乾燥のイメージが強いわかめですが、旬の時期は生わかめが出回ります。肉厚で歯ごたえがよい生わかめは、しゃぶしゃぶやサラダ、刺身などにぴったり。乾燥わかめしかなじみのない方は、その風味と食感に驚くことでしょう。
今回は旬のわかめの部位や種類、栄養などを紹介していきます。
乾燥わかめや塩蔵わかめなど、一年中手に入るなじみのある海藻ですが、3~6月頃の春に旬を迎える海藻です。主な産地は岩手県や宮城県の三陸、神奈川県や徳島県で、ほとんどが養殖です。
なかでも生産量日本一の岩手県ですが、東日本大震災の影響で2011年の収穫量は大幅に減少しました。しかし水産業の復活を目指した地域の方々の努力の甲斐あり、翌2012年には震災前の約75%まで復活しました。
今年は震災から10年の節目の年ですが、三陸産のわかめや海藻などをおいしく食べて復興支援をしたいですね。
わかめは食べる部分により呼び名が異なります。
●わかめ
葉わかめとも呼ばれる、一般的にわかめと呼ばれる部分です。葉体と表現されることもあり、柔らかく味噌汁や酢の物などに向いています。
●茎わかめ
中芯とも呼ばれる、根元から葉の部分への中心部で、わかめの茎部分です。この茎のまわりにわかめが付いています。コリコリとした歯ごたえが食感で、炒め物やサラダなどに向いています。
●めかぶ
わかめの根元の部分で、わかめのミミとも呼ばれます。ミネラル豊富で、ネバネバとした食感が特徴です。
わかめにはさまざまな加工品があります。
●生わかめ
旬の時期にしか出回らないわかめ。加熱前は濃い茶色で、お湯にくぐらせると鮮やかな緑色になりますが、多くは一度湯通しして売られています。食感がよく、わかめしゃぶしゃぶやわかめの刺身などがおすすめです。
●塩蔵わかめ
一年中出回っている、濃い緑色のわかめ。収穫したものを湯通ししてよく冷やし、塩を加えて脱水したもの。乾燥わかめより柔らかいのが特徴です。使用する際は水で戻して、刺身やサラダなどに利用するのがおすすめです。
●乾燥わかめ
一年中出回っている、濃い緑色のわかめ。湯通しした塩蔵わかめをカットし、乾燥させたもの。塩抜き不要で手軽に使えるのが特徴です。さらに常温で保管でき、日持ちするのも利点。味噌汁の具材やわかめごはんなどにおすすめです。
わかめには水溶性の食物繊維などが豊富に含まれています。
わかめや昆布などのぬめりの成分は、水溶性食物繊維のフコイダンなどです。フコイダンには血中コレステロールを下げる作用などが期待されています。海藻類の食物繊維は酢と組み合わせると柔らかくなるため、フコイダンをより吸収しやすくなります。
わかめなどの海藻類にはβ-カロテンが含まれています。脂溶性ビタミンのため、あぶらと組み合わせて食べることで吸収率がアップします。炒め物やオイルドレッシングのサラダなどがおすすめです。
美味しい生わかめを見分けるポイントは以下の2点です。
生わかめは保存する前に下処理が必要です。茎が付いている場合はキッチンばさみで切り離し、たっぷりのお湯でさっと湯通し、水で冷まし、水気を切ります。茹ですぎるとせっかくの生わかめのシャキシャキ食感が損なわれてしまうので注意しましょう。
下処理した生わかめは冷蔵保存、冷凍保存ができます。
すぐ食べる場合、ふた付きの清潔な容器に入れ、冷蔵庫で保存します。生わかめは傷みやすいので、すぐに食べない場合は冷凍保存がおすすめです。
下処理した生わかめの水気をしっかり拭き取り、チャック付き保存袋に平らになるように入れ、冷凍庫で保存します。使用する際は凍ったまま加熱調理をするか、お湯をかけてから加熱調理をして食べるようにしましょう。
塩蔵わかめは冷蔵保存、冷凍保存ができます。
開封後はチャック付き保存袋に入れて、しっかり空気を抜き冷蔵庫または冷凍庫で保存します。使いたい分だけ取り出して、塩抜きして使用しましょう。
旬の生わかめはしゃぶしゃぶや刺身など、そのままメインで味わうのが一番。また魚と一緒に酒蒸しにしたり、サラダに入れて食べるのもおすすめです。磯の香りが料理のアクセントになります。
乾燥や塩蔵のわかめはわかめをたっぷり味わえるわかめスープや味噌汁の具材に。これから暑い時期になると酢の物などもぴったりです。
手軽な乾燥わかめは家庭に常備している方も多いかと思いますが、生わかめは風味や食感がよく、ぜひ味わって欲しい一品です。脇役や汁物の具材のイメージも強いですが、旬の生わかめは立派なごちそうになりますよ。
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。