一般的です。血糖値の上昇を抑え、コレステロールを低下する作用があります。

テルペン類

テルペン類

ハーブや柑橘類特有の香りと苦み成分で、天然の香料としても高く評価されています。

■リモネン

レモンなど柑橘類に含まれるリモネンは、交感神経を刺激して得られるリラックス効果や、血行促進、抜け毛予防などの効果があるといわれています。

■メントール

すっとするハッカの香り、メントールもファイトケミカルです。植物が外敵から身を守るためのこの香りも、リラックス効果、覚醒効果、消化液の分泌促進など、様々な効果があります。

ファイトケミカル食品の上手な食べ方

ファイトケミカルの多くは野菜の皮に含まれています。また、癖の強い香りや苦み、辛み、もありますので、例えばカレーの様なしっかり加熱して煮込んだ料理でいただくと、手っ取り早く摂取しやすいのですが、肝心の6大栄養素の中には熱に弱いビタミンなどもありますので、ある程度その特性を知った上で、調理法を選択しながらバランスよくとれるようにしましょう。

熱に弱いフィトケミカルはニンニクとだいこん(含硫化合物)

アリシン(ニンニク)、イソチオアシネート(大根)、スルフォラファン(ブロッコリー)などの含硫化合物はなるべく加熱しないようにして摂取することがおすすめです。

野菜、果物の皮は捨てない、皮ごと食べる

柑橘類、りんご、ニンジン、ブドウなど、皮には多くのフィトケミカルが含まれています。果物はなかなか難しいのですが、ニンジンやトマトなどの野菜は、できるだけ皮ごと食べるようにしましょう。

カロテノイドは油に溶ける

カロテノイドは油に溶ける

β-カロテンやリコピンは脂溶性です。油に溶けやすいので、例えば、かぼちゃやトマトは炒め物や天ぷら、揚げ物にしたり、オリーブオイルで加熱調理すると摂取しやすくなります。

ファイトケミカルはエキストラバージンオリーブオイルで食べるとさらに良い

ファイトケミカルはエキストラバージンオリーブオイルで食べるとさらに良い

オリーブの果汁そのままのエキストラバージンオリーブオイルは、ファイトケミカルの宝庫。フルーティーな香りや苦み、渋味。調味料としてそれだけでも美味しい味わいの背景には、様々なポリフェノールやクロロフィル、β-シトステロールなどの植物ステロール類が含まれているからです。したがって、第7の栄養素であるファイトケミカルをたっぷり含んだ調理油として、調味料として合わせて利用することがおすすめです。

また、主成分がオレイン酸ですので、酸化しにくく抗酸化作用があるエキストラバージンオリーブオイルは、加熱調理でも健康的に美味しく利用できるのです。

参照:揚げ物はエキストラバージンオリーブオイルが最適な理由

ファイトケミカルはエキストラバージンオリーブオイルにもたくさん含まれており、食材と組み合わせていただくと、一層効果的です。

企画:オリーブノート編集部
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