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にんじんや白菜、ほうれん草など冬野菜が野菜売り場を彩る時期になりましたね。今回ご紹介するのは、栄養満点、風味豊かなごぼうです。おせち料理では「黒豆・数の子・たたきごぼう」が祝い肴と言われるよう、縁起物として用いられます。成長しながら深く根を張ることから、地にしっかり根を張って生きていけるように、との願いが込められています。
今回は縁起物としても用いられる旬食材、ごぼうについてご紹介します。
ごぼうの旬というと、どの時期を思い浮かべますか。関東などで栽培されている一般的なごぼうは、秋の終わりから冬にかけて旬を迎える食材です。産地は東日本が多く、なかでも青森県、茨城県、北海道、千葉県などを中心に栽培されています。
ほかにもよく聞く「新ごぼう」は早生品種で、4月~6月に旬を迎えます。
主流の細長いごぼう以外にも、さまざまな種類が出回っています。
●滝野川ごぼう
主に関東で栽培されているごぼうの主流品種。東京都北区にある滝野川地区で栽培されたことから、この名前が付きました。長いものは1mにもなる長根種です。
●新ごぼう
初夏に出回る、直径1.5cm程度の若どりのごぼうです。柔らかく香りがよいのが特徴で、サラダに用いられるほか、柳川鍋には欠かせない食材となっています。
●大浦ごぼう
根の直径が10cm以上になることもある、太くて短い品種です。根菜の中心に空洞ができることを「”す”が入る」といい、一般的には不良品とされますが、大浦ごぼうは空洞があるのが特徴で、このすき間に食材を詰めて調理されます。千葉県でわずかに栽培される稀少品で、そのほとんどが成田山新勝寺への献上品として用いられます。
●サラダごぼう
サラダ用に開発されたアクの少ない品種です。白っぽいのが特徴で、さっと茹でてサラダなどに用いられます。
ごぼうはなんといっても食物繊維が豊富。野菜の中でもトップクラスです。
特に根菜類に多く含まれる食物繊維ですが、ごぼうの含有量は野菜類の中でもトップクラス。不溶性食物繊維が多く、水分を吸収して腸の運動を活発にします。
ごぼうの先端や根の部分に特に多く含まれる鉄分。皮を剥きすぎたり、ささがきにしたり、水にさらしたりすることで損失が大きくなります。皮は剥かずよく洗い、大きめに切って調理するのがポイントです。
また、ごぼうに含まれる鉄分は、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂ることで吸収率がアップします。
ごぼうを水にさらすと色がつきます。これはポリフェノールの一種、クロロゲン酸が溶け出したものです。クロロゲン酸は強い抗酸化作用があるほか、血糖値上昇抑制などにもはたらきます。
クロロゲン酸は皮に多く、効率よく摂るためには泥付きのごぼうを購入し、あく抜きをせず調理しましょう。
旬のごぼうの選び方のポイントは、以下の3点です。
ごぼうは乾燥と湿気を嫌う野菜です。常温保存のほか、冷蔵・冷凍保存ができます。
泥付きの場合は、そのまま新聞紙に包んで冷暗所で保存しましょう。土に埋めて保存するとさらに長持ちします。
泥付きごぼうは常温同様新聞紙に包み、ポリ袋に入れて立てて保存します。入らない場合は適当な長さにカットしましょう。
洗いごぼうはポリ袋やラップで包み、立てて保存します。
冷凍保存をする場合は、なるべく薄く切り、熱湯で1分ほど茹でます。あら熱を取り、冷凍用保存袋やラップで小分けに包み、冷凍しましょう。使用する際は冷蔵庫で解凍する、電子レンジで解凍するほか、凍ったまま炒め物などにも使用できます。
ごぼうの皮には栄養がたくさん詰まっており、ピーラーなどで皮を剥くのは厳禁です。
泥付きごぼうは表面をたわしや丸めたアルミホイルでこすり、よく洗って使用しましょう。あく抜きのために長時間水にさらすのもおすすめしません。さっと酢水につける程度に留めましょう。
ごぼうはとにかく「泥付き」のものを選びましょう。洗うのが面倒でついつい洗いごぼうを購入しがちですが、泥付きは日持ちするだけではなく、栄養も豊富。風味も洗いごぼうとは段違いです。
おすすめはよく洗って皮付きのまま輪切りにし、から揚げに。ごぼうの栄養を余すことなく補うことができます。おやつに、おかずに、お酒のアテにぴったりなので、ぜひ揚げたてを食べて下さいね。
ほかにもオリーブノートではごぼうを使ったレシピをご紹介しています。
きんぴらごぼうはオリーブオイルでもっと美味しくなるって知ってましたか?
定番のきんぴらごぼうにオリーブオイルを合わせたレシピです。ピリッと感の強いオイルを使うことで、ごぼうの風味との相性も抜群です。
オリーブオイルでおせち料理、フライパンで作る、オリーブオイル炒め煮しめ
おせちの定番煮しめも、フライパンで簡単に。牛や豚に比べれば脂肪分の少ない鶏肉に、オリーブオイルで植物性の上質の油を加えると、ヘルシーでしつこくない味に仕上がります。
シンプルながら素朴な味の五目ごはんは、鶏肉やごぼうの旨味がお米一粒一粒に染み込むおいしさ。たくさん作って冷凍しておけば、何もない日の救世主になりますよ。
今年は想定外のことが多く、激動の一年でした。年末年始もおうちで過ごす方が多いかと思います。縁起物のごぼうを取り入れて、来年は穏やかな年にしたいですね。
ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。