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少し前の5月上旬になりますが、首都圏某県にある実家の庭にキノコが生えました。毎年何本かは生えて、その都度採集していました。
ご存知のように、キノコは自然に生えていたり、実っているもので手を出してはいけないものの一つです。先日“名前も知らないタケノコでスナックおつまみを作ってみた”でも書いていますが、毒タケノコはないが、毒キノコはたくさんあるのです。身近な公園などにも結構食べられそうなキノコが生えているのを目撃することがありますが、素人判断は絶対禁物です。
その点、私の実家に生えるキノコは、専門家に鑑定してもらっているので、安心です。
さて、そのキノコが今年も無事に生えてくれました。名前は“アミガサダケ”、フランス名“モリーユ”というキノコです。
アミガサダケはヨーロッパでは有名ですが、人工的に栽培することができないため超高級キノコとして知られていて、乾燥しているもので10g数千円はするという、トリュフにも勝るとも劣らない高額で取り引きされています。こんなお高いキノコが身近に生えるなんて夢のようです。
採集したのはわずか4本ですが、大事に採集して今年も無事に乾燥させることができました。生だとあまり味がないのですが、乾燥させると芳香とうまみがぐっと増すからです。
実はアミガサダケは私の実家が特殊なのではなく、意外と身近なキノコで、川原の少し低い所に生えているイチョウや公園の桜の木の根元などにも生えます。毎年同じところに出るので、一度見つけると毎年、高級食材を手に入れられるという夢を実現することができます。姿形が特徴的なのですぐ区別がつき、しかも似た毒キノコはないようです。でも、採集するならあくまで自己責任でどうぞ。
キノコは生だと傷みやすく、使いきれないと冷蔵庫でクタクタになったりします。せっかくの食材を無駄にしないために、アミガサダケだけでなく、キノコは干してストックしておくのがおすすめ。乾燥させれば長期保存ができるのはもちろんですが、うまみと栄養が激増します。
たとえばシイタケは、乾燥させると生の7倍以上のうまみ成分が増し、ビタミンDは生の30倍以上に増えます。ナメコのようなヌルヌルしっとり系は難しいですが、たいていのキノコはただ陽に当てるだけで、きれいに乾燥します。食感もシャキシャキ感が増して存在感が出ます。エリンギのような肉厚のキノコは手で割いて干すとすぐカラカラになるので、一度に使いきれない時や特売で安い時などに作っておくのがオススメです。
でも、梅雨時などはなかなか晴れ間がなく干せない、という方もご心配なく。干さなくても電子レンジで作れます。キノコを洗ってからキッチンペーパーに重ならないように並べ、600wで8分ぐらいかけてから、レンジから出して1時間程度乾燥させるとできあがりです。
さて、陽に干してうまみがぐっと増したアミガサダケが入手できたので、早速クリームソースを作ることにします。もちろん、アミガサダケでなくても、干したエリンギやシメジ、シイタケなどでも同じようにおいしくできます。干したキノコを戻す時に出る戻し汁がおいしさの決め手になります。今回は乾燥キノコだけだとボリュームが出ないので、マッシュルームを入れていますがお好みです。
1. 乾燥キノコを水100mlで半日~1日戻し、粗みじんに切る。戻し汁は取っておく。
2. ニンニクは輪切り、玉ネギとマッシュルームは縦に薄切りにしておく。
3. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ、火にかけてニンニクの香りを出す。
4. 3に玉ネギを入れて半透明になるまで炒める。
5. 戻したキノコとマッシュルームを入れて5分ほど中火で炒める。
6. キノコ類がしんなりしたところで1の戻し汁を入れて1/3ぐらいになるまで中火で煮詰める。
7. 生クリームを入れてから塩コショウで味をととのえ、半分程度になるまで煮詰めてできあがり。
キノコを乾燥させるのは少し手間かな、と思うかもしれませんが、洗ってただ干すだけなので全然面倒ではありませんし、干した後のおいしさを考えると本当におすすめです。なにしろ干した後のキノコの味はもちろん、戻し汁が抜群においしい。この戻し汁を使って作るクリームソースは、生クリームや牛乳を入れたたけのものとは格段に違います。乳製品のうまみの奥に深いコクと味がプラスされて、なんともいえないうまみがあります。生クリームだけだと少々くどいと感じる方も、戻し汁が入っていることで普通のクリームソースよりずっとさっぱりしていながら、深いうまみがあるので、おいしいなと思っていただけるでしょう。
アミガサダケに出会えるのはまた来年。それまで元気においしく過ごしたいものですが、今度は秋に公園など身近な場所にも生える野生のトリュフ採集に挑戦します。
アミガサダケもトリュフも日本人にはなじみが薄い食材なので、その辺に生えているのに気付かれないことが多いのです。この盲点を突いてチャレンジしたいと思っています。記事にできるようにがんばります。
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