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この記事でわかること
春は初ガツオ、秋は戻りガツオとして楽しめるカツオ。刺身やたたき、丼など様々な楽しみ方ができ、鰹節として古くから日本人の食卓に欠かせない食材でもあります。
この記事では、管理栄養士・フードコーディネーターが、カツオの旬と産地、初ガツオ・戻りガツオの違い、栄養、おいしい選び方、アニサキスの注意点、保存方法、そしておいしい食べ方まで、まとめて解説します。
カツオは春と秋、年に2回旬を迎える魚です。同じカツオでも時期によって味わいがまったく異なります。
| 種類 | 時期 | 味わいの特徴 |
|---|---|---|
| 初ガツオ | 3月〜5月(北上中) | 脂が少なくさっぱり。上品でさわやかな味わい |
| 戻りガツオ | 9月〜10月(南下中) | 脂がのって濃厚。トロカツオとも呼ばれるほどの旨味 |
初ガツオは「初物を食べると寿命が延びる」と言われ、古くから縁起物として重宝されてきました。さっぱりした味わいは薬味との相性が抜群で、生姜・にんにく・大葉などと組み合わせるとおいしく食べられます。
カツオの主な産地は静岡県・宮城県・高知県・東京都(伊豆諸島・小笠原諸島)などです。高知の「土佐の一本釣り」は特に有名です。
旬のカツオの代名詞。厚切りにして生姜・にんにく・大葉など香味野菜と合わせると風味が引き立ちます。醤油やポン酢のほか、塩たたきもさっぱりしておすすめです。柑橘を絞ると鉄の吸収率もアップします。
初ガツオのさっぱりした味わいは刺身や丼に最適です。薬味をたっぷり添えてどうぞ。
生魚が苦手な方や冷凍後のカツオには、カツオカツ・甘辛照り焼き・オリーブオイルとにんにくで炒める調理法がおすすめです。加熱することでアニサキスのリスクも回避できます。

エクストラバージンオリーブオイルを使った戻りガツオのベビーリーフサラダ
カツオを香り高いエキストラバージンオリーブオイルで焼き、胡麻や黒酢を使った手作りドレッシングをかけたサラダ仕立てのレシピです。豪快に厚切りに切って食べるのがおすすめです。

ガーリック風味をまとわせたエキストラバージンオリーブオイルで香ばしく焼いたかつおを、色とりどりの野菜と一緒に盛りつけたおしゃれなレシピです。和の食材を使いながら、かつおをイタリアン風に食べられます。

火を使わず、オリーブオイルで和えるだけ!夏の簡単・時短おつまみ3選
ここでご紹介しているのは「かつおねぎタルタル」。旬のかつおやトマト、大葉を使ったレシピです。生魚とマヨネーズ!?と驚くこともあるかと思いますが、これが合うんです。かつおのたたきを使うことで、炙った表面の香ばしさを楽しむことができます。
カツオは高たんぱく・低脂質でビタミンやミネラルも豊富な優秀な魚です。
カツオにはビタミンB群が多く含まれています。水に溶けやすく熱に弱い栄養素のため、生で食べるのが最も効率よく摂れる方法です。なかでも多く含まれるパントテン酸は、ストレスに対抗する抗体をつくるはたらきがあり、現代人に積極的に摂ってほしい栄養素です。
カツオの血合い(赤黒い部分)には鉄が豊富に含まれています。鉄は日本人に不足しがちなミネラルで、疲れやだるさの回復にも関わります。ビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップするため、柑橘系のポン酢やレモンを絞って食べるのがおすすめです。

