目次

この記事でわかること
・ふきのとうの旬・採集のコツと見分け方
・ふきのとうに含まれる栄養成分とその効能
・オリーブオイル漬けの作り方(茹で時間・アク抜き・漬け方)
・冷蔵保存の期間と保存のポイント
・パスタ・味噌焼きおにぎり・田楽のアレンジレシピ3種
ふきのとうといえば天ぷらが定番ですが、旬が短くすぐに出回らなくなってしまうのが悩みどころです。そこで試してほしいのが、エキストラバージンオリーブオイルで漬ける保存食。春の香りと苦みをオイルの中に閉じ込めることで、季節が終わっても和洋問わずさまざまな料理に使える万能調味料になります。
首都圏近郊の田舎でふきのとうを採集した体験をもとに、採集から調理・保存・アレンジレシピまでを丁寧に解説します。
ふきのとうとはフキ(蕗)の花のつぼみです。毎年2月下旬から3月にかけて、雪解けとともに地面から顔を出す春を告げる山菜で、旬はわずか数週間しかありません。
あの独特の苦みの正体はポリフェノール、つまりアク成分です。そして鼻に抜けるような春の香りは「フキノリド」と呼ばれる成分によるものです。
ことわざに「春の皿には苦みを盛れ」というものがあります。ふきのとうの苦み成分には抗酸化作用のほか、新陳代謝や血行を促進する効果があるとされ、体を冬の静かな状態から春に向けて活性化させる働きがあるといわれています。冬眠から目覚めた熊が最初に食べるのもふきのとうといわれているほどです。
| 栄養素 | 主な働き |
| ポリフェノール | 抗酸化作用・新陳代謝の促進 |
| ビタミンE | 老化防止・抗酸化 |
| カルシウム・ビタミンK | 骨の健康維持 |
| 鉄・葉酸 | 貧血予防・改善 |
| カリウム | 余分なナトリウムを排出・血圧を正常に保つ |
| マグネシウム | 筋肉・神経機能のサポート |
夏にフキが群生している場所には、春になると必ずふきのとうが顔を出します。川沿いや土手、雑木林の縁など、水はけのよい日当たりのよい場所が狙い目です。
ふきのとうは土から顔を出した後、時間とともに急激に変化します。食べておいしいのは、地面から顔を出したばかりのずんぐりとした状態のもの。背が伸びて白い花が咲いてしまったものはアクがいっそう強くなり、硬くて食べにくくなります。

ふきのとうは、土から顔を出した時点からどんどん変化していきます。最初はずんぐりとして、福寿草(知らないかな?)みたいな感じです。

時が経つと、背が伸びて白い花が咲きます。

食べておいしいのはずんぐりしているもので、花が咲いたものはアクがいっそう強くなり硬くておいしくありません。ずんぐりしたものだけを選んで採集します。

これで大体、一握りぐらいです。山菜は採ったらすぐに調理するのがおいしく食べるコツです。時間を置くとアクがどんどん強くなり、硬くなっていきます。さっそく調理にかかります。
| 状態 | 特徴 | 食べられるか |
| ずんぐりと締まったもの | 地面から出たばかり・アク少なめ | 最適 |
| 背が伸び始めたもの | アクがやや強まる | アク抜きをしっかりすればOK |
| 白い花が咲いたもの | アクが非常に強く硬い | 食べにくい・不向き |
ふきのとうと言えば天ぷら、というのは当たり前なのでおもしろくない。ふきのとうがもう出回らなくなってもおいしく食べられるような調理法を探しました。それがオリーブオイルで漬ける方法です。これなら何にでも使えそうです。使うオイルはエキストラバージンオリーブオイル。春の香りと味をオイルの中に閉じ込めます。
ふきのとうは旬が短く、生のままでは日持ちしません。オリーブオイルに漬けることで旬の香りと苦みをそのまま閉じ込め、冷蔵庫で約2週間保存できる万能調味料になります。
オリーブオイルの辛みとふきのとうの苦みが絶妙にからみ合い、苦みがおいしさに変わる不思議な相性の良さがあります。和食にも洋食にも使えるのが最大の魅力です。
1. ふきのとうをよく洗い、塩を入れて沸騰した湯で1分ゆでる。ゆで過ぎは風味が飛んで柔らかくなりすぎるので、必ず1分を守る。
2. 1分ゆでたらすぐ水に取り、色を止めることと柔らかくなりすぎるのを防ぐ。


