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スーパーに行くと、植物油がズラリと並んでいて、どれを買ったらよいのか迷うことはありませんか?それは、植物油の品質や、ラベル表示についてよく知らないからかもしれません。
植物油のラベルかれている品質表示は、どんな材料から作られているのか、油の性質や鮮度など、品質を知るうえで大切な情報が詰まっています。値段だけでなく品質表示を確認したうえで、納得できる商品を購入できたらいいですね。
ここでは植物油の品質表示に関連する情報と、注意したいポイントをご紹介します。
まずは、ラベルの裏側にある一括表示をチェックしましょう。
一括表示には、次の情報が書かれています。
品名 | 食用調合油 |
原材料名 | 食用大豆油、食用なたね油 |
内容量 | 400g |
賞味期限 | 22.03.24 |
保存方法 | 常温、暗所保存 |
製造者 | ●●株式会社 |
品名には商品名ではなく、油の種類が表示されています。「食用調合油」とは、2種類以上の植物油をブレンドした商品のことです。ブレンドしている量が多い方から表示されています。
その油に使われている原料が表示されています。食用調合油のように複数の油を使用している場合は、量が多い方から表示することになっています。
油の内容量は飲料のようにml単位ではなく、gやkgなどの重さ単位で表示されます。水と油では油の方が軽いので、1000gの植物油の場合、実は約1100mlの油が入っているんですよ。
未開封の商品が、表示されている保存方法で保存されていた場合に、安心して食べられる期限を表しています。賞味期限を過ぎた瞬間にダメになるわけではありませんが、なるべく期限内に使いきった方が安心です。家族の人数にもよりますが、植物油は1日の使用量がそんなに多くない商品なので、なるべく期限に余裕がある商品を選ぶと良いでしょう。
植物油は基本的に常温保存なので、冷蔵庫には入れません。ガス台の下など、常温で暗い場所に保存すると良いでしょう。
栄養成分表示
大さじ一杯(14g)当たり
熱量 126kcal
たんぱく質 0g
脂質 14g
炭水化物 0g
ナトリウム 0㎎
上のような表示を見たことがありませんか?これは、食品のパッケージに書かれている、「栄養成分表示」と呼ばれるものです。
栄養成分表示とは、健康増進法によって厚生労働省が定めたもので、食品にどのような栄養成分がどれくらい含まれているのかを一目でわかるようにするために書かれています。消費者が栄養素の摂取不足や過剰摂取に自分で気が付き、健康的な食生活を送ってもらえるようにと表示が義務付けられています。
植物油では熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウムが義務表示です。それ以外にも任意で、ビタミンやコレステロール値などを表示している商品もあります。
植物油のパッケージで「コレステロール0」と書かれている商品が、近年増えています。これは、100g当たりに含まれるコレステロール値が5㎎未満、かつ不飽和脂肪酸含有割合が15%以下の場合のみ許可されている表示です。商品を選ぶ際の品質基準の一つとなります。
JASとは、日本農林規格を英文で表したJapan Agricultural Standardの頭文字を示したものです。昭和25年に制定された「JAS法」と呼ばれる法律で定められた規格で、品質に関する基準と、品質の表示に関する基準が明確に定められています。パッケージにJASマークがついている商品は、品質と表示においてこのJAS規格を満たした商品です。
家庭用の植物油には、「原料となる植物体から油分を取り出し、精製などを行ったもので、食品添加物を加えていない」などの決まりがあります。商品を選ぶ際の一つの基準として、頭に入れておくと良いでしょう。
トクホマークは保健機能食品の中の一つで、特定保健用食品マークの略称です。特定保健用食品とは体調を整える働きがある成分が含まれている食品で、健康にどのように有効であるか表示することを消費者庁長官から許可された商品に付けられるマークです。1991年に栄養改善法で制定されました。
保健機能食品にはこれ以外に、栄養機能食品(体の健全な成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分が規格基準に適合している食品)と、機能性表示食品(事業者の責任で、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品)があります。
平成14年に改正された食品衛生法により、アレルギー物質を含む食品には、表示の取り扱いが定められました。中でも「小麦、そば、卵、乳、落花生、えび、かに」の7品目は、表示が義務化されています。
参考
日清オイリオHP(https://www.nisshin-oillio.com/)
山田豊文監修「植物油の事典 料理に、美容に、植物油を自分で楽しむ」
一般社団法人 日本植物油協会 HP( https://www.oil.or.jp/ )
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書
消費者庁「栄養成分表示を活用しよう」
消費者庁「特定保健用食品とは」
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。