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2024年6月27日

そのオリーブオイルは本物?オリーブオイルの偽物と偽装方法も全部教えます!

そのオリーブオイルは本物?オリーブオイルの偽物と偽装方法も全部教えます!

編集部がオリーブオイルのジュニアソムリエ講座で学んだときにとても大切だと感じたことは、本物のオリーブオイル選びです。なぜなら”偽物”が沢山流通しているからにほかなりません。オリーブオイルを買う時はいつだって真剣勝負!うっかり適当に選んだら、悲しいかなだいたい失敗するモノなのですよ。

  • オリーブクエスト

本物のオリーブオイル、基準は酸度(酸価)

エキストラバージンオリーブオイル ルイーザ

オリーブの果実を搾って瓶に詰めたもの。つまり、エキストラバージンオリーブオイルだけがオリーブオイルです。エキストラバージンオリーブオイルをもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事(オリーブオイルとエキストラバージンオリーブオイルの違いを分かりやすく)もご覧くださいね。

◎以下一部抜粋

オリーブオイルの作り方の基本は、バージンオイルの過程がそれにあたります。
収穫したオリーブの実を選別、洗浄した後、粉砕・練り込み(搾油の為に必要な工程)を行い、搾油します。その後、ろ過する場合とノンフィルター(無濾過)のオイルに分けてボトルに詰められます。

簡単に言えば、オリーブの実を搾っただけのオリーブ果汁がエキストラバージンオリーブオイルです。果実からオイルを変質させることなく、その全てを物理的かつ機械的な行程のみで作られ、科学合成は行いません。したがって、古代ギリシャやローマ時代から基本的な製造方法は同じなのです。

熱で劣化しないようコールドプレス製法のシンプルな行程で抽出されたオリーブの果汁だけが、エキストラバージンオリーブオイルなのです。

加えて、国際オリーブ協会(IOC)などが定める規格に適合していることが重要になります。

  • 酸度(酸価):酸価0.8%以下であること

オリーブオイルの酸度(酸価)とは、オイルの中に遊離脂肪酸(酸化しやすい性質がある)がどのくらいあるかを表す値です。基準ギリギリの0.8%もあると、エキストラバージンオリーブオイルではあっても、嫌な臭いを感じてしまうのでもはや本物とは呼べません。

エキストラバージンオリーブオイルである以上、当たり前に求められる品質が酸価0.2%以上と日本オリーブオイルソムリエ協会でも教えていますので、それを基準として憶えておきましょう。

偽物オリーブオイルってなに?

つまりそれ以外のものが偽物、まがいものです。先に述べたソムリエの講義でも学びましたが、有名なイタリアンやフレンチレストランでも平気でまがい物やディフェットと呼ばれる酸化し劣化した嫌なにおいがするオイルを使っている店はおびただしい数に上るといわれています。実際編集部がテイスティングしても怪しいお店は後を絶ちません。ましてやスーパーで売られている激安エキストラオリーブオイルの大半は疑ってかかったほうが良いでしょう。

ナッツ油の偽装オリーブオイルまで、エキストラバージンオリーブオイルの半分以上は偽物

大変残念なことですが、エキストラバージンオリーブオイルには偽物があります。劣化して品質が落ちるだけでなく、意図して作られた偽物も少なくありません。2000年前後、EUでオリーブオイルはもっとも偽装される農産物と言われその摘発も頻繁でした。それだけに、オリーブオイルの製品検査と偽装は今も “いたちごっこ”の状態です。

ピュアオイルを混ぜたもの

農産物であるオリーブの出来、害虫や病気問題、製造工程における酸化など、劣化したオリーブオイルをなんとか売るためにピュアオイル(精製オリーブオイル)として脱酸し、エキストラバージンオリーブオイルを混ぜて香りをつけています。

酸度の高いものをごまかして売っているもの

嘘の表示で売っている詐欺オイル

大豆やヘーゼルナッツなどの油を混ぜて香り付けしたもの

オリーブオイルのふりをした完全なる偽物です

こうしたオリーブオイルは、味を見れば一発でわかります。その為にも、本物のエキストラバージンオリーブオイルの香りと辛味、苦味などを、テイスティングで憶えておきましょう。

エキストラバージンオリーブオイルは、基本的に良い香りしかしません。

  • 油っぽいにおいがする
  • なんとなく嫌な臭いがする
  • カビ臭い

これらは劣化したものか、偽装品です。

香りはオリーブオイルっぽいけど、食べると辛味や苦味が感じられないものは、ピュアオイルの偽装や、偽オイルの偽装加工品だと考えられます。

エキストラバージンオイルの本物と偽物、見分け方

(1)酸度(酸価):最低限IOCなど認定基準に合格していること

国際オリーブ協会(IOC)