3. 1時間程度水に浸けたままにしてアクを抜く。
4.3 を水から上げて手でギュッと絞り、粗みじん切りにする。

5. 保存用のガラス瓶などに4を入れ、エキストラバージンオリーブオイルを注いでオイル漬けのできあがり。

冷蔵保存で約2週間が目安です。オリーブオイルは冷蔵庫に入れると固まりますが、取り出せばすぐに液体に戻るので問題ありません。ふきのとうが常にオイルに浸かった状態を保つことが長持ちのコツです。使うたびに清潔なスプーンで取り出してください。
ふきのとうをオイル漬けにするとおいしいのかな?とちょっと不安になりましたが、ふきのとうの個性がオリーブオイルに絶妙にあうということがわかりました。オイルの辛さとふきのとうの苦みがうまく交じり合って、なんともいえないおいしさなのです。苦みがおいしく感じられるから不思議です。さらに思ったよりフキの香りも主張して、まさに春の香り。これはアレンジレシピがたくさんできそうです。
そこで、まずはオイル漬けでパスタを、それから味噌と混ぜてふきのとうのオリーブオイル味噌でおにぎりを作ってみます。
これはいたって簡単です。パスタをゆでてからサーモンフレークとふきのとうのオイル漬けを混ぜるだけ。塩味はサーモンフレークのもので十分です。フキの香りのする和風のパスタです。サーモンフレークの代わりに、ノンオイルのツナ缶でも合うと思います。ツナ缶を使う場合は少し塩を足してください。

こちらも簡単。オイル漬けと味噌を半分ずつ混ぜ、そこに味醂を少々入れて練ります。これをおにぎりに塗ってオーブントースターで香ばしく焼き上げればできあがりです。おにぎりの代わりに、木綿豆腐やこんにゃくに塗って田楽にしてもおいしいです。


| 食べ方 | 作り方・ポイント |
| ご飯のお供 | 熱々のご飯にのせて醤油を少し垂らすだけ。洋風のご飯のお供に |
| 納豆と和える | 納豆のタレとからしを混ぜたものにオイル漬けを加えるだけ |
| クリームチーズと混ぜる | 同量のクリームチーズと混ぜてバゲットに塗る。ワインのお供に |
| ペペロンチーノ風パスタ | にんにく・唐辛子・オイル漬けを炒め、茹で汁で乳化させて和える |
| ドレッシングに | 刻んで醤油・酢と合わせる。温野菜やサラダに |
ふきのとうのオリーブオイル漬けを成功させるポイントは2つだけです。
1つ目は茹で過ぎないこと。1分きっかりで引き上げてください。少しでも長くなると風味が飛び、柔らかくなりすぎてしまいます。
2つ目はアクを抜きすぎないこと。水に浸ける時間は1時間を目安にしてください。ふきのとうの苦みはオリーブオイルの風味と絶妙に合います。抜きすぎると肝心の春らしい風味が消えてしまいます。
ふきのとうは一気に出てきて一気に終わります。ずんぐりしたものを見かけたら、迷わず採集・購入してオイル漬けにストックしておくのがおすすめです。自分で採ったふきのとうをオリーブオイルに漬けて食卓に出す。それだけで食事がぐっと豊かになります。
A. はい。2月下旬から3月にかけてスーパーや直売所で購入できます。袋入りで販売されることが多く、価格はやや高めです。旬が短いので見かけたら早めに購入するのがおすすめです。
A. 冷蔵庫で約2週間が目安です。ふきのとうが常にオリーブオイルに浸かった状態を保つことが重要です。使うたびに清潔なスプーンで取り出してください。
A. 食べられますが、アクが非常に強く硬くなっているため食べにくいです。オイル漬けにする場合はずんぐりとした締まったものを選んでください。
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参考資料:JAフキノトウ
編集部より:この記事は2026年4月に加筆・修正しています










ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。