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穴子の旬は一般的に6~8月頃で、この時期の穴子は「梅雨穴子」「夏穴子」と呼ばれ、旬の魚として取り上げられます。しかし、穴子に脂がのってくるのは冬で、6~8月の穴子は淡泊でさっぱりとした味わいです。多くの魚は脂がのってくる時期が旬とされますが、穴子はさっぱりとした味わいが好まれるため、この時期が旬とされているようです。天ぷらやフライにするのであればさっぱりと仕上がるこの時期の穴子が向いているかもしれません。
逆に冬の穴子は春の産卵に向けて体力を蓄えるために脂がのってくるため、揚げ物ではくどい仕上がりになってしまうため、煮穴子や焼いて仕上がるのがおすすめです。
今回はそんな脂ののった穴子を酒蒸しでふっくらと火入れしてから最後に皮目を炭火で香ばしく焼き上げました。
穴子は海中では砂の中に潜んで餌を待っていることから、良い意味で土臭い食材との相性が良いと感じたため、今回はそこに牛蒡を合わせてみましたが、松茸などのきのこなどとも相性がいいと思います。
1. 手羽元や手羽先(200g程度)の骨をたたき割り、大きめにカットした玉ねぎ(1/4個)と一緒に鍋に入れる。
2. 肉が出ないくらいに入れ、弱火で1時間ほど煮込む。
1. 開いた穴子の皮を切らないように1mm程度の幅で包丁を入れて、骨切りをする。
2. 適当な大きさにカットし、沸騰したお湯に20秒ほどくぐらせてすぐに氷水で冷やす。
3. 粗熱が取れたら水気を取り、皮面のぬめりをよく落とす。
4. 料理酒を入れたフライパンに皮面を上にして軽く塩を振った穴子を入れ、蓋をして酒が沸いてから2分ほど蒸し焼きにする。
1. 表面を流してから包丁の背で軽くしごいて泥を落とす。
※取りすぎると牛蒡の香りがなくなるので要注意です。
2. ピーラーでスライスしたのち、半分の細さにする。
3. 水にさらしてアクを抜く。
4. よく水気をぬぐって、170度程度の油でほんのり色がつく程度に素揚げする。
1. エシャロットをみじん切りにし、オリーブオイル(分量外)と一緒にフライパンに入れ、弱火で加熱する。
2. 玉ねぎが透明になってきたら5mm各程度にイチョウ切りしたゴボウを投入し、炒める。
3. 洗っていないお米を投入し、油を吸わせながらお米を温める。
※この時、あまり動かさないように注意する。
4. お米が温まったら白ワインを入れてから、鶏のブロードと塩をひとつまみ入れて、軽く混ぜる。
※ここで味を決めるわけではないので、塩の入れすぎに注意。
5. 蓋をしてごく弱火で10分ほど加熱する。
※新米なら8分30秒ほど
6. 蓋を開けて、水分が少なければ少し水を足し、水分が多ければ少し火力を上げて、4分ほど焦げないように混ぜながら水分量を調整する。
7. 火を止めて、刻んだイタリアンパセリ、美味しいオリーブオイル、パルミジャーノ、すりおろしたワサビを入れて空気を含ませるようによくかき混ぜる。
8. 味見をして塩で味を整えて、盛り付ける。
9. リゾットの仕上がりに合わせて皮面を香ばしく炭火焼きしておいた穴子を乗せ、スプーン1杯分の美味しいオリーブオイルを回しかけ、仕上げに牛蒡のフリットを乗せる。
まず、我が家には薪ストーブがあり、そこから薪を取り出すだけで炭火焼ができますが、なかなかご自宅で炭火焼をするのが難しい方が多いかと存じますので、その際は皮面をバナーで炙るか、通常の魚焼きグリルでも十分に美味しくできます。
また、穴子の旬の項目でも述べた通り、穴子は松茸などのきのこ類とも相性が良いと思いますので、その際はワサビではなく、きのこと相性のいい酢橘などの柑橘系の皮を入れて爽やかな香りに仕上げても美味しくできます。きのこアレンジのポイントとしては、きのこは牛蒡ほど火が入るのに時間がかからないため、蓋を開けてから投入し、残りの4分間で火を入れるとちょうどいいと思います。
記事:オリーブノート公式アンバサダー ryoさん
3歳で釣りを始め、釣り好きから魚好きになり、海洋系の大学へ入学。学生時代に漁師修行と称して日本各地の漁船で修業をし、卒業後は年間10,000トンの魚を取り扱う魚屋になりました。その後、いつの間にか料理と家庭菜園にハマり、現在は魚屋でありながら山の麓に暮らし、自家製ハーブや家庭菜園の野菜を使用した料理を妻や子供と一緒に楽しんでいます。庭では20種類以上のハーブに他に4種類のオリーブを育てており、いつかこのオリーブで我が家だけのオリーブオイルを作るのが夢です。
オリーブクエスト
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