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ネバネバ食感が特徴のオクラは、夏野菜の代表格。輸入ものも多く出回る中、旬のこの時期には国産ものが多く並び、安価で手に入ります。
オクラはネバネバ成分だけではなく、食物繊維やビタミンもしっかり含まれている優秀な食材です。今回はオクラの栄養や下処理方法、保存方法などをご紹介していきます。
オクラの原産地はアフリカで、ハイビスカスなどと同じアオイ科に分類されます。オクラの花は美しく、観賞用としても親しまれています。
オクラは25~30℃と、高い温度で生育しやすい野菜です。7~9月に旬を迎え、国内では鹿児島県、沖縄県、高知県など、暖かい地域を中心に栽培されているのが特徴です。最も旬のこの時期は、鮮度のよい国産ものが手ごろな価格で手に入ります。
旬の時期以外は輸入ものが大半を占め、フィリピン産、タイ産などが出回ります。
オクラの特徴はなんと言ってもネバネバ!あのネバネバも、重要な栄養です。
オクラのネバネバ成分は、水溶性食物繊維のペクチンによるものです。ペクチンはコレステロール値を下げ、糖の吸収を緩やかにするはたらきがあります。
多糖類のムチンもネバネバの成分。ネバネバで胃を保護してくれるため、胃腸の調子が優れない時にもおすすめです。ムチンは加熱に弱いため、加熱は短時間にしましょう。また、オクラは生でも食べることができるので、生のまま刻んで大根おろしと混ぜたり、冷や奴にのせて食べるのもいいですね。
2024年6月22日のヤフーニュースによると、
【旬のオクラ】実はネバネバは“正体不明”なの?保存は「ネットのまま」はNG? 栄養士ライターが解説!
という記事がありました。オクラのネバネバの正体については現在その正体がすべて解明されていないという話が散見されます。味の素のHPを見てみると、
オクラは独特のぬめりがあるため、好き嫌いがはっきりと分かれる食材かもしれません。このぬめりの正体は、ガラクタンやアラバン、ペクチンなどの食物繊維。これらには整腸作用やコレステロールの吸収を抑えるという働きがあります。またペクチンは、血糖値の急上昇を抑えます。
引用:味の素 https://story.ajinomoto.co.jp/series/season/011.html
以上のように記されています。
同様にカゴメのHPでも粘り成分の正体は食物繊維の一種とあります。
腸内細菌学会によると、ムチンは『ムチンは動物由来の高分子糖タンパク質で,消化管・気道の粘膜上皮や唾液腺などで産生される粘液の主成分である。』
引用:腸内細菌学会 https://bifidus-fund.jp/keyword/kw075.shtml
とあります。オリーブノートでは、オクラのネバネバ成分がムチンであるととして、広く一般的に記されていることから本文のまま掲載しておりましたが、科学的な根拠のないこととして訂正し、オクラのネバネバは現時点でわかっていることとしてペクチンなどの食物繊維、と改めさせていただきます。
2024年6月28日:オリーブノート編集長
オクラは食物繊維が多い野菜です。その量は野菜トップクラス、100gあたり5.0gも含まれています。たくさん食べるためには、お浸しやサラダ、天ぷらなどがおすすめです。
オクラはビタミンK、ビタミンEなどを含んでいますが、なかでも葉酸を豊富に含んでいます。葉酸は造血ビタミンとも呼ばれ、赤血球を作るために必要なビタミンです。オクラ100gで一日に推奨される葉酸量の45%程度を摂取できます。
葉酸は水に溶け出す成分のため、茹ですぎは禁物です。加熱する場合は、スープやカレーなど、水分ごと一緒に摂れるメニューがおすすめです。
旬のオクラの見分け方は、以下の4点です。
オクラには産毛があり、下処理をしてから調理をします。ここでは下処理の方法を解説します。
板ずりをすることで、表面の産毛や青臭さを軽減することができます。へたとガクを取りすぎてしまうと、茹でたときに中に水分が入り水っぽくなってしまうので注意して下さい。オクラは色よく仕上げるためにさっと茹でましょう(約1~2分)。また、シャキシャキした食感も楽しめます。
オクラは暖かい気候を好む野菜なので、冷蔵庫での冷やしすぎに注意しながら保存しましょう。
買ってきたら、そのままキッチンペーパーなどで包み、ポリ袋に入れて保存します。冷蔵室が2℃~6℃程度なのに対し、野菜室は3℃~7℃程度と少し温度が高いため、野菜室で保存しましょう。キッチンペーパーで包むことで、冷気が直接当たるのを防ぎ、低温障害や乾燥から守ります。
軽く茹でてから冷凍するのがよいでしょう。下処理をし、さっと茹で冷ましたオクラは、水気をよく拭き取りジッパーつき保存袋で保存します。そのままでも、小口切りにして保存することもできます。小分けにラップに包んでから保存することで、使いやすいです。
そのほか、干して保存する方法や漬け物にして保存する方法もあります。
さっと茹でてそのままめんつゆに漬けたり、切ってお浸しなど、手軽に食べられるオクラ。この時期の箸休め、もう一品に大活躍です。
また、ほかのネバネバ食材と合わせるのもおすすめです。納豆やとろろ、めかぶなどと合わせた丼やぶっかけうどんは、食欲のないこの時期にもさらさらとかき込めるごはんです。ネバネバ成分が消化の手助けもしてくれます。
そのほか、オリーブノートでは旬のオクラを使ったレシピを紹介しています。
夏野菜を使った山形の郷土料理”だし”とオリーブオイルで夏のかきこみ飯
“だし”とは、ナスやキュウリ、ショウガ、ミョウガ、オクラ、大葉などの夏野菜を細かく刻んだものと、納豆昆布ともいわれるほど粘りが強い、がごめ昆布や切り昆布を合わせて漬けた山形県の郷土料理です。ごはんはもちろん、冷や奴や焼いた鶏肉などと合わせればこの時期に嬉しいさっぱりとした一品に仕上がります。
冷やしトマトおでんはキーンと冷やして!オリーブオイルでいただく夏のレシピ
夏野菜を使った冷やしおでんは、作り置きにも最適。困ったときのもう一品やおつまみ、夏バテ気味であんまり食べたくない・・・という時の栄養補給にもぴったりです。
鮮やかな緑と切り口が星形のちょっと可愛い野菜、オクラは食卓を華やかにしてくれます。栄養も豊富なので、国産がたくさん出回っているこの時期、ぜひたくさん取り入れてみて下さいね。
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。