スーパーで刺身用のカツオを選ぶときは、以下の3点を確認しましょう。
血合いが黒ずんでいたり、切り口が虹色になっているものは鮮度が落ちています。購入時に必ず確認しましょう。
カツオにはアニサキスという寄生虫が多く生息しています。2〜3cmの小さな幼虫が魚の身に寄生しており、生きたまま人間が食べると激しい腹痛や嘔吐を引き起こすことがあります。近年、発生件数が急増しているため注意が必要です。
アニサキス予防の方法
| 予防方法 | 条件 |
|---|---|
| 加熱処理 | 60℃で1分以上、または70℃以上で即死滅 |
| 冷凍処理 | マイナス20℃以下で24時間以上冷凍 |

表面を炙っただけのたたきでは内部まで加熱が不十分な場合があります。生食する場合は一度冷凍されたものを購入するのが安全です。
また調理の際は目視でアニサキスを確認することも有効です。アニサキスはカツオのほか、サバ・サンマ・イカにも寄生しているので、生魚を扱う際は十分注意してください。
なお、食酢・塩漬け・醤油・わさびではアニサキスは死滅しません。「酢で〆れば大丈夫」「わさびで殺菌できる」は誤りですので注意してください。
カツオは鮮度が落ちやすく、保存にあまり向いていない魚です。できるだけ早めに食べきるのが基本です。
切ってある状態のカツオは当日中に食べましょう。柵(さく)の場合はキッチンペーパーで水気を拭き取り、ラップで包みます。**パーシャル室(-3℃付近)またはチルド室(0〜2℃)**で保存するのがおすすめです。
どうしても食べきれない場合は、酒・醤油などのたれに漬け込んで数日保存できます。買ってきたパックのまま保存すると臭みが増すため、必ず移し替えましょう。
柵の状態で冷凍した方が鮮度を保ちやすいです。解凍は流水解凍または冷蔵解凍で行いましょう。家庭で冷凍したものは解凍後に生食するのは危険なため、炒め物・揚げ物など必ず加熱して食べてください。
江戸時代、初ガツオは縁起物として「女房を質に入れても食え」と言われるほど人気でした。松尾芭蕉の弟子・山口素堂が詠んだ「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」という俳句に登場するほど、初ガツオは季節を象徴する食材でした。
また「ジェノベーゼ(genovese)」本来の意味がイタリア語で「ジェノバの」を指すように、かつお節も地名と深く結びついています。かつお節の生産量トップは鹿児島県枕崎市。「枕崎節」は現在も国内シェアトップを誇ります。
A. 好みによります。あっさりした味わいが好きなら初ガツオ、脂のりと濃厚な旨味を楽しみたいなら戻りガツオがおすすめです。どちらも旬の時期は栄養価が高く、価格も手頃になります。
A. バーナーやフライパンで表面を炙って作れます。ただし家庭で炙る場合は中心まで火が通らないため、アニサキス予防の観点から一度冷凍されたものを使うか、購入時に「生食用」「一度冷凍済み」の表示を確認しましょう。
A. 食べられます。血合いには鉄が豊富に含まれており、栄養価が高い部分です。独特の風味が気になる場合は、煮物・炒め物など加熱する料理に使うと食べやすくなります。
A. 摂れます。鰹節はビタミンB群やたんぱく質が凝縮されており、ツナ缶も手軽にたんぱく質を補える優秀な食材です。旬以外の時期の活用としておすすめです。
A. マイナス20℃以下で24時間以上冷凍すると死滅します。ただし家庭用冷凍庫はマイナス18℃前後のものが多く、条件を満たせない場合があります。確実に予防したい場合は、スーパーで冷凍処理済みのものを選ぶか、加熱調理することをおすすめします。
春の初ガツオ・秋の戻りガツオとして年に2回旬を迎えるカツオは、高たんぱく・低脂質でビタミンB群や鉄が豊富な栄養価の高い魚です。生食する際はアニサキスへの注意が必要ですが、一度冷凍されたものを選ぶか加熱調理すれば安心して楽しめます。刺身・たたき・オリーブオイル焼きなど、旬の時期にぜひさまざまな食べ方を試してみてください。
編集部より:この記事は2026年4月に加筆修正しています。










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