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2020年12月17日

野生種で粒マスタードを自作する /発酵食材とオリーブオイル

野生種で粒マスタードを自作する /発酵食材とオリーブオイル

本来のオリーブオイルを使ったレシピからはだいぶかけ離れてしまっているのは自覚しているのだが、この1ヵ月の我が家の近くの土手に生えていたセイヨウカラシナの採集から粒マスタード自作に至る過程を紹介したいと思う。

最終的には自作粒マスタードとオリーブオイルで絶品のドレッシングとペーストができた、というオチなのでご安心を。

セイヨウカラシナなんて生えてるわけないじゃん、という方が大部分だと思うが、ネットショップで”マスタードの種”を購入すれば同様においしいものができるので、どうか最後までお読みいただきたい。

粒マスタードとオリーブオイルはとても相性がよく、ドレッシングやペーストにすると料理を一層おいしくするスパイスになるのだ。

セイヨウカラシナって何?

セイヨウカラシナはヨーロッパ原産のアブラナの仲間の野草で、関東以西、特に関西地方の河川敷などで大繁殖しているのがよく見られる、意外に身近な植物だ。これが実はとてもおいしく、春は花芽(菜の花にそっくり)と茎をおひたしや漬物にするとこれが野草か?と思えるほど絶品なのだ。

セイヨウカラシナ
春先はこんな感じで生えている

柔らかい部分だけ折り取って軽くゆで、マヨネーズとオリーブオイル、醤油を入れたソースをかけると、食感はアスパラガスをもっとしゃきっとさせた感じで、クセのない甘味がこたえられないおいしさだ。

セイヨウカラシナ
味も色合いも抜群

粒マスタードの山を発見

このセイヨウカラシナ、名前の通りで種は辛子の原料になる。最近その存在を忘れていたのだが、春先に採集した場所を通りかかると、種をいっぱいつけているカラシナを発見!

これは見逃せないと、さっそく種が落ちないように、そっと根元から切って採集。

セイヨウカラシナ
枯れている部分が全部カラシナ
セイヨウカラシナ
目いっぱい種がついている
セイヨウカラシナ
ポリ袋に収容
セイヨウカラシナ
こんな感じで種が入っている

種だけを取り出す方法は

欲張って特大のポリ袋に入れてたくさん採集したものの、種だけをどう取り出すかで悩んだ。

種の入った房を一つずつ手でしごくのでは気が遠くなってしまう。あー、めんどくさいと1週間ポリ袋のまま放り出しておいた。すると、なんと勝手に種がはじけて袋の下にたまっているではないか!

セイヨウカラシナのタネ 自作粒マスタードのつくりかた
種がたっぷりたまっている!

こうなったらあとはゴミを取り除くだけなので、手で取り除けるゴミは取る。口で吹いて、風でゴミを飛ばしたりしていたのだが、夢中でやっていたらクラクラしたので、その作戦はやめ、水に入れて、浮いてきたゴミを洗い流すと、きれいな赤茶色の小さな種が残った。

これをザルに移して水を切れば、セイヨウカラシナの種、粒マスタードの材料のできあがりだ。

セイヨウカラシナのタネ 自作粒マスタードのつくりかた
大きなゴミは手で取り除く
セイヨウカラシナのタネ 自作粒マスタードのつくりかた
小さなごみは水で流す

粒マスタードを自作するには

粒マスタードがどうやってできているか、知っている方は少ないと思う。実は粒マスタードは酢漬けの漬物なのだ。

粒マスタードに使う種は、ネットで”マスタードシード”と検索すればいくらでも通販で買えるので、自作してみよう! と思う方に向けて、ここからは粒マスタードの作り方をご紹介。

粒マスタードの作り方

材料

  • マスタードの種:適宜
  • 酢(お好みの酢):マスタードの種がたっぷり浸かる程度
  • 塩:少々
自作粒マスタードのつくりかた
酢は自作の柿酢を使用

作り方

1. マスタードの種を洗い、ザルで水を切って乾かしてからガラスビンに入れる。

2. 1に塩、種が下1/2ぐらいなるまで酢を注いで2週間程度漬け込む。最初は酢が多いが、漬け込んでいるうちに種が酢を吸って種と酢が同量ぐらいになる。

2週間程度漬け込む
酢を吸って種がふくらむ

3. 2週間ぐらい経ったら、すり鉢に種を漬け酢ごとすくい、すりこぎで好みの程度まですりつぶしてできあがり。家にすり鉢もすりこぎもない、という方はミルサーかフードプロセッサーで代用できる。

すりつぶしてできあがり
すり鉢に酢ごと入れる
すりつぶしてできあがり
ツーン!として目が痛い

これこそ粒マスタードかもしれない

私も粒マスタードは買うものだと思っていたのだが、自作がこんなにおいしくできるとは思っていなかった。

マスタードの香りが非常に高く、辛味はそれほど強烈ではないが、味に深みがある。使った酢は自作の柿酢なのだが、その味もあるのか、とにかくおいしい。

合わせる酢にもこだわると、お好みの粒マスタードができるだろう。

おいしい粒マスタードができたので、これを使ったレシピをご紹介。

マスタードドレッシングの作り方

材料と作り方

  • 粒マスタード:大さじ2
  • エキストラバージンオリーブオイル:大さじ4
  • 酢:大さじ3
  • 塩:小さじ1
マスタードドレッシングの作り方
上質のオリーブオイルを使おう

作り方は全部混ぜるだけ。

全部混ぜるだけ
できあがり

真ダコのスライス、さらした玉ネギにかければ絶品のドレッシングに。

真ダコのスライス
ピリッとしてうまい

粒マスタードとオリーブオイルを1:1で混ぜ、ペーストにするとサンドイッチのパンに塗っても、ソーセージにつけてもイケる。

自作粒マスタードとオリーブオイル
材料はこれだけ
ソーセージにつけてもイケる
酸味と辛味とコクがイケる

セイヨウカラシナ王に私はなる!

野草というと、アクが強かったり、固かったり、妙に青臭かったりで良いイメージはあまりない。

しかし、セイヨウカラシナに限っては春はおひたし、漬物、夏は粒マスタードと、葉や茎、さらには種までおいしいという、市場に出回っている野菜にはない、とてつもないポテンシャルを感じさせるのだ。

採集した種は、全部を粒マスタードにせずに取ってある。秋になったら種をまいて、来春には好きなだけセイヨウカラシナを食べようと思っている。あぁ、楽しみだなぁ。

来年の話にはなるが、河川敷が近くにある方は、菜の花のような花が咲いているのを見かけたら、ぜひ採集してみてほしい。おいしいセイヨウカラシナかもしれないのだ。

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企画:オリーブノート編集部
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