目次
植物油は、ラベルに表示されている保存方法の通りに常温で暗所に保存しておけば、最大限品質が長持ちします。しかし逆に、保存方法や取り扱いを間違えると、劣化の速度を速めてしまうこともあります。
油の劣化の主な原因は、光、高温、空気、水分、金属と接触することの5種類です。それぞれ、劣化原因と植物油の性質との関係をまとめました。
光に当たると、クロロフィルなどの色素物質が仲介となって、油の酸化を促進してしまいます。光は直射日光だけでなく、蛍光灯などの光にも反応します。特に光に弱いオリーブオイル等は、遮光ボトルで保管するか、棚の中にしまうようにすると、酸化を防ぐことができます。
油は高温になると、酸化が促されます。温度が上がりやすいガスコンロの周りに油のボトルを置きっぱなしにしたり、買い物帰りに炎天下の車中に置きっぱなしにすると酸化してしまうので気を付けましょう。
油は空気に触れると酸化します。一度開栓したら、こまめにキャップを締めるようにしましょう。
また、容器の中にある空気に触れているだけでも酸化が進んでしまいます。残りが少なくなってきて容器の中に空気の分量が多くなってきたら、小さい瓶に移し替えると容器内の空気量が減って酸化をおさえることできます。
油は加水分解といって、水や水蒸気と触れることによって劣化が進みます。また、金属と触れても酸化が促進されます。油を詰め替える際には、ボトルの水分をよくふき取り、金属製ではないよう気を選ぶようにしましょう。
植物油が劣化してくると、下のようないくつかのサインが見られます。
植物油の劣化が疑われるときは使用を中止して、廃棄しましょう。
油は少量であっても、絶対にキッチンの流しに捨ててはいけません。植物油が下水管の中で固まってしまい、その蓄積が最終的には詰まりの原因になってしまうからです。植物油が原因でパイプが詰まると、場所によっては壁を壊して工事することになってしまいます。
植物油を使い終わったら古新聞などで吸い取るか、市販の油固め剤を利用して固めるなどして、必ずゴミ箱に捨てましょう。油をしみこませたゴミは、夏場などに長時間放置すると自然発火の原因となることがあります。油を捨てたら、なるべく早く燃えるゴミに出すようにしましょう。
参考
日清オイリオHP(https://www.nisshin-oillio.com/)
山田豊文監修「植物油の事典 料理に、美容に、植物油を自分で楽しむ」
一般社団法人 日本植物油協会 HP( https://www.oil.or.jp/ )
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。