目次
料理をするとき、焼き物や炒め物までは気軽にできても、揚げ物ってハードルが高いですよね。レシピをみても「160℃の油で」などと温度まで指定されていて難しそうですし、揚げ物をしていて火事になったニュースもあります。
かといって、外食はどのような油を使っているかわかりませんし、なかには外食の揚げ物で体調が悪くなったことがある人もいるようです。やはり、できるなら自宅で、美味しくて安全な揚げ物を作れたらそれがベストではないでしょうか。
そこで、自宅で揚げ物をする際に注意したいポイントをまとめました。油の性質と使い方が分かれば、揚げ物料理も怖くありません。
揚げ物をカラッとあげたいなら、もったいないと感じても、なるべく鍋底から3~3.5㎝以上の深さまでは油を入れたいものです。
また、揚げ物をする場合の鍋は、深さがあって口が広いものを選びます。深さがあると油はねを防ぐことができますし、口が広いと上記が飛びやすく、カラッと仕上がるからです。揚げ物用鍋がご自宅にあればベストですが、なければ深めのフライパンでも代用できます。
油の温度が適温でないと、外は焦げているのに中には火が通っていなかったり、衣がベタっとするなど、出来上がりに影響が出てしまいます。一般的には野菜の揚げ物は170℃くらい、肉や魚は175~180℃で揚げるのが基本です。
自宅に温度センサーがあれば楽ですが、ない場合は自分で油の温度を確認する必要があります。油の温度を確認するには以下のように、乾いた菜箸を入れる方法と、鍋に揚げ物の衣を少量入れてみて確認する方法が代表的です。このとき、菜箸が濡れていると油がはねるので注意しましょう。
(150~160℃) | (170~180℃) | (180~190℃) | |
菜箸 | 箸の先から、細かい泡が静かに出てくる | 油に入っている箸の部分全体から、細かい泡が出てくる | 油に入っている箸の部分全体から、勢いよく泡が出てくる |
衣 | 一度鍋の底に沈んで、ゆっくり浮き上がってくる | 途中まで沈んで、浮き上がってくる | ほとんど沈まずに、すぐに浮き上がってくる |
いざ、揚げ油に材料を入れるときは、一度にたくさん入れないように注意しましょう。材料を入れすぎると油の温度が急激に下がってしまい、ベタっとした仕上がりになってしまうからです。鍋の広さによっては一度に少ししか揚げられないかもしれませんが、材料を入れる量は表面の1/3~1/2程度までにとどめましょう。
また、衣が付いている場合は問題ありませんが、素揚げの場合は水気をしっかりふき取ってから入れないと油はねがひどくなって危険です。揚げ油を注ぐ前に、鍋の水分もしっかりふき取っておきましょう。
材料を入れたらそのまま見ているのではなく、ひっくり返したり、軽く混ぜるなどすると、均一に火が通って美味しくできます。
一度揚げ物をすると油は酸化してしまうので、できれば使った油は再利用しない方が良いでしょう。しかし、一度しか使っていない油を捨てるのがどうしてももったいない!という人もいるかもしれません。その場合はオイルポット等に入れて保管しておいて、次に使う際には「さし油」といって、半分は再利用の油、残りの半分は新しい油というように、新しい油を差し入れながら使う方法もあります。さし油をしながら再利用するにしても、3回程度までにとどめると良いでしょう。
参考
日清オイリオHP(https://www.nisshin-oillio.com/)
山田豊文監修「植物油の事典 料理に、美容に、植物油を自分で楽しむ」
一般社団法人 日本植物油協会 HP( https://www.oil.or.jp/ )
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。