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お手頃価格で、一年中手に入りやすい青魚、アジ。日本の主要水産物のひとつで、主に春から夏に旬を迎える魚です。脂がのって身のふっくらとしたアジは、鮮度が落ちないうちに刺身やなめろうもいいですが、アジフライや南蛮漬けも捨てがたいですね。
今回は、旬のアジの栄養や保存方法をご紹介します。
アジは基本的に、春から夏に旬を迎える魚です。アジと一口に言ってもさまざまな品種が存在するため、ここでは代表的な3品種をご紹介します。
30cm前後のマアジが一般的ですがほかにもさまざまな品種が存在します。
一般的な品種。体長は30cmほどで、寿司ネタでは「光り物」として扱われています。また、体長10~15cm程のものは豆アジと呼ばれ、から揚げや南蛮漬けなどで頭からしっぽまで丸ごと調理できます。
体に黄色いラインが入っているのが特徴の品種。手頃な値段で買えるイメージのアジですが、シマアジは高級魚。特に天然物は高値で取引されています。夏から秋が旬です。
40cmを越える大きい品種。主に干物やアジ節に加工されています。クサヤモロという品種とともにくさやの原料となります。
日本近海で漁獲されるアジですが、漁獲量は長崎県が第一位。次いで島根県、宮崎県となっています。
また、アジにはブランド品種が多いのも特徴です。大分県佐賀関の「関アジ」は、関サバと並んでブランド化されている品種として有名です。潮流の速い水域で育ったアジは、身が引き締まり美味。漁師さんが一本釣りした関アジは、高値で取引されています。
このほかにも長崎県の「旬アジ」「ごんあじ」、宮崎県の「灘アジ」、愛媛県の「岬あじ」「奥地あじ」など、地域ごとにブランド化されています。
青魚であるアジには、不飽和脂肪酸であるDHAとEPAが豊富に含まれています。魚の油に含まれる機能性油脂として、血管を強くしたり生活習慣病予防に効果的とされています。
DHA・EPAは加熱による栄養損失が大きいため、刺身やカルパッチョ生で摂るのがベストです。加熱する場合、煮魚がおすすめです。薄味で煮汁を少なめにし、煮汁ごと摂ると効率よく補うことができます。
アジを3枚おろしにした後、骨を捨てていませんか?身と一緒に油でカラッと揚げればおやつに最適な骨せんべいに。アジの身自体にはそれほどカルシウムは含まれていませんが、骨にはカルシウムが豊富。
また、豆アジは丸ごと食べられるため、カルシウムを補うのにうってつけの食材です。豆アジ100gには、成人1日分以上のカルシウムが含まれています。カラッと揚げて丸ごとから揚げや南蛮漬けがおすすめです。
アジには疲労回復効果や美容効果が期待できる、ビタミンB群が含まれています。水溶性のため、効率よく補うためには揚げ物がおすすめです。アジフライやから揚げにすれば、水に溶け出すことなく、ビタミンB群を補うことができます。
新鮮で良質なアジの見分け方は、以下の3点です。
ぜいごとは、しっぽの両側にあるとげとげした部分です。
魚は鮮度が命。買ってきてすぐに処理をしないと、臭みや傷みの原因となります。
買ってきたらまず、頭と内臓を取り除き、水でよく洗いましょう。その後、水気をよく拭き取ります。
買ってきてすぐに調理するのがベストですが、加熱調理をする場合、しっかりとした方法を押さえておけば、冷蔵・冷凍保存などができます。
冷蔵保存する場合、下処理後しっかり水気を拭き取り、一尾ずつラップでしっかり包みます。切り身の状態でも保存可能。同じく1切れずつラップでくるみます。ジッパーつき保存袋に入れ、保存します。
おすすめは-3℃付近に設定されたパーシャル室。食品を微凍結状態にする保存方法です。冷蔵庫によっては、専用の場所や、冷蔵室内に区切られて設定されていることがあります。パーシャル室がない場合は、チルド室(約0℃~約2℃)なども活用できます。パーシャル室では1週間程度保存できます。
通常の冷蔵庫で保存する場合は、2~3日で食べきるようにして下さい。
切り身を冷凍保存するのがおすすめです。3枚に下ろした切り身を氷水にくぐらせ、一切れずつラップでしっかり包み、ジッパーつき保存袋に入れて冷凍します。氷水にくぐらせることで、魚の身の回りに氷の膜を作り、鮮度低下や解凍時のドリップ(冷凍品を解凍するときに出る水分)を防ぐはたらきがあります。
解凍するときは、使用する前日に冷蔵庫に移し、冷蔵解凍しましょう。急激な温度変化による解凍は、ドリップが出やすく、衛生的にもよくないので、常温や熱湯での解凍は避けて下さい。キッチンペーパーなどに包み、冷蔵庫で解凍することで水っぽさを抑えることができます。
下処理後、開きにしよく洗います。一度塩水につけ水気をキッチンペーパーなどで拭き取り、ざるにのせ、直接日の当たらない風通しのよい場所で乾燥させます。表面に指紋が付くくらい乾いたら裏返し、ベタベタがなくなれば干物の完成です。冷蔵で数日、冷凍で2週間程度保存できます。
冒頭にもご紹介したように、アジにはさまざまな食べ方があります。
新鮮なアジは生で食べるのが一番。良質な魚の脂もしっかり補うことができます。たたきやカルパッチョ、なめろう、胡麻和えなどバリエーションも豊富で、飽きずに楽しめます。
旬のふっくらふわふわの身を揚げたアジフライ・南蛮漬けもごちそうです。特に南蛮漬けは熱いうちに南蛮酢に漬け、冷やすことでこれからの暑い時期でもさっぱり食べることができます。野菜もたくさん摂れるのでおすすめです。
さまざまな地域で、アジを使った郷土料理が受け継がれています。千葉県では余ったなめろうを大葉で包み焼いた「さんが焼き」が古くから愛されています。
大分の「冷や汁」もアジを使った郷土料理。マアジの身を焼いた味噌と一緒にすり鉢ですり、アジの骨などで取った出汁と薬味を加え、ご飯にかけていただきます。
オリーブオイルと味噌が隠し味。オリーブオイル さんが焼き(魚のハンバーグ)
旬の時期はさまざまな産地のアジが安価で流通しています。クセがなく食べやすいので、普段食卓にあまり魚を取り入れないご家庭も、旬の味を堪能してみてはいかがでしょうか。
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。