国際オリーブ協会(IOC)、EUの定める生産地認定制度(DOP)、特定品保護指定(IGP)、BIO(優位栽培のオリーブオイルだけで作られたオリーブオイル)の規格と認定マークはこちらに詳しくあります。

参考:国際オリーブ協会 URL:https://www.internationaloliveoil.org/

(2)オイルの賞味期限は原則18か月

エキストラバージンオリーブオイルの賞味期限は原則1年半、長くて2年です。
※イタリアの法律では瓶詰した時から18か月が賞味期限です。

大半のオリーブオイルは灼熱の赤道を通って3か月ほどかかって到着します。したがって、単純に売り物になるまでに4か月前後は時間がかかり、売れるまでの間にどんどん劣化が進みます。ワインの様に時間とともに熟成が進んで美味しくなることはありません。

日清オイリオのピエトラコロンビナルイーザオリーブクエストが鮮烈的にフレッシュな香りがして美味しいのは、オイル瓶詰め直後に飛行機で空輸していることも、美味しい理由の大きな一つです。

(3)エキストラバージンオリーブオイルは遮光瓶か箱入りが基本

オリーブオイルの色はどれも緑っぽいですよね。あれは葉緑素の色なのです。つまり光が当たればどんどん光合成によって瓶の中でも酸化が進み劣化していきます。したがって遮光瓶であることが大切。出来れば箱詰めされているものが理想です。加えて、店頭で購入する場合はどこに陳列されているかも必ずチェックしましょう。太陽の光が当たる場所に平気で並べているようなものはやめたほうが良いでしょう。

ちなみに、透過性の高いプラボトルのオリーブオイルはただでさえ劣化しやすいうえに、低価格が売りになっていることが大半ですので、輸送コストも切り詰められています。具体的には、直行便輸送ではなく、輸送費の安いトランシップ(アジアなどでの積み替え輸送)であることが多く、日本に入るまでに更に1か月程度時間がかかることもあります。
全てはどうなのか確認が難しいのですが、購入する際にはそういった想定も頭に置いておくとよいでしょう。

(4)安いエキストラバージンオリーブオイルはない

価格も重要な要素です。度重なるオリーブオイルの値上げが悩ましいですが、円安に加え、ヨーロッパでは2022年の記録的干ばつ、2023年の雨不足などが原因で、生産シェアの大きなスペインやイタリアで2年連続オリーブの不作となっています。それらが重なって価格を高騰させており、100均からエキストラバージンオリーブオイルが消えたのもうなづけますね。

ところで、日本でおなじみのエキストラバージンオリーブオイルといえばBOSCO(ボスコ)が有名です。比較的低価格で安心して買うことができる本物のエキストラバージンオリーブオイルの一つで、知らない方はほとんどいないと思いますが、6月25日時点のAmazonでは、456g1,574円という価格で売られていました。ボスコの価格を基準に考えて選択することが妥当だといえます。

(5)コールドプレス製法でつくられているか

オリーブオイル

製造工程には、収穫・選別洗浄・粉砕・練り込み・圧搾・ろ過・貯蔵・ボトル詰めと続きますが、この中の練り込みがコールドプレス製法であることがとても重要です。

練り込みは油分を分離しやすくし、オリーブオイル特有の香りを出すための重要な工程です。練りこみで出来るペーストの出来栄えでオイルの品質が決まると言われますが、それには理由があります。高温で長時間練りこむほうが多量のオイルを圧搾することができ、効率が良いのですが、加熱をするといやな臭いがついたり、酵母が活発になって発酵したりする場合があり、オイルの品質が悪化するのです。したがって、エキストラバージンオリーブオイルは発酵しないように温度を27℃以内に抑えて行う低温圧搾製法が用いられ、これをコールドプレス製法といいます。

他にもトレーサビリティやラベルの読み方などがありますが、まずは上記を優先して知っておくことです。その上で、高価なエキストラバージンオリーブオイルではありますが、空輸された出来立てのオリーブオイルを一度は食べてみて、本物の味を知り、自分なりの味の基準を作っておくことが大切です。

安心、空輸のフレッシュなエキストラバージンオリーブオイル

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企画:オリーブノート編集部
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Olivenoteへようこそ

ヘルシーで様々な効能を持ったオイルへの注目が高まっています。中でもオリーブオイルの消費量は大きく伸び、同時に、ココナッツオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、MCTオイルなど、なじみのなかった様々なオイルも注目されるようになってきました。
しかし、私たち日本人の日常的な食卓では、その活躍の幅はまだまだ狭く、真新しいノートのように真っ白な状態ではないでしょうか。 Olivenoteでは、読者の皆様の意見やオリーブノートアンバサダーへの参加を募りながら、カラダに美味しいオイルを中心に、楽しく健康的な食卓を築いて行ける情報を綴ってゆきます。